第37話 電話

「桜からもメッセージが届いているな。来たのは少し前か」


(桜)「こんばんは。私は用事が終わって家に帰って来たわ。あなたは今何してるのかしら?」


…うーん。どう言うかなぁ。心愛先輩に会ったって書いても良いかなぁ。でもなぁ…さっきの咲の反応からして余計な事は言わない方が良いんじゃないか?とも思う。

でも咲には言ったしなぁ。桜には言わないっていうのはおかしいよな。

よし、書いてみるか!


(和樹)俺は家に帰ろうとしてたら、先輩とナンパ男に遭遇してさっき家に着いた所だわ。


そう書いて返信すると桜からすぐにメッセージが届いた。


(桜)先輩とナンパ男って誰よ?

(和樹)あー…先輩っていうのは斉藤心愛って名前の人なんだが知ってる?

そう書いて送った途端、電話がかかってきた。


「あなた斉藤心愛さんと知り合いなの!?」

「お、おう…まぁ一応。桜こそ知り合いなのか?」

「ちゃんと話した事はないわ。ただ前に塾が一緒だったのだけれど、全国模試の成績が常に上位だったわね。」

「へー…。桜は何を驚いてたんだ?」

「彼女が男子と話をしてる所なんて見た事なかったのよ。だからあなたの口から彼女の名前を聞いて驚いたわ。どこで知り合ったの?」

「ポスター貼るのを少し手伝っただけだぞ」

「…本当にそれだけ?」

「おう」

「…そう」

「何か先輩も友達とショッピングモールに来てたらしくてさ、俺達の事見かけたらしい」

「そうだったのね。ナンパ男っていうのは何だったの?」

「あ~それは男二人組が女の子に絡んでたから追い払ったんだよ」

「…殴ったりしてないわよね?」

「してないわっ!平和的に解決したわっ!」


「フフッ…それなら良かった。あ!でも見た目的にあなたの方が怖く見えたんじゃないかしら?」

「いや、それが前も絡まれてた女の子だったんだよ。俺の事覚えてたらしくてさ。めちゃくちゃお礼言われたよ」


「…ふーん。…あなたはまたそうやって女の子と仲良くなっていくのね」

「何か言い方キツくないか!?」

「…そんな事ないわよ。それより二人で出かける話なのだけれど今日のショッピングモールにもう一度行ってもいいかしら?」

「おう!全然構わないが」

「回れなかったお店なんかもたくさんあるし、ゆっくり見て回りたいの」

「確かにまだ見てないお店もいくつもあるもんなー」

「ええ。また予定確認しておいてね」

「おう、分かった」


「じゃあまたね。おやすみなさい」

「おー、おやすみ~」


桜とショッピングモールに行く事になったしパンケーキの下見も行っておかないとな。


「…まだメッセージ来てたな」


まだ返信してないメッセージがあったので、

再び返信をしていくのだった。

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