第56話
ルベル王都に戻ってきて3ヶ月、そろそろジオーネ王国に行こうかなと思い始めた。
準備、と言ってもほとんど準備するものは無いので従業員たちに挨拶だけして外に出る。
ジオーネに行くこと、マーカス様に言った方がいいかな?
とりあえず挨拶だけしとこうかな、と王城へと向かう。
門兵さんに挨拶をする。
「王に会いに来ました?」
「えぇ、これからジオーネに行こうかと思って」
「そうですか、気を付けてくださいね、どうぞ」
顔パスかい、そんなんでいいのかセキュリティ。
まぁ楽だからいいけど。
そのまま王城へ入りマーカス様の執務室へ行く。
途中で宰相のムザナさんに会ったので、ムザナさんにもジオーネに行くことを伝える。
「そうですか、あそこの王は少し変わっていますから、気を付けてくださいね」
変わってるってどんな意味で変わってるんだろう、まぁ行けば分かるか。
そのままムザナさんと一緒に執務室へ。
「失礼します、マーカス様、ダイチさんが挨拶に来ましたよ」
「ん?おぉ、ダイチか、どうかしたか?」
「実はこれからジオーネ王国に行こうかと思って」
「ほぉ、今度はジオーネか、行く前に挨拶しに来るとは関心だな」
「えぇ、前に帰ってきたとき挨拶に来なかったので怒られましたから」
「そうだな、挨拶は大事だ、今度から気を付けるようにな」
「はい」
「もう出発するのか?」
「えぇ、善は急げって言いますから」
「なんだそれは?」
しまった、異世界にはことわざって無いんだ。
「俺の世界の言葉で良いことはすぐにやるべきだって意味です」
「そういう意味なのか、私も使ってみようかな…おっと話が逸れたな、では気を付けて行ってこい」
「はい」
俺はそのままジオーネ王国に向かった。
ジオーネ王国の国境まではルベルの王都から馬車で2週間くらいと言っていた。
バイクなら…1週間はかからないかな?
と言っても途中の街で商売したらだいぶかかりそうだけど。
ジオーネの国境までは王都からチェイス領、ファントム領、ズィーク領と通っていく。
まずはチェイス領の街だな。
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