第38話 何かオカシイ神々......





 休み時間、なぜか私はサクラと一緒にあの二人──ルシア、ルークと屋上で昼食をとっている。

 もちろんサクラは居るが……それでも流石にこの状況はおかし過ぎない?



「二人はどこ出身なのぉー?私は日本だよ!生まれも育ちも、遺伝子まで日本!すごいでしょ!」


「私の生まれはローマよ」


「まぁ、僕たちも日本人の血が少しは入ってるしね?幼い頃の記憶はあんまりないけど......」


「えー!でも顔からして絶対西洋だよね!ってことは二人ともハーフ?クォーター?憧れるよぉ!」



 昔の記憶?その「昔」っていうのは一体、何十万年前の話なんですかね?

 だとすると、彼らの年齢は一体いくつくらいなんだろ……?神々の寿命なんて見当もつかない。


 僕の記憶にある地球は、デカイトカゲばっかりだったのに……しらばく来ない内に変わったなぁ……」



「え?トカゲ?確かに数年前は、獣型の怪異が多かったって記録があるよね!」


「特にヨーロッパでは獣型が多かったわ……数も凄かったし。ホントに気怠い仕事だったわ。」



 デカいトカゲ?デ……ん?これ怪異じゃなくの事言ってない?

 だとしたら、この二人の年齢は億単位なの!?まさにしゃべる化石ってこと!?

 それに「辛い仕事」って、退怪術士のことじゃないよね……。



「でも......【僕の記憶に頃】って事はさ......もしかして二人はヨーロッパで実験されてた、人造退怪術士の試作品だったりするのぉ?」


「......そうよ。でもこれは他言無用でお願いするわ。プロトタイプとはいえ、バレると大変なの......」


「ちょっと事情があってね。僕たちまだ試作導入の段階なんだ。あと色々しがらみや事情があってさ......」


「了解だよぉ!お口チャックしておくね!要塞都市間の問題になると困るもんね!ね?月乃ちゃん?」


「ぅん……」



 ちなみに私は終始ダンマリを決め込んで、黙々とサクラの手作り弁当を食べている。

 理由は簡単!私がコミュ障だから!!初対面の人とか普通に無理無理!!



「ところで、二人は実戦経験も多いの?」


「ある方だと思うよ?色んなのと戦う機会あったし......」


「私もよ。実験段階の戦闘試験で、かなりの数の戦闘を経験してきたから。怪異相手なら彼よりも経験豊富よ。」



 その瞬間、サクラの目の奥にわずかに黒い影が差すのが見えた。彼女はうまく情報を引き出そうとしているらしい。

 どうやら、この二人はこれまでの時間のループに現れなかった存在のようだ。



「そうなんだ!じゃあ、もし私が危なくなったら、美閃ちゃんには助けてもらうね!」


「もちろんよ。いつでも言って欲しいわ。」


「え?僕は?」


「女の子同盟だよ〜!」



 しかし隣のルークと呼ばれる彼は、その発言に少し怪訝そうな顔をしていた。

 その顔の意味を理解できたのは......もっともっとずっと後の話になる。



「そろそろお昼休みも終わりだね!二人とも、戻ろー!」


「そうね」


「うん」



 こうして、午後の授業が始まるために私たちは教室へと戻っていった。







 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 月乃にしか分からない程度に違和感を演出する神々二人......

 地球に来た理由と今後の『朔月のムーノ』の運命とは??


 物語が大きく交わり合う第2章!是非ご覧ください!!

 

 面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をくれると超嬉しいです!!



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