第43話

「おいおい、誰がここで商売やっていいなんて言ったよォ?あぁ?」


ガラの悪そうな輩3人が色んな店に絡んでいる。


みんな渋々といった感じでお金を渡している。


俺も渡さなきゃダメかな?


そして俺のところにも来た。


「おい、ここで商売やるなら金が必要なんだよ、知らなかったのか?」


「それって商業ギルドからの依頼ですか?」


「あ?あ、あぁそうだよ」


「じゃあ今から君たちを連れて商業ギルドに行っても大丈夫ってことかな?」


「う、うるせぇ!商売やるには金が必要なんだよ!早く出せ!早くしないと…」


男たちが武器を出してきた。


おっとこれはまずい。


すると隣の店の店主が声を荒らげた。


「お前たち!やめておけ!」


「あぁ?なんだジジイ!」


「その店の店主様はカネダ商会の主人だぞ!」


「カネダ商会ぃ?それがなんだってんだ!」


すると1人の男が顔を真っ青にさせる。


「あ、兄貴、カネダ商会と言えば王直々に認可された商会ですぜ」


「はぁ?王直々?…え?王直々?」


3人の男が顔を真っ青にさせる。


そして


「す、すみませんでした!もう二度とこんなことしません!で、ですから死罪だけは許してください!」


いや、死罪だなんて、俺にそんな権限は無いんだけど。


「あー、もうこんなことしちゃダメだよ?」


「はいっ!肝に銘じます!」


そうして3人は去っていった。


「いやー助かりました」


「いえいえ、あやつらも馬鹿ではありませんから、身分の差をちゃんと分かっているのでしょう」


身分の差って、俺そんな偉い人じゃないんだけどなぁ。


その後は特に何も無く日が過ぎていった。




そしてカナラ領の街を出発する日になった。


今回は領主さんに呼ばれなかったなぁ。


絶対呼ばれると思って心の準備をしておいたのに無駄に終わった。


まぁいいや、次はメルベナ領だっけ、そこを越えたらガドゥルだ!


街を出て相棒(バイク)を出し出発する。


メルベナ領の街までは一本道らしく、他に村などは無いらしい。


迷わなくて済むからいいね。


そのまま道を進むと前の方がなにやら騒がしい。


何かあったのかな?

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