第14話 「舞桜・儚華武装」




私本作の主人公!!除け者なんておかしいじゃん!!!

そんな小言を心の中で呟いていると......



「月乃ちゃん。行こ。怖がらなくて大丈夫。」


「あ、はい、うん。行く。」


「だからさ?ここに立って?そしたら11秒後に北北東に2km走って〜」


「んぇ?」



いきなり怖い!!どゆこと!?

全然めちゃくちゃ怖いんだけど!?何何何何!?!?何が起こるの?



「私から35m以上離れたらダメだよ?ラナちゃんは今日からは始めてだから。」


「え?サクラどういうこ……」


「いいから!早く!!」


「は、はい!!」



あまりの剣幕に唐突に敬語を吐き出してしまった。

きっと猫の毛玉を吐く感覚はこんな感じなんだろう。  ※意味不明です。


同級生の剣幕に負けて咄嗟に敬語が飛び出る人類最強とは……

もしかして私ってオフの時ビビり????


そしてサクラは走り出した、時速にして100km。

恐らく異能持ちの人間でなければついて来れない速度。


とにかく私は黙々とサクラについて行った。



「サ、サクラ?」


「ちょっと待ってね〜。こっちの方が敵いそうじゃない?」



するとサクラから、月乃ではなく『ムーノ』の方に連絡が来た。

脳内の音波通信だ。



『ムーノ様。私です。今どこにいるか分かりませんが、これから君主級の大怪異が出現します。場所は『要塞都市渋谷』第11ゲート前です。ラナちゃんが対応しますが......彼女は今日以降を生きるのは初めてなので、結果は分かりません。何も無ければこちらに向かって下さい。』



いやいや......私離れてるんですけど......これ大丈夫なの?


すると遠方から巨大な爆発が見える。

直径にして200m。2km離れた場所にもかなり爆風が来ている。



「サクラ、何だろうあの爆発……」


「何かあったのかもね?たまたま離れてて良かったね~。」



しかし……サクラの目は口調とは裏腹に全く笑っていない。

それどころかサクラは爆発の方向には見向きもしていないのだ。


そしてサクラの見ている方向から……



「おうぉう。運良く逃れたものがおったか。」


「子爵級の大怪異キリカだよね?」


「主どこでその名を?なぜワシを!?」


「……舞桜・雪花壁。」


「まぁよい死ね!!!」



サクラは桜吹雪で前方に壁を作り、子爵級大怪異の攻撃を防いだ。

いや……正確には防ごうと試みた。


怪異の光線はあっさりとサクラの防御を貫通してきたのだ。


しかし……サクラは全く動じていない。

それどころか雪花壁の後ろで光線を回避した。


恐らくこの防御技は攻撃を防ぐのではなく、敵に自身の位置を補足されない為に作ったのだ。



「どういうことだ?その程度の『異能』で我に勝とうというのか?」


「……舞桜・散花の刃。」



今度は桜の花弁1枚1枚が、カチッということと共に硬質化し、大怪異の元に射出された。


そしてサクラ自身は再び自分の前に「桜花の壁」を作り出す。



「ははは!効かん!効かんぞ!!!こんなものかすり傷だ!もういい!近接してなぶり殺しでやる!!」


「舞桜・儚華ぼうか武装。」



サクラ一体何を?

確かに今のサクラは強い......けれど子爵級に勝てるとはとても思えない。


しかし......私はその後、サクラの絶望の一端を垣間見ることとなった......






☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★


 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 第14話をここまで読んでくださりありがとうございます!


登場する子爵級の大怪異??

そして炸裂するサクラの実力と真の『異能』とは??


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をしてくれると.....超嬉しいです!!


 何かあればお気軽にコメントを!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る