第50話
モンド領から出発した時間が遅かったので1日野宿し、ゴールワズ領に着いた。
商業ギルドに行く前にまずは街の掲示板のところへ。
…うわ、ここにも貼ってある。
確かあいつ辺境伯って言ってたっけ。
確か辺境伯って結構偉い立場だったよな。
最低だな、権力振りかざしてこんなことするなんて。
ルベル王国だったらマーカス様に一言申してるところなんだが、ここはガドゥル、そんなことは…。
マーカス様にちょっと頼んでみるか。
幸いにも露店を出さなくても暮らしていける金はある。
手紙を出してここに留まってマーカス様からの返信を待とう。
と思ったのだが。
「悪いな、貴族に目をつけられてるやつを泊めるわけにはいかないんだよ」
と宿の主人に言われてしまった。
どこの宿に言ってもそう言われ、結局泊まれる場所はなかった。
仕方がないので俺はこのまま王都まで向かうことに。
王都ならさすがの辺境伯でも手が届かないだろう。
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私の名前はロベルト・リーベル、ガドゥル王国で辺境伯をしている。
ある日、私は街で質のいい商品を売っているという商人を呼び出した。
私はその商人に定期的にその商品が欲しいと言ったのだが、その商人はあろうことか出来ないと言ってきた。
商人ならたとえ馬車が襲われようと物を売り届けるのが仕事だろう!
しかし、そのダイチという商人は無理だと、出来ないと。
ふざけるな!私は辺境伯だぞ!無理でもやるものだ!
私はこのダイチという商人がもうこの国では商売が出来ないように手を回した。
ダイチという商人はこの国の色んな街を回って商売をしていると言っていた。
なら私の権力を使って商売が出来ないようにしてやる。
私は近くの街の領主たちに張り紙を送り、掲示板に貼るように伝えた。
くっくっく、これであの商人はほとんどの街で商売が出来なくなる、大人しくルベルにでも帰るんだな!
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