第45話

冒険者ギルドへ行き、さっき収納にしまった魔物を査定に出す。


「おぉ、こりゃグレートウルフじゃねぇか、兄ちゃんよくこんなの狩れたな」


「まぁ、頑張りました?」


「なんで疑問形なんだよ、傷も少ないし、うん、全部で10万ダルだな」


おぉ、なかなかいい値段になったな。


俺は10万ダルを受け取った。


さて、宿と商業ギルドに急ぐか。


この街でも露店は特に許可は必要ないようだ。


宿も20日取り、露店を出す場所も決めた。


あとはいつも通り。


3日もすれば人が人を呼び、その人がまた人を呼ぶ。


売上も好調だ。


なによりも石鹸が売れる。


ちょっとお高めだけど、手に入るならとお金を出す人が多い。


おかげでガッポリです。あざす。


夜、アイテムバッグを確認すると、手紙が入っていた。


内容はアクセサリーが予想以上に売れるのでもっと仕入れてほしいとのこと。


うん、売上が上がっているみたいで何よりだ。


新しいアクセサリー数種類を500個ほど購入し入れる。


そして1週間が過ぎた頃。


例のごとくメイドさんがやって来ました。


領主様がお呼びなので3日後、来てほしいとのこと。


こちらは特に問題無いので了承。


そして3日後、馬車に乗り領主邸へ。


部屋に入ると領主さんが待っていた。


名前はロイド・メルベナと言うらしい。


呼んだ理由は奥さんにプレゼントをしたいんだそうだ。


そこでダイヤのネックレスを売ることが出来る俺が呼び出されたわけ。


「それで、どうだ?売ってくれるか?」


「こちらとしては代金を払っていただけるなら売りますよ」


「そうかそうか!予算は500万ダルほどで考えているんだが」


とするとアレスさんの奥さんに買ってもらったレベルのものか。


15万円あたりでダイヤのネックレスを探す。


「ときにダイチよ、ダイヤモンド以上に珍しいものなどは…持っていないか?」


「ダイヤより珍しいとなるとなんですかね?」


「例えばそう、真珠とか…」


この世界ではダイヤよりも真珠のほうがレアなのかな。


「真珠もありますよ」


「ほ、本当か!?」


「えぇ、どうします?ダイヤにします?真珠にします?」


「むうぅ…両方買うと言ったら…少し安くしてくれるか?」


「…いいですよ」


「ほ、本当か!?よし、では両方買おう!」


「予算は?」


「2つだからな、1000万ダル…と言いたいところだが、900万ダルでいいものを見つけてくれないだろうか?」


「分かりました」


それぞれ15万円ほどのネックレスを選び、購入する。


「これでどうですか?」


「おぉ、おぉ!本当にダイヤモンドと真珠なのか!気に入ったぞ、金はここにある、900万ダルだ、持っていってくれ」


「では取引成立ということで」



俺は金貨9枚を持っていく。


そして領主邸をあとにする。


なんか俺、アクセサリー専門の商人になったほうが早くね?


とは思ったが、便利な魔道具もそのうち出せるようになったらそういう訳にもいかないので黙っておく。

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