第39話 母さんとの会話

「あ~……よく寝たな」

テレビ電話が終わった後、すぐに寝たんだっだ。…今、昼過ぎだが。

「今日が日曜日で助かったな…」


階段を下りてリビングに入ると見知らぬ女性が椅子に座っていた。

(…え?誰だ?)

「えーっと、あー……」

俺が困惑していると女性が俺の存在に気付いたようだ。


「あら、おはよう和樹。もうお昼だけど」

…え?マジで誰なの?ゲームもプレイしてないからマジで分からん。まぁプレイしていたとしても分からんだろうがね!だって俺、モブの不良キャラだし!アッハッハッハッハ!

…などと脳内で考えていると女性が困惑した表情で俺を見つめてきた。


「…久しぶりに顔合わせたんだし、おはようぐらい言ってくれたらお母さん嬉しいんだけどなー」


(………え?お母さん!?姉ちゃんの間違いじゃないの!?髪は茶髪のロングにはっきりとした目鼻立ち、スタイルも抜群だ!めちゃくちゃ若々しいんだけど!!)


「…お、おはよう。」

本当にこの人が森本和樹のお母さんなのかという驚きからぎこちない返事になってしまったが、森本和樹のお母さん?は驚きに満ちた表情になっていた。


「和樹がおはようを言ってくれるなんていつぶりかしら!」

「あ、あの~…ちょっとお聞きしたい事があるんですがいいですか?」

「ん?何でも聞いてちょうだい!っていういうか、なんで敬語になってるのよ!」

「…本当に俺の母さんなんですよね?姉さんとかではないんですよね?」

「もう何言ってるのよ~!お母さんをからかわないの!」

「アハハ…ごめんごめん」

(マジかよ~!絶対お母さんに見えないから!)


「和樹がこんなにおしゃべりしてくれるなんて本当に久しぶりね!いつもだったら声かけても反応もしてくれないのに!まるで別人みたいだわ!」


…はい、別人です。なんかすみません。


「別人だなんて何言ってるんだよ、母さん!中身入れ替わったりでもしたのか?ってね!アッハッハッハ!」

「和樹、本当に別人みたいね。またお母さんとおしゃべりしてくれるようになって本当に嬉しいわ。」

「か、母さんは今日は仕事休みなの?」

「ええ!今日は一日休みなの。せっかくだしどこか一緒に出かける?」

「もう昼だし、家でゆっくりしてればいいんじゃない?次の休みの時に朝から出かけようぜ。」

「…和樹が朝から一緒に出かけようって言ってくれるなんて!!!お母さん嬉しいわ~~!」

「朝…じゃない、お昼はもう食べたの?」

「まだ食べてないわよ。なんか軽く作ろうかと思ってるんだけど食べる?」

「せっかく休みなんだし母さんはゆっくりしてなよ。俺が軽く何か作るし」

「え!?和樹、料理出来るの!?」

「簡単なものしか出来ないけどな。冷蔵庫の中にあるもので適当に何か作るつもりだけどそれでいい?」

「和樹が作ってくれるものなら何でも嬉しいわっ!」

「じゃあちょっと待ってて」


冷蔵庫の中を見るとひき肉や玉ねぎなどがあったので、ハンバーグを作った。

母さんがめちゃくちゃ喜んでくれていたのでまた何か作ってあげられたらいいな。


それからのんびりと家で過ごし、夜は出前を頼んで学校の話などを色々して楽しい時間を過ごしたのだった。

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