第23話 「──全部出す!!!」
今の俺は超ご機嫌だ。空も飛べそうな気分だ。ちなみに薬はやってない。ちょっと良いことがあっただけだ。俺はいつもダウナーというわけではない。陰キャ・陽キャと人を区別する人が苦手だが、今の俺に限っては陽キャだ。
I can fly。
never give up。
never never never give up。
人間に陰も陽も無い。どんな暗い奴もたまには笑うし、どんな明るい奴もたまには1人の部屋で泣く。俺の胸で泣け。涙は全部出せ!!!!!!!! 全部出す!
この世界が闇に染まる前にやれることがある。
人を大きなカテゴリに当て嵌めるのは良くない。俺も暗いけど野球部だったし不登校や中退やぼっちの経験もある。ずっと1人だった期間もある。常にソロプレイ。でも過去はそれが当たり前だったから、ほとんど覚えてない。酒とか薬飲んでたら忘れっぽくなった気がする。
ようキャだとか、陰キャだとかどうでもいい。大人になってそんな物差しでしか人を見れない奴は終わっている。
昔、俺のこと好きになってくれた人はよく覚えてる。やな事は忘れた。
挫折とか病気持ってたりすると人の気持ちがわかる優しくて強い大人になれる、人の痛みがわかるから。
みたいな話をよく聞く。
俺は強い大人になれたとは1ミリも思わないが、悩んでる人の話を聞いて共感する事くらいならできる。
どんな人でも多分人間なにかしら闇はある。
学生時代、俺はいじめといういじめは受けてなかったが、俺がいない隙を見て物を壊されたり、死ねと言われまくったり、殴られた事はあった。父親に相談したら、「殴り返せ」と言われたので思いきりぶん殴ったら、それから全くいじめに遭わなくなった。あと野球を始めたらいじめられなくなった。
いじめをする奴は反撃してこない奴を標的にするから、ぶん殴ればいいだけ。
でも女の子がいじめられてる場合、腕力も男に比べたら全く無いし、対処が難しい。とりあえず俺をデリバリーで呼んでくれたら、学校まで直接行って、男だろうが女だろうが加害者をボコボコにぶん殴ってやる。貴様を守れるなら逮捕されても構わん。
超個性の持ち主は集団から浮く。出る杭は打たれる。それが日本の集団心理。俺はそういうのをとてもくだらないと思っている。
悲しげに笑って、帰宅したらお前は1人で誰にも涙を見せずに泣いている。俺だけには見せろ。その涙
◆
最近俺がハマってるフレーズがある。それは「全部出す!!!!!」である。
ここぞの場面で気合を入れたい時は「──出す……! 全部出す!!!!!」って叫ぶのが1番かっこいい。半分出しても全く意味ないからな。出す時は全部出さなきゃ男じゃない。全部出すことを俺の人生の信条にしたい。
ヤンキーやチンピラやヤクザに町で絡まれた時は、
「──全部出すっつってんだろ!!!!」
って言って気合を入れて上半身裸になって敵と闘いたい。龍が如くの主人公・桐生一馬の決めゼリフ、「死にてえ奴だけかかってこい!!!!!」に通ずるかっこよさがある。「全部出す!!!!」を俺の今後の決めゼリフにする。全部出さなきゃ絶対に勝てない。
これがもし、
「半分出す!!!!!!」
「一部出す!!!!!」
「部分的に出す!!!!!!!」
「もしかしたら出す!!!!!!!」
「基本的に出す!!!!!!!」
「あわよくば出す!!!!!」
「将来的に出す!!!!!」
などのフレーズでは気合いや男らしさが1ミリも感じられない。だから“今この瞬間”に全部出した方がいいんだ絶対に。出すなら全部出さなきゃ意味が無い。好きな人への想いは伝えなきゃ意味が無いのと同じで、出すなら全部出さなきゃ意味が無いんだ。
出し惜しみはしない! 俺は最大出力で全部出す!!!!!!!
やるんだな!? 今ここで!!!、!
全部出さないといけない局面はあまり多くないかもしれないが、ゲームやっててクソ強いラスボスと戦う時なんかは、全部出さないと勝てない。あとWBC決勝で大谷とトラウトが対戦した時はまさにお互いが全部出した場面だと思う。あと甲子園とかも全部出すにふさわしい場面だ。「3年間の練習で培ってきたもの、今ここに全部出す!!!!!」って気持ちで球児は戦っているし、俺も現役の時はそうだった。辛い部活に耐えてきたから、その辺のチームには負ける気がしなかった。どんなピッチャーの球でも打てる気がしたし、実際打った。あとハンマー投げの選手もみんな叫ぶけど、あれこそまさに「全部出す」って感じだな。
「──出す……! 全部出す!!!!」はエヴァの碇シンジが覚醒する時に言ってそうではある。呪術廻戦の乙骨憂太とかリカちゃんも言ってそう。進撃の巨人のキャラも言ってそう。ライナーとかベルトルトとか。ちなみに昔書いた記憶があるが、進撃だとライナーとエレンが好き。あとジーク。
とりあえず、男も女も全部出すべきだと俺は思っている。たった一度しかない人生、しかるべきタイミングが来たら全部出すべきだと思う。全く何も出さない人生は味気ない。
◆
どうでもいい話だが、俺は東京出身だった世界線もある。父が推薦で東京の大学に行く予定だったらしい。でも断っていた。断らなかったら俺は東京出身だった可能性がある。
名古屋に住んでた時期があるんだが、俺は名古屋くらいがちょうどよかった。東京はたまに好きなバンドのライブに行くくらい。
今は群馬にいるが、群馬くらいの田舎が1番暮らしやすい。というか東京に住んでても群馬に住んでても、どっち道あまり外に出ないから影響が無い。家賃が安い分、群馬の方がいいな。東京も近いし行こうと思えばすぐ行ける。何度か書いているが俺の夢は東京タワーの鋭い先端に立って「ジャンボリミッキー」を笑顔で踊る事だ。キャストのお姉さんの動画を見て振り付けを勉強している。
◆
どうでもいい話だが、個人的に俺が1番好きなアニメのキャラは、「DARKER THAN BLACK」の主人公の黒(ヘイ)だ。めちゃくちゃかっこいい。陰があって寡黙で静かだが、妹思いでクソ強くて好き。あとワンルームの古いアパート暮らしなのがいい。
アニメの一期がめちゃくちゃいい。もし暇なアニメ好きがいたら見てほしい。史上最も過小評価されてるアニメの一つだと思う。
DARKER THAN BLACKの一期は面白くてブルーレイボックスも買った。ついでに漫画も買ってOVAも見た。サントラも買った。しかし二期は正直言ってものすごくつまらなかった。
一期は人情味とか切なさがあった。単純にシナリオやキャラクターの作り方が冴えまくってた。
ここ数年のアニメはほとんど見てない。いわゆる「なろう系」っていうファンタジーばっかになってしまい、個人的にそれらが俺の好みではないので、全く見てない。
ファンタジー要素があってもいいんだが、できれば舞台は日本がいい。完全に中世ヨーロッパ風の異世界が舞台だと俺のハートが燃えない。
元々俺はファンタジー作品が好きじゃない。どこか現実に即した部分がある作品が好きだ。今は全く小説を書いてないが、俺もそういう作品ばかり書いた。(自分の小説を“作品”って自分で呼ぶのは気が引けるが)
時折、小説家が「僕の書いた小説は自分の子供と同じようなものです」みたいに言うけど、俺にとって俺の小説は、俺そのものであった。少なくとも俺にとっては子供ではなく、俺自身だ。
◆
俺が本格的にオタクの道を歩み始めたのは高校2年からだ。野球を辞めて高校に行けなくなって暇になってインターネットにどっぷりハマって、次第にアニメも見るようになった。そう、あれは2013年の夏のことであった。よくチャットで話してた同い年の16才の女の子に勧められて深夜アニメを見てみた。そこからアニメにハマった。
あと当時の2ちゃんねるにもめちゃくちゃハマった。今も俺はずっとネットにどっぷり浸かっている。俺が煮卵だとしたら、めちゃくちゃ味が染み込んで茶色くなってると思う。
ネットのない世界は考えられない。だから俺は2度と精神科に入院したくないし、刑務所や留置所にも絶対入りたくない。
ネットと酒と音楽とアニメとゲームと漫画に俺は命を救われた。なんの誇張もなく。
それらの自由が担保された世界に俺はいたい。
次回に続く
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