第47話

門をくぐるとまずは兵士さんがお出迎え。


「ようこそガドゥルへ、身分証を拝見させてもらう」


俺は身分証を見せる。


「…ふむ、ではまずガドゥルへ来た理由は?」


「商売のためです、見ての通り商人なので」


「なるほど、では売るものを調べさせてもらう」


俺は収納から屋台を取り出す。


「!収納スキル持ちか、商人にとっては喉から手が出るほど欲しいスキルだが」


「えぇ、運が良くて」


そこから商品を出していく。


「…商品はこれだけか?」


「一応今のところはそれだけですね、もっといい商品があったら並べる予定です」


「そうか、武器などは持っていないのか?」


「武器ですか、一応弓を持っています」


「そうか、一応見せてもらってもいいか?」


俺は収納からコンパウンドボウを取り出す。


「これは…弓、なのか?」


「えぇ、コンパウンドボウと言うんですけど、引く力があまりいらない弓ですね」


「なるほど…少し撃ってみてもいいか?」


「いいですよ」


俺は収納から矢を取り出し渡す。


「これは…!ははっ!すごいな!本当に力を入れなくても引けるぞ!」


「商人なので使う機会はあまり無いですけど、あって困るものではないですからね」


「この弓はどこで売っているんだ!?」


「えー、っと、俺しか持ってません、俺にしか売れないというか俺しか買えないというか」


「なんだ?どういうことだ?」


「つまり、えーっと…売ってません!」


「そ、そうなのか、それは残念だな、とりあえず入国審査はこれくらいだ、通っていいぞ」


「ありがとうございます」


ようやくガドゥルに入れた。


ここからどこへ行けばいいんだ?


駐屯所からは馬車が1日10台ほど出る。


それに乗って次の街か村へ行くのが普通だ。


しかし、俺は普通ではないので馬車なんて待たない。


駐屯所には出店がいくつかあり、そこでこの国の大まかな地図を買える。


ので地図をまずは買う。


なるほど、ここはリーズル領になるのか、ここから王都まで真っ直ぐ行くならモンド領、ゴールワズ領、ジェム領と通っていくようだ。


つまり、次行くべきはモンド領、まずはリーズル領の街に行ってそこからだな。


兵士に聞いたところ、リーズル領の街に行くには分かれ道が3つあるらしい。


間違えずに行こう。


駐屯所を少し離れ収納から相棒を取り出す。


さて、出発じゃ!

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