第13話
次の日、門兵さんに仮入門証の料金を渡してから市場に行き屋台を出している俺。
商品は昨日の売れ残りと追加した商品。
とりあえず昨日の売れ残り、これだけでも捌きたい。
しばらくすると1人、女の人がやってきた。
「あなたかしら?珍しい食器を売ってるって人は?」
「え?」
「昨日ここの食器を買ったって方から聞いてきたのよ」
なんと、昨日食器を買って行ってくれたあの女の人が宣伝してくれたのか。
「多分うちだと思います、どうぞ見ていってください」
女の人は食器を手に持ち見始める。
「確かに珍しい食器だわ、凄く綺麗で柄もいいわね、このスプーンとフォークも買うわ、4セットちょうだい」
「ありがとうございます、2つ4セットで1万ダルです」
「1万ダルね、はい」
「はい、ありがとうございました」
「ありがとう」
その後もお客さんが続々と来た。
「食器を2セットください」
「スプーンとフォーク、3セットお願いします」
「このコップ綺麗ですね、1ついただけるかしら?」
「この洗濯バサミ便利そうね、10個ください」
そして
「すみません、今日の分はもう売り切れてしまいました、また明日お願いします」
全部売れてしまったのである。
「あらそうなの、じゃあまた明日来るわね」
並んでいたお客さんがぞろぞろと帰っていく。
こりゃ大変なことになった。
明日はもっと準備しておこう。
「お騒がせしてすみませんでした」
隣のアクセサリーを売っているおばあさんに言う。
「いいんだよ、あんたのおかげでこっちも買ってくれる人がいたからね」
それならよかった。
屋台を収納に片付け宿に戻る。
さて、明日の準備をするか。
とりあえず売上は…63900ダル、うん、いい感じだ。
そして明日の準備、今日の感じからすると倍の数仕入れても足りなさそうだ。
食器(お椀、小皿、中皿 3点10セット 12600円)を5つ
コップ(6個セット 1200円)を10個
スプーンとフォーク(10点5セット 1500円)を10個
洗濯バサミ(10個入り 350円)を50個
仕入れ値は107500円
どのくらい売れるかは未知数だが、足りないことはないだろう…ないよね?
そして次の日、収納から屋台を出し市場に行くともうすでに人がいた。
「今商品出しますね」
商品を出し終わると即座に買われていく。
最初は食器が売れていたけど、後になると洗濯バサミが面白いように売れていく。
結局今日も全て売り終えた。
売上は19万9000ダル、約9万ダルの儲けだ。
ラ・ヴェールのポイントもだいぶ使ってしまったが、まだ80万ほどポイントがある。
これからは利益があるだろうし、ポイントは残しておいても大丈夫かな。
明日はもう少し洗濯バサミの量を増やしておくか。
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