第4話

日記12ページ目

今年もあと数日で終わる。

俺は魔力操作を鍛えた結果、ようやく魔力の制御技術の取得をすることが出来た。

まだ1年を超えた時間を使って修行した結果がようやく出たのだ。

この事を喜んで家族に伝えると、父さんは早い技術の取得を驚いていた。

ギフトを授かってから1年で魔力制御の取得をするとは思っても見なかったようだ。

これで魔力関連の技術はあと1つだけになる。

それは魔力を使った身体強化の技術だ。

魔力をスムーズに体内表面で身体の中を循環させる事で肉体を強化する技術で、これを取得すれば魔法使いでも近接戦闘が可能になるほどの技術なのだと父さんは言っていた。

魔力操作と魔力制御の技術を使わないと体内から魔力が漏れ出てしまって肉体の強化ぎ出来ない為、ここからは魔力操作と魔力制御の2つの技術を磨いていく必要がある。

魔力関連に関してならこの2つを優先的に訓練しようと思うが、魔力感知の常時発動していられる時間を伸ばすこともしないといけないのはキツいが、それでも3時間も延ばせるようにはなっていた。

2時間以上からは延ばすのが難しくなり、魔力感知の成長は実感がないのが今のところの現状だ。

次に生命力関連に関してはどうなのかと言うと、そこまで育ってはいないが、それでも生命力関連の技術である生命力放出を取得する事に成功した。

生命力を体外に放出して何になるのか、それは他者に生命力を譲渡する技術の根幹的な技術の基礎らしい。

それが教本に書かれていた内容だった。

生命力の譲渡の技術は書かれていない為、基礎以上の内容が書かれている教本が必要だろう。

ちなみに生命力感知の技術も育っており、今は最大で常時発動を2時間ほどは使えるようになっている。

これが俺に関しての成長の情報だ。

小学校関連はどうかと言えばそれほど何か変わっていることはないが、それでも体育祭の徒競走で1位になったくらいだろう。

家族関連に関しては姉さんが教本を読めるようになった為、偶にだが一緒に森の中を走っている。

それ以外は誰も怪我も病気もしないで健康だった。

今年の日記はこれでお終いにする予定だ。

もしかしたら何か書くかも知れないが。


日記13ページ目

小学生2年生になるまでの間に特に何もなかったが、やはり2年生に上がってもあの五月蝿いクラスメイトは騒がしいくらいしか今日は書くことがなかった。

成長の方は身長も伸びたし、体力も付いて来ているし、筋力もそれなりに付いており、魔力感知と生命力感知がほんの少しだけ延びたくらいだ。


日記14ページ目

夏休みの終わりにようやく体内表面に魔力を循環させることに成功した。

少しでも油断すればすぐに魔力が皮膚から外に漏れ出してしまうが、それでも1分間だけだが外に漏れ出さずに循環させられたのは充分な成長だろう。

あとはこのまま外に魔力を出さないようにしながら常時魔力身体強化を行なえるようになれば完璧だ。

まあそんな事が出来るようになるのは本当に当分先のことだろうが。

生命力の方はまだ生命力操作の段階で生命力制御はまだまだ時間が掛かりそうだ。

それでも魔力制御の技術を取得した時の魔力操作と同じくらいには生命力操作を鍛えているので、生命力制御の技術に関してもあと少しといったところだろう。

あとは身体操作基礎と歩行法基礎の教本の内容通りに行ない身体に馴染ませて常に行なえるようにするのもやらないといけない事だ。


日記15ページ目

今年の体育祭でも俺は徒競走で1位だった。

今回の日記に書くのはこれくらいしかない。


日記16ページ目

今年の誕生日に父さんと母さんから貰った物は装備品だった。

去年の誕生日プレゼントでは今年流行りのゲームソフトだったが、俺としては今年のプレゼントは魔力の回復を促す指輪だ。

指に着ける事で効果を発揮する。

実際に魔力を消費してから確かめてみたが、確かにほんの少しだが魔力の回復速度が早くなっていた。

これで魔力の最大量を増やすのが楽になったはずだが、魔力を増やし過ぎると魔力の操作力と制御力を上げないといけない。

それだけ魔力の操作力と制御力を上げないと多過ぎる魔力を使い熟せないという事態になりかねいからだ。

それでも魔力の回復速度が多少上がった程度だからそこまでの心配はしなくてもいいとは思うけど。


日記17ページ目

久しぶりに日記を書くが、3年生の夏休みの途中でようやく生命力の制御の技術を取得することが出来た。

魔力関連の関連の方が比重を多く訓練をしているからなのもあるが、生命力関連の才能が魔力関連よりもないのもあるのかも知れないが。

それでもこれで生命力関連の技術も残りは生命力身体強化の技術だけである。

細胞を生命力を使って活性化させる事で肉体を強化する生命力身体強化は、生命力の操作技術と生命力の制御技術の先にある技術だ。

この生命力身体強化の技術の取得にも時間はかなり掛かってしまうだろう。

ちなみに霊力の感知技術の取得にも時間を割いてはいるが、未だに霊力を感じ取れる気配はない。

それから小学校に関しては特に何かを書くことはなかった。

家族に関しても全員健康だし、特に問題は起きていない。


日記18ページ目

今年の誕生日プレゼントはクリスマスプレゼントを無しにして貰う代わりに教本を買って貰った。

勝って貰った教本は基礎武術指南書と言う体術に関しての教本だ。

内容としては天のタワーと地のアビスで手に入る武術系の教本の体術に関しての基礎が書かれている。

他の武器を使用した武術系にも応用が効くとも書いてあったので、本当に重要な教本になるかも知れない。

そして何故、俺が新しい教本が欲しかったのか。

それは身体操作基礎と歩行法基礎の教本に書かれていた内容の基礎技術を取得したからだ。

まあそれでも完全に無意識のうちに出来るようにはなってはいないから今後も訓練をする必要はあるが。

それに身体操作基礎を読んで学んだ技術で身体を動かしていけば、それだけ身体に負担が掛からずに効率良く動くことが出来るようになり、歩行法基礎で学んだ技術を使えば本当に歩行や走行が体力の減少も減り無駄なく速く移動できる。

どちらも今後の探索者生活には必須な技術だからこそ、今のうちに完全に技術をマスターしたいものだ。


日記19ページ目

誕生日プレゼントに貰ってから、基礎武術指南書を読んで書かれていた内容をまだ完全に理解してはいないが身体を動かしている。

教本に書かれている通りにそれっぽい動きをしているが、それが正解なのかは分からない。

誰か基礎武術指南書を読んで技術を習得している人に教えて貰うのと、一人で基礎武術指南書を読んで取得していくのではやはり取得の難易度は大きく違うのだろう。

それでも書かれている基礎武術指南書を理解しようと何度も読み込み、身体を動かして体術の型を行なっていく。

身体操作基礎と歩行法基礎の教本に書かれていた技術と同じく、基礎武術指南書に書かれていた体術の技術も間違った動きをすれば身体に大きな負担が掛かると思い、俺は治癒魔法の診断で身体の調子を常に調べているお陰で少しずつは改善も出来ているとは思う。

出来ればだが、他の技術も含めて小学校の卒業までには完全に技術をマスターしたいところだが、他にも来年か再来年には新しい教本を誕生日プレゼントにして貰おうと思うので難しいかも知れないが。

今年も大晦日の今日で終わるが、来年も頑張って強くなる為に努力していこうと思う。

それに来年には10歳になるのだから、新しいギフトが楽しみだ。

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