第5話 就寝
(ドラマが終わる頃には、すっかり酔って、コックリコックリと“船を漕ぐ”美優)
(ゆすっても、突っついても起きそうもない)
「うぅ〜ん......すぅ、すぅ......んうぅん〜......ムニャ...... はうあ!アレ......私、寝てた!?」
(大きくガクンと、前のめりになった美優が起きた)
(もう寝たらと、促すあなた)
「うぅ〜ん、そうする......その前にお水ちょうだい?少し飲み過ぎたみたい......今ねぇ、と〜ってもふわふわな気分〜♡」
(あなたはキッチンに行き、コップに水を注いで、美優に手渡す)
「ん......ふぅ、ありがと。......ねぇ、抱っこ〜、抱っこでベッドに連れてって〜」
(そんな腕力はないので、肩を貸して寝室に向かうあなた)
「ちょっと〜、抱っこしてくれないのぉ〜!私がそんなに重たいかぁ〜!こういう時は、お姫様抱っこでしょぉ?まぁ......いっか.......そういう、『ロマンチック』の欠片もないとこも、すきぃ〜♡」
(ハイハイと、ダブルベッドに横にさせ、晩酌の片付けをしようと戻るあなた)
「ありがと......ねぇ、もう行っちゃうの?一緒にいたいなぁ......側にいて?」
(美優の隣に寝ころぶあなた)
「そうだ、明日久しぶりにさぁ、エオン行かない?洋服見て、スダバで期間限定のストロベリーホイップフロートを飲んで、それから百均にも行きたい!それから、それから......!」
(まるで10代の少女のように、はしゃぐ美優)
「はぁ〜明日が楽しみだなぁ〜......ねぇ、腕枕してくれる?」
(応じたあなた。横向きになった美優はあなたの耳元で囁く)
「ねぇ、......久しぶりにシよっか?なんだかそんな気分なの......♡」
(キスをしようと、あなたはゆっくり顔を近づける......)
(その時、近くに大きな雷が落ちた!稲光と雷鳴が轟く)
「キャー!!!」
(さっきまでの甘い雰囲気が台無しになるほどに、美優が叫ぶ)
「雷!今の凄く大きかった!うぅ〜、昔からゴキブリと雷だけは無理〜ぃ......」
(震えながら、ぎゅっとあなたにしがみつく美優。体温と早い心拍が伝わってくる)
(もう一発雷が落ちる)
「ギャー!......うぅ、怖くない、怖くない......くわばら、くわばら......」
(涙目でうわごとのように、怖くないといい続ける美優)
(背中をポンポンと軽く叩いて、落ち着かせるあなた)
「ありがと......だいぶ落ち着いてきたけど、このまま。このままずっと一緒にいて?」
(すると程なくして、寝息を立てる美優)
「スゥ......スゥ.......エヘへ......すきぃ〜♡。だ〜いすき!」
(変に意識してしまって、抱きつかれたまま動けないあなた)
「......うぅ〜ん、トイレ......」
(しばらくすると、美優が起きた。目を擦りながら寝室を出ていき、しばらくすると戻ってきた)
「ふぅ、すっきりした。ねぇ、さっき夢見てたんだけどさ、私たち2人が小さな男の子と女の子と手を繋いで、デデニーランドのワールドバザールを歩いててたの。そしたら、その子どもたちが『パパ、ママ、早く行こう!』って急かす夢だったの」
(幸せそうに話す美優は、おもむろに、寝巻きがわりのTシャツと短パンを脱ぐ)
「ねぇ......来て。今日は付けなくていいから......」
(たまらず、美優を抱きよせて押し倒し、キスをするあなた)
「ん......んん......ちゅ、はぁ......♡ん、れろ......はぁむ......♡」
(美優の下着に手をかけて、スルスルと脱がし、手のひらで身体を優しく撫で回す)
「んん!あぁん......♡そ、その触り方は......ん、く、くすぐったい......だめぇ、あぁん、ん♡」
(そして一糸纏わぬ姿のまま、さらにイチャついていると、耳元で美優がささやいた)
「ねぇ......もっと、もっと激しくしていいよ♡今日は、めちゃくちゃにして......」
(寝室に響く、布が擦れる音、2人の吐息。ベッドが軋む音。こうして夜は更けて行くのだった)
続く
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