報告四〇号 鳥
報告案件 鳥
報告者 軍第二撃滅部署
米国へ向かう民間機が何者かに撃墜され、松島空軍基地から軍用戦闘機『霧雨』が三機緊急発進。現場に到着すると半透明の翼長一五メートルほどの生物が民間機残骸から乗客を捕食していた。霧雨隊は即刻機関砲を解禁。生物を攻撃した。
着弾後、生物は羽ばたき無しで浮上、霧雨一機に接触した。司令部はこの時点で全兵装を解禁指令。空対空赤外線ミサイルが使用され、三発が着弾、一発が海面にそれた。生物は半透明の血液を漏出しながら右翼を喪失、なお空中に残存し霧雨隊を追跡したため、機関砲射撃により沈黙するまで攻撃を継続した。
生物は最終的に海中に没し、再浮上はしなかった。後に回収作業が行われたが生物本体は海流に呑まれたと見え行方不明。損壊した右翼だけが引き上げられた。右翼は軍収容施設に移送。この案件の被害者は民間機の乗客一名のみ救出され、他は死亡、消失した。
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