第51話
ゴールワズ領から出発しこのまま王都へ。
夜、マーカス様宛にガドゥルで貴族のゴタゴタに巻き込まれたのでガドゥル王家になんとかしてもらいたい、ので会うための何かしらが欲しい、と手紙を書き、シエルに王様宛に手紙を書いたから城の門兵にでも渡してほしい、と書いた。
これでなんとかなるといいけど。
そして3日かけ王都についた。
ジェム領は素通りだ。どうせ張り紙してあるだろうしね。
王都に入るとき、特に何も言われなかったのでさすがに王都にまで張り紙をしていないか。
と思ったが、心配なので掲示板を見に行く。
うん、大丈夫そうだな。
商業ギルドへ行き露店に許可はいるのか聞いたら許可証を出してくれた。
発行に1万ダル必要とのことなので払う。
その後は宿へ行って休む。
次の日、市場へ行き場所取りをする。
空いてるところがあったので確認、誰もいないようなので屋台を出す。
そして待つ。
ガドゥルではここまでほとんど商売せずに来たからな、噂とか口コミでなんとか売っていこう。
1日目、2日目と売上はほとんど無かったが、3日目、4日目になると少しずつ売上が出てきた。
そして5日目、アイテムバッグを見ると手紙が入っていた。
マーカス様からかな?
見てみると、封筒の中にはなにやら金で出来たルベル国の紋章が入っていた。
これでガドゥルの国王と会えるはずだから持っていきなさい、中の手紙はガドゥル国王に渡してくれ、とだけ書いてあった。
よし、じゃあ早速ガドゥル国の王様に会いに行くかな。
ということで王城まで歩いて行くことに。
貴族街に入るには身分証が必要なので見せて入る。
そして王城まで真っ直ぐ行く。
城の門前で止められた。
「何用か」
「王様に会いたいんですけど」
「それは出来ないな」
「これでもダメですか?」
俺はルベル王家の紋章を見せる。
「これは…!失礼しました、少しお待ちください」
そう言い門兵の1人が城の中へと入っていった。
しばらくすると先ほどの門兵と1人、執事服の男性がやってきた。
「お待たせしました、どうぞこちらへ」
執事服の男性についていき、部屋へと案内される。
そこにも男性が1人いた。
男性が座るソファの反対側のソファに促されたので座る。
「えっと、初めまして、ダイチといいます」
「初めまして、相談役のバジルと言います」
「相談役、ですか」
「はい、陛下にお会いする前に私が先に内容を、と思いまして」
「そうですか、では、実は私商売をしているのですが、ロベルト・リーベルという辺境伯の貴族に邪魔をされてしまって、まともに商売が出来なくて、ルベル王国国王のマーカス様に相談したら、ガドゥル王国国王に相談をしてみなさいと言われまして」
「リーベルの者が、ですか、なるほど、ダイチ様の言い分が正しいかどうか、私だけでは判断出来ないので、リーベル辺境伯を呼び出し、事実確認を行います」
「そうですか、分かりました、あと、この手紙なんですけど、ガドゥル国王に渡してくれとマーカス様から言われていまして」
「分かりました、渡しておきましょう」
「よろしくお願いします、では」
「お待ちください、リーベル辺境伯からの事実確認をしたあと、結果を報告するためにしばらくは王都に留まっていてください、それと連絡はどこにすればいいでしょう?」
「あ、えっと、万力宿ってところで宿を取っているので、そちらに連絡をお願いします」
「分かりました、それでは、それまでは王都内にいるようお願いします」
「はい」
さて、あとロベルトが嘘を言わないかだけど、大丈夫かな。
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