第14話

 妹に再び電話する。


「かくかくしかじか」


『なるほどほむほむ』


 分かったらしい。流石妹だ。


『まずは神様の趣向を特定するべき。ラブコメ、バトルものは違うらしいから、取り敢えずは日常ものを目指してみると良いと思うな』


「なるほど」


 となればやはり学園に行くべきだろう。




 登校中、動木ゆるぎちゃんともあの女とも会わなかった。やはり何かしらの干渉があったのだろう。


「よぉ、斜森ななもり


初世はつせ。」


 5回目以来だろうか。俺の親友が声をかけてくれた。


「どうした? 辛気臭そうな顔して」


「ちょっと寝不足でな」


「おいおい、また深夜アニメか? ほどほどにしろよ、お前が身体壊したらプリントやら届けるのは俺なんだぞ?」


 などと言って俺の机に腰を掛けて来るも、その実態は単に俺の事を心配してくれているだけだ。何かといい奴なのだが、照れ隠しにこういう言い方をする。ツンデレというやつである。


「ありがとう。ところで、最近うちで流行りの作品とかってあるか?」


「流行り? まぁメジャーな所だと『聖戦のアルマディオ』とかだな」


 こいつは世間話に聡い。『聖戦のアルマディオ』というのは、異世界ファンタジーテレビアニメだ。今期に二期をやっている……っと、説明してる字数は――

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