第37話 降臨せし光神






 ――――学校到着!!ホームルーム開始(´▽`)――――





「何か学校......久しぶりな気がする。」


「え?そんな事ないはずだよ?4日ぶりくらい、あ、3日かな?」



 3日間の出来事があまりにも濃すぎた......

 皇帝級の怪異と戦って、サクラとデートして、ホテルに連れ込まれ......

 挙句の果てにおじぃが死にかけ、ついには怪異と死闘をして?これが3日間!?どうかしてるでしょ!!


 物語なら1巻分くらいの内容量なんですけど!?

 そう考えていると、担任のエツコが教室に入ってきた。



「えー……皆さん、あんなことがあった後ですが、今日はなんと転校生が来ています。お二人共〜お入りください〜。」


「転校生だって!すごいね、月乃ちゃん!こんな状況でも転校してくるなんて勇敢だよね!低級の退怪術士なんてほぼ肉壁にされるだけなのにね!!」


「サ、サクラそれは、爆弾発言すぎる……」



 ガラガラ、と音を立てて教室に入ってくる転校生の姿を見て......

 私は思わず声を上げてしまった。



「は!?」



 髪色は変えているが、あれは間違いなく『淡藤の神』……

 どうして地球にいるの?しかも退怪術士育成学校なんかに?


 それに、あなたは悠久の時を生きてきた存在のはずじゃ……?



「では、お二人に自己紹介をしてもらいましょう!右からお願いします!」


「新しくクラスに入りました、ルシア・フェリウスです。異能は『閃光』で、光でさまざまな造形を生み出せます。よろしくお願いします。」


「はい!ありがとうございますぅー。次はもう一人の方お願いしますぅ⤴!」



 次に挨拶を始めたのは、ものすごく整った顔立ちの美男子だった。

 あまりの美しさにクラス中の女子がザワつき、息を飲む音が聞こえる。



「同じく新しくクラスに加わります、ルーク・ゼレトルスです。異能は『纏う光の戦装』で、光の武装を纏う能力です。実は......転校は初めてで緊張してます……優しくしてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。」



 ......イケメンの「優しくしてくれると嬉しい」がこれほど破壊力を持っているとは思わなかった。

 一切見向きもしていないのはクラスの中でサクラだけ……ちなみに私は心臓バクバクです。


 ――しかしそんな少女達の幻想を彼は……次撃で粉々に破壊した。



「一緒に転校してきたルシアとは恋人なので、二人でいることが多いと思いますが、温かい目で見守ってください!」


「「「「え??」」」」



 教室中の少女たちの淡い期待が、1分で木っ端微塵に砕かれた。



「それでは皆さん、をよろしくお願いしますね!皆さんで立派な退怪術士を目指しましょう!お二人とも、お好きな席にどうぞ。」


「はい、分かりました。」



 え、ちょっと待って?今さっき確かにルークとルシアって言っていたのに......

 なぜか緑山と藤崎になっている。もしかして私だけがそう聞こえた?

 それにしてもルークって……そんな疑問を抱えている間に、二人は私の隣の席に座ってきた。



「お隣、よろしいですか?」


「どうぞ〜。私は玉貫サクラだよー、よろしくね!こっちは希守月乃って言います。」


「月乃です……よ、よろしく……です。」


 無理無理無理無理。そもそも初対面の人事態苦手なのに!?相手が神だなんて!!


 でも.......隣に座られると余計に分かる。この二人は圧倒的な力を放っている。

 かつてより遥かに強くなっているせいか、以前よりもその存在感が鮮明に感じ取れる……

 この二人、桁違いだ。あの怪異の神でさえ霞んで見えるほどの力がそこにはある。


 ――まだまだ、神々は私の遥か高みにいるんだ……。



「改めまして、ルシアよ。これからよろしくね、クラスの仲間として。」


「僕はルーク。色々ヤバいことがあって地球にやってきたんだ。とにかくこれからよろしく、朔月のムーノ。」


「な!?」


「光輝くんに美閃ちゃんね!よろしくだよぉー!」



 なんで……異能を全力で回しているのに、私にだけ彼の本当の名前が聞こえてしまう。

 そして今、彼は確かに私を「朔月のムーノ」と呼んだ。


 でも周りの様子からして、誰も気づいていないみたいだ。



「よろしくお願いしますね。分からないこともあるかもしれないけれど、みんなで助け合っていこうね!」


「うん!みんなで立派な退怪術士になろうね!」



 こうして始まった新しい学校生活だが、不穏な気配が漂っている。

 どうやらまだ、運命は私に平穏な青春を返す気はないらしい……。









☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 ついに姿を現した神々を前に月乃は困惑??

 一体神々の思惑とは?そしてこれから巻き込まれる大きな運命とは!?

 

 面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をくれると超嬉しいです!!


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