右園死児報告

報告三九号 めざめの巨人

報告案件　めざめの巨人

報告者　綿野健（都警有害宗教告発官）

　報告一六号　宗教法人教祖　にて騒動を起こした宗教団体元幹部が、類似宗教『めざめの巨人』を創設。報告二八号　羽田電次　の支持者を取り込み三〇〇〇人の集団にふくれ上がった。めざめの巨人は我が国の体制すべてを批判拒絶、反社会活動を開始。

　集団内の多様な人材を駆使し、都内において政治、経済、学校教育の改造を計画。民主的投票を偽装した民意簒奪（さんだつ）を目論んだ。都警が法に基づいた検挙を開始すると暴徒化し、主に婦女子の多く所属するコミュニティを攻撃。軍収容施設内のまどいの巨人（脳髄）を奪取せんとしたため、武装警備隊が出動。

　都民を巻き込んだ市街戦に発展したため、誤認射撃防止目的でブラインドマン部隊を使用せず鎮圧を試みた。鎮圧にかかった時間は三八二時間。死体を含め三〇二二人を確保し、首謀者一三名を残し土中廃棄とした。首謀者一三名中、一二名は尋問の後に洗浄。教祖は公開洗浄とした。

　この案件による被害は都民死者六四一名、重軽傷者二一〇〇名、不法改造された都政システム八件、資料五二一点、教科書三点。いずれも補償修正の最中である。

　政府は都警に宗教信者および羽田電次信者残党のあぶり出しを要請、顔認識システムの配備予算を割り当てた。