第6話
その日の夜。
サキちゃんだけじゃなく典子さんにも未来の事を教えた。
すると典子は
「えらいこっちゃねー」
と呟いた。
話題はいつしか俺が未来にどう帰るか?の話になっていた。
典子が「病院に運ばれて目が覚めたら、この時代だったのよね?」
「はい」
「健太郎さん帰っちゃうの?」
典子が叱った。
俺は
「帰れないと思います。未来には」
それに典子さんやサキちゃんとも、もう少しいたいし。
典子が気持ちは嬉しいけど、健太郎さんは未来に帰らなきゃ。
未来に残したものもあるだろうし。
「俺、未来でお酒飲み過ぎて具合が悪くなって、気を失って倒れたんです。ハメを外し過ぎてこのザマです」
「健太郎さん……」
「俺は典子さんとサキちゃんを守りたい」
「サキちゃんにきっと逢いにきたんだよ。そうなる運命だったのかもね」
するとサキが
「私、初めて健太郎さん見たとき、初めて会った気がしなかった」
「俺もそうだよ」
その日はなんだか胸騒ぎがして、なかなか寝付けなかった。
それにこの時代エアコンがない。
この時代でも今は夏だ。
未来から來るといろんなジェネレーションギャップを感じる。
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