第38話 テレビ電話再び

「正人からもメッセージ来てるな…」


(正人)今日は楽しかったよ!またみんなで、どこか出かけようね!あ!男同士で出かける約束も忘れないでくれよ!それじゃあまた!


…返事書かなくていいかな?なんか良い感じに話終わってるっぽいし。

でもまぁ一応書いておくとするか。


(和樹)今日はサンキュー。約束忘れてねぇぞ。じゃあまたな。


…送信完了っと!これでメッセージ全部返したな!


そう思い目を瞑った時だった。

スマホのメッセージの通知音が鳴った。


「…ん?誰だ?」

メッセージを確認すると相手は田口さんだった。


(春香)田口春香です!ご迷惑かもとは思ったのですが、メッセージ送っちゃいました!

今、お時間大丈夫でしたか?


(和樹)全然大丈夫だよ。


そうメッセージを送ると同時に電話がかかってきた。


「もしもーし」

「森本さん!テレビ電話してもいいですか?」

「おう。構わないぞ」


テレビ電話に切り替えると田口さんが画面に映し出された。


「こ、こんばんはっ!」

「こんばんは」

田口さんはお風呂上がりなのか顔が赤い。

「お風呂入ったの?」

「い、いえまだ入ってないです!」

…あれ?じゃあなんで顔が赤いんだ?熱でもあるのか?いや、元気そうだけど…うーん、まぁいっか!


「急にテレビ電話なんて言っちゃってすみませんっ!」

「全然構わないぞ~」

「森本さんは画面越しもカッコいいですねっ!」

「そ、そうか?田口さんこそめちゃくちゃ可愛いと思うが」

「え、え!?そ、そんな私なんか…」

田口さんは湯気でも出るんじゃないかというくらい顔が赤くなっている。


「可愛いのは俺が保証するぞ!…ってか俺に保証されてもなんだって話だけどな!」

「そんな事ないですっ!スゴく嬉しいです!ありがとうございますっ!」

「う、うん」


「その、実は森本さんにお願いがあって…」

「お願い?俺に出来る事なら全然構わないけど」

「その……ご都合が良い時で構わないんですが一緒にお出かけしたいですっ!」


「…ん?お出かけ?」

「はい!ダメでしょうか…?」

「全然いいぞ。俺はそんなに予定なんて入ってないし田口さんの都合の良い日、何日か分かったら教えてくれる?」

「分かりました!また予定分かり次第すぐにご連絡しますねっ!」

「おう。ちなみにどこに出かけるとかは考えてるの?」

「まだ全然決めてなくて…。とにかく森本さんと一緒にお出かけしたかっただけなので…。」

「そうか。じゃあ一緒にどこ出かけるか考えてもいいかもな!」

「はいっ!是非っ!」


「春香~!ちょっと来て~!」

田口さんと話をしていると女性の声が聞こえてきた。


「あ、森本さん!ごめんなさい、お母さんが呼んでるので今日はこれで失礼します!

お話出来て楽しかったです!」

「おう、俺も楽しかったよ。おやすみ~」

「はいっ!おやすみなさい」


話し終えた後、思った以上に疲れていたのか俺はすぐに眠りについたのだった。

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