第42話 位置ゲー
「位置情報ゲーム? 新田は知ってるか?」
「聞いたことはある程度だけど」
「単語の意味で想像がつくと思うけど、携帯電話の位置登録情報を利用したゲームだ」
「そのままだな」
「最近の携帯だとGPSが搭載されているので、これをもとに位置情報を得るんだけど、GPSがなくとも基地局からの位置情報からも大体の位置はわかる」
「GPSのほうがより正確にわかるってことか……まぁ、GPSはカーナビに使われるくらいだからなぁ」
「それで、アストラルテレコムのお偉いさんから、GPS搭載携帯を売るように言われたんだ」
「なるほどー……だから、位置情報ゲームか……」
「なんで柊がそのお偉いさんとつながってるのよ?」
「まぁ、色々あってな」
「はー、柊なら何があっても驚かないけど……」
「新田、ここから先の話は極秘情報な」
「わかってるわよ」
「その位置情報ゲーム――位置ゲーをMoGeに作ってもらうことになった」
「MoGeええぇっ!!」
「石動うるさい!」
「俺がデルタイノベーションであくせくしている間に、裏でそんな暗躍してたのかよ……」
「MoGeは知ってるけど、なんでそこなの?」
「
「へぇ……まぁいいわ」
「それで、そのゲームに霧島プロダクションの所属タレントを出演させることになった」
「ゲームの音声にキリプロの声優を使うってことか……
なんでそうなったのかを突っ込みたいけど、柊ならやりかねんな」
「そうね、柊だもの」
「なんか、釈然としないな……これも極秘情報だが長町美優の出演がほぼ決まっている」
「ええっ! 長町美優!?」
「新田は知ってるの?」
「紅白にも出るくらいの有名人よ……私でも知ってるんだから、知らない人を探すほうが難しいわよ」
「声優じゃないのか?」
「違うわよ、本業は声優なんだけど歌手としても成功しているの」
「とにかくすごい人なんだな」
「はぁ……あんたたちと話していると、ここが老人ホームなんじゃないかって思うわ」
「その長町さんを出す交換条件みたいな感じで、キリプロの新人声優を出演させることになった」
「ということは、大河原にもチャンス有りそうか?!」
「そこは持って行き方次第だな……もちろん大河原さんの実力も必要だが」
「大河原がゲームに出演できれば、今作っている教材も売れるってことだよな」
「そうなるな……なので、石動は大河原さんのプロモーションをがんばってくれ」
「あぁ、俄然やる気が出てきた」
「ほどほどにしなさいよ」
「仮に大河原さんがゲームに出演できたとして、そのゲームのイラストを描いたイラストレーターが教材のイラストも描いてくれるといいと思わないか?」
「あぁっ! 確かに! 柊のイラストレーターの心当たりってそこにつながってるのかぁ」
「でも、大河原がゲームに出演できることと、そのイラストレーターが引き受けてくれるかどうかは、全然わからないんでしょ?」
「まったくもってそのとおりだ」
「でも、これが実現したらすごいことになりそうだな!」
「次善の策は考えておくとして、やれることはやるって感じだな……
言っておくが、大河原さんのことで霧島さんを使って便宜を図ったりしないからな」
「あぁ、わかってるよ」
「はぁ、あんたたちなら何とかしてしまいそうな気がするわ……
それで、その位置ゲーが売れれば、GPSのケータイが売れるようになるってことね」
「それで新田に作ってほしい物がある――」
📄─────
本話はセリフだけにしてみました、うまく伝わっていなければ作者の力不足です
─────✍
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます