第49話

何故お客さんが来なくなってしまったのか、それは街の掲示板に答えがあった。


《カネダ商会、ならびに露店商人ダイチから商品を購入したものは罪に問う》


という紙と俺の似顔絵まで貼ってあった。


まぁこんな張り紙してあったら誰も来ないよな。


と、隣で工芸品を売っているおじいさんから声をかけられた。


「お兄さん、何したんだい?」


「なに、と言われても、無理な提案をされたので断っただけですよ」


「そう、か、まぁどちらにせよもうここでは商売出来ないから他の街に行くといいよ」


「そうですね、そうしますか」


仕方がないので俺はまだ6日残っている宿を退室し、次の街へ行くことに。


次はモンド領だっけ、気を取り直して出発だ。


街から出るとき、門兵さんにモンドの街の行き方を聞いたが、教えてくれなかった。


くそが。


仕方がないのでちょうど街から出てきた馬車の御者にモンドの街への行き方を聞く。


分かれ道が2つあるので間違えないようにと言われた。


街から離れ相棒と共に次の街へ。


7時間でモンドの街に着いた。


商業ギルドへ行き、オススメの宿を聞き、次の日市場へ。


しかし、ここでもお客さんが来ない。


ちらちら見てくる人はいるのだが、どの人も近付いてこない。


どういうことだ?


その答えはまたしても街の掲示板にあった。


そこにはリーベルの街でも見たあの張り紙だ。


これは…ちょっと大変なことになっちゃったな。


ここまでされるとは思いもしなかった。


うーん、ルベルに戻るか?


いや、マーカス様がガドゥルの王家とは親睦が深いって言ってたからな、ガドゥルだけ仲間外れにするわけにはいくまい。


とにかく、次の街へ行こう。


次はゴールワズ領か、ここでもダメだったらどうしよう…まぁ行ってみるか。

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