第27話 悪徳な引きこもり支援ビジネスについて書く。

 俺は20歳の頃から25歳まで病みながら実家に引きこもっていて、26歳からはアパートを借りて1人暮らしを開始した。それからは仕事をしたり、しなかったり、適当だ。1人暮らしを継続したまま今月で俺は28歳になる。不安定ながらも一応1人で暮らせている。その背景には沢山の人のサポートや福祉的な支援があった。俺は人との出会いや医療のサポートに恵まれた。


 俺は引きこもりだ。


 でも、その上で言いたい事がある。


 世の中、悪質な引きこもり支援ビジネスが横行しているのだ。いわゆる「引き出し屋」や、引きこもりを集める「引きこもり支援施設」のことだ。運営側の職員は半ば人権を無視して、引きこもりの当事者を車に乗せて、自分らが運営している施設に連れていく。そして、職員は何故かみんな外見や性格が怖い。


 ひどい言い方かもしれないけど「引きこもりという存在」は金になる。本人も家族も精神的に病んで参っていて打開策が見出せずに、第三者に相談せざるを得なくなる。反社やヤクザはそこを狙って、引き出し屋をやったり引きこもり支援の施設を作ったりして金を儲ける。ユーチューブに上がってる動画などでは、表向きは綺麗に見えるかもしれないが、俺は正直そういう取り組みが引きこもり当事者や引きこもりの家族にとって功を奏するとは全く思わなかった。


 数ヶ月前にも、とある有名な引きこもり支援ビジネスの施設で事件が起きてたし、その施設では自殺者も出ている。


 運営者が逮捕されてるような施設に自分の子を入れたいと思うような親なんていないだろ。昔の過激な戸塚ヨットスクールみたいなもんだ。


 運営者が逮捕されるような人間で、そいつらが運営している引きこもり支援施設では自殺者が出ている。ふざけるなよと思うし、俺は心から激昂する。引きこもりや引きこもりの家族を食い物にして、金を奪って、何もかも壊す。そういう機関は一つ残らず全て潰れてしまえばいい。結局、自分の懐さえ潤うなら引きこもりの当事者やその家族のことなんてどうなろうがどうでもいいんだろ。ふざけるなよ。


 適切な機関や個人に頼らなければ、家族全員が共倒れになって潰れる未来しかない。何が正しくて何が間違いなのか、それを見極める審美眼を持つ必要がある。「人は見た目で判断するな」と言われるけど、はっきり言って見た目や口調で判断できる部分が多い。特に引きこもりの支援ビジネスをやってる人は、見た目で判断できる部分が多い。はっきり言って。


 俺は数年前からずっと、個人で引きこもり支援をしている人(おっさん)と繋がりを持っている。その人の詳しい経歴を書いたら特定されてしまうから何も書かないが、その人自身も苦しい経験があって今の活動をしている。元々は精神障害者のための就労移行支援施設で働いている人だった。だが就労移行支援施設は2年間というタイムリミットがあるため、2年のうちに仕事を見つけられなかった人は強制的に退所となる。そんな人たちの受け皿を作るために、そのおっさんは個人で引きこもり支援を開始した。


 俺は、間違いなくその人は信用に値する人物だと思っている。もちろんその人はボランティアでやっているわけではないから、金は取られるのだが、「この人はビジネスではなく本当に人を救いたいんだと思ってるんだ」というのはすぐに伝わった。目や声や雰囲気ですぐ伝わった。この人は俺の味方だと。


 俺は馬鹿だが、人を見る目だけは自信あるんだ。俺が今まで好きになったり、良い人だなと思った人の中に、悪人は誰1人として存在しなかった。それだけは自信をもって言える。


 俺の心の中に人を見極めるセンサーがある。


 悪い奴は目が合った瞬間に何となく分かる。怖い外見をしていても、目だけは優しかったりする人がいて、そういう人はとても優しかった。俺の経験上。


 職場で俺に1番優しくしてくれたり、1番気に掛けてくれたのは、金髪のヤンキーみたいな人だった。俺が20歳の時に忘年会で乾杯をしてビールを飲んだ時、俺がめちゃくちゃまずそうな顔をしたのをその人が見て、即座に俺のところに来て「おれんじジュースに替えようか?」と言ってくれた。その人とは、他にもそんなエピソードが無限にある。


 ちなみにその先輩と俺は会社の部署が同じというか、直結のチームだった。その人が4時間も残業した時は、俺も4時間残業して、チームワークで乗り越えた。


 ちなみに自分で言うのもあれだが、俺は攻撃的な目を一切していない。鏡やスマホに映る俺の目を見ると、とても優しい目をしていると自分では思う。


 車の免許証の写真映りがまるで犯罪者みたいになる人も多いと思うが、俺の免許証に映る俺の顔は、邪悪性が全く感じられない、ただの黒髪メガネBOYである。来年、免許の更新がある。その時の写真は不細工だと思う。


 ふとした表情の機微や目や口角や雰囲気や声の感じで、俺は一瞬で「この人は信用できる」と確信してしまう。だが、俺が直感でそう思った人たちが悪い人だった事なんて一度もない。マジで一度も無かった。


 だから俺は人を見る目があると思う。直感力が優れている。みんな形は違えど優しい。


 仲良くなった人たちとは、ずっと関わっていたい気持ちがあるけど、そいつが先に自殺しちゃったり、俺が馬鹿で相手を傷付けて縁を切られたり、失敗ばかりする。


 過ちを繰り返すたびに、どんな言葉が正しいのか全く分からなくなって、オレは口を完全に噤みそうになってしまった。


 あんまり難しいことを考えずに気楽に喋ったりコミュニケーションを取りたいと思うけど、どうも俺が馬鹿なのか、あるいは考えすぎてしまうタイプなのか、何気ない会話のやり取りの中でも脳を高速回転させてしまう。


 カクヨムでもそうだけど、俺を見ていたり、俺と関わってくれる全ての人に感謝している。それはずっと一貫して同じ事を書いている。


 俺はたまに、みんなと会って酒が飲みたいとかバーベキューしたいとか書いたりする。


 それは俺なりの親愛の証である。


 たぶん俺の文を読んでくれてる人は、死にたかったり生きづらかったり傷を心や体に抱えたりしている。そういう人が多いと感じる。俺自身がそういう人だからだ。


 でも俺がそういう人たちにできる事なんてはっきり言って何もない。ただネットで文を投稿するだけのクソ男だ。


 だけど、俺はあなた程ではないかもしれないけど、たぶん同じように苦しんだり泣いた経験があると思うから、俺が俺の思うがままに文を書いたら、あなたに届いたり共感してもらえるんじゃないかと思っている。


 やっぱり別に共感はされなくても良い。俺が思った事をそのまま書いて、それがそのまま誰かの心に届いてるだけでも俺は嬉しいし生きる価値を感じられる。


 どうせ与えるなら悪い影響よりも良い影響を与えたいから、俺も実はいろいろ考えながら文を書いている。


 俺が本心から思った事をそのままストレートに書く事が正しいって訳ではないのだと確信しました。


 できたら、楽しい事だけで自分の心や他人の心を満たしたいけど、世の中はいつも俺に悲しみばかり見せてくる。それに加えて俺自身の心もずっと暗い。


 俺が暗いから、世の中の何もかもが暗く見えるし、そういうフィルターで物事を見ているから、何もかも暗く見える。でも俺は何も間違ったことは書いてないと思う。


 突然ヤクザ紛いの怖い外見の男が何人も家に訪れて、引きこもりの当事者を知らない施設まで車で連れていくのは間違っていると思う。


 結局、引きこもりの当事者の命やその家族の命を「金ヅル」としか思ってないんだろう。だから面談や施設代としてあんなに多額の金を多く請求するんだ。


 魂胆が透けて見えるんだよ。少なくとも俺にはな。


 この世の闇だ。


 ◆


 一度でも落ちぶれた人間に対して、社会は全く優しくない。でも俺みたいに障害があっても精神病でも半引きこもりでもサポートしてくれる人や体制はある。優しい人はいる。絶対いる。


(ただ、その本当に良い人なのか悪い人なのかを見極める力は必要だと思う。)


 1人で抱え込まないで勇気を出して1歩を踏み出したら、あとは周りの人たちが支えながら一緒に歩いてくれる。


 と言いつつ俺は何もせずに糞のように生きている。


 朝、目覚める度に物凄く絶望的な気分になってしまう。なにが俺をこんなに暗くさせるのか分からない。


 何もかも捨ててしまって、死んでしまいと思うけど、そういう気持ちに正面から向き合えず、俺はまたスーパーやドラッグストアで酒を買って、酒を飲んで紛らわしてしまう。


 酒を飲むと生きるのが楽になる。


 酒を飲みながら音楽を聞いてると、勝手に体が左右に揺れて、楽しくなってしまう。


 俺は間違いなく人間のクズではあるが、一応独り暮らしもしてる。色んな人の手を借りながら、生かせてもらってる。


 ここに来るまで、ほんとに紆余曲折ありまくったし、色んな人に迷惑をかけてしまったが。でも俺はまだやれている。


 ◆


 今日の俺は、やきそばを食べてる。スーパーで200円で買った大盛りのパックの焼きそばだ。 うまいぞ!!!!!!


 俺は今までの人生でたくさん反省してきた。多大なる迷惑を色んな人にお掛けした。


 だけど、許しは請わぬ……! そうだろう。セフィロス!!!!!!


 胸の奥で熱く滾る想いを全て出し切れよ。


 生きてる限り、全ての可能性はゼロにならない。そうだろ? 相棒。






 次回に続く

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