超インフレした異世界で生き残る。

第1話 転生しました。

拝啓 お父さんお母さん

あなたの息子は今転生しました。どうなるかは分かりませんがきっと美少女に救われたり洞窟にいる暴風竜に名前をもらったり駄女神を仲間にしたりして楽しい異世界ライフを送ると思うので安心してください。

と思ってたのが間違いだったようだ。

転生した俺は絶望したのだった。

今から10分ほど前俺は目を開けると見知らぬ地にいた。

「は？ここどこだよ...？」

とつぶやき自分の行動を振り返ってみる。

「俺は...あれ名前なんだっけ...え？やばくね？」

どうやらここに来た時に名前とかの情報を忘れてきたらしい。

「はぁ...？ん？」

するとゴソッと音がなり横を見ると。

ゴブリンが立っていた。

「お？ワァンタジー系異世界ですか。これはスキルに目覚めて無双するしかないな」

と言いながら俺はゴブリンへと走りよって

「くらえ！パーンチ！！！」

と拳を振るうと

グヂュ

と気色の悪い音がなり

「.....え？」

嫌な予感がし、自分の腹を確認すると

腹に大きな穴が空いていた

「...ガハッ」

と血を吐きだした。

「なんだよごれ...ゴブリンのがりょぐじゃねぇだろ...」

と聞き取りにくい言語を言いながら逃げようとすると

ボギュ

と顔を殴られ右の視界が真っ暗になる

「ァガッじにだぐなッ」

ゴギャ

バキャと

人体からとても出るような音ではない音を出しながら俺は殴られ続ける。

すると俺の目の前に1本の少しさびているが伝統のありそうな剣が刺さっていた。

...なるほどこれを握ることで覚醒し伝説の勇者としての物語が始まるのか...

「ぉらあ！！！」

と剣の持ち手を握り、剣を抜き構える。

「こっちのターンだ...」

と俺は言い渾身の力を込めて剣を振った。

パリン

といい音を立て剣が割れた。

「え」

ゴンッ！！！

ゴブリンの凶悪な一撃が俺の顔に直撃し俺の意識は遠のいていった...

「あぁ...俺の異世界ライフもここまでか...」

と俺は今までの異世界ライフを回想する

...思えばいい人生だった...

ゴブリンに腹に風穴開けられたりゴブリンに右目を潰されたり、ゴブリンに.....

そんなことを考えていると俺の視界の端に金色の髪をした少女が立っていることに気づく。

...あぁ...あれが天使か...

と思っていると

ドゴォォォォォォン

と大きな音がなり完全に俺の意識は遠のいていった。

目を開けると空が半分しか無かった。

「いつの間に俺は空を消せるほどの力を手に入れたんだ？」

そう言うと頭の方に柔らかい感触が。

そして顔を上げると

ムニッ

と何かをかんじる。

「わっわぁぁぁぁ！！！」

と悲鳴が聞こえまたもや俺は右頬にストレートを食らったのだった。

「...理不尽...」

「わぁ！すみません勇者様！」

え？勇者？.....俺が？

ﾆﾁｬｧ（ ◜ω◝ ）

「あぁ...大丈夫だ...問題ない。（CV石田彰）」

「.....ほんとですか？右頬...」

ん？どういうことだ...?

俺は右頬を触ってみる。

ヌメっとした生ぬるい感触。...これは？

手を見ると手は真っ赤だった。

「えぇ！？君殴っただけだよね...？」

「あぁ...すいません...私力が強くて...」

「力が強いとかの次元じゃないよね！？」

「今治すので...！！」

と金髪美少女が言い手から光を放つと

俺の右頬の痛みが引いていった。

「まじかよ...ヒーラーもできんの...?」

「？ひーらーとは..?」

「あぁ...俺の国の母国語でさ...」

「勇者様の母国とは...ニホンでしょうか？」

「え、あぁ...うん何で知ってるの？」

と俺が聞くと

「5年ほど前にこの国に召喚された勇者様の母国がニホンだと...」

なーるほどぉ...え？勇者って複数いるん....

「あ、君の名前は...?」

と聞くと金髪美少女はアリスと名乗る。

アリスに勇者のことを聞くと以下の情報を知ることが出来た。

・勇者は必ず黒髪黒目であるということ（恐らく日本人）

・5年前に現れた勇者によって魔王が討伐されたということ。

・そしてその勇者がたくさんの魔物を討伐し続けたことで魔物の力が増幅し一般人では手を出せないほどに強くなってしまったこと

え？さっきのゴブリンあんな強かったのって勇者のせいなん？戦犯じゃねえか...

「勇者様！私の村を救ってくれませんか！？」

キター！！！ここで活躍して転生ライフを楽しむぞ！

「あの...何ニヤついているんですか...?」

「あぁなんでもない。自分の未来に超期待していただけだ。」

「....?」

そして俺はアリスと共にアリスの村へと行くのだった。