第7話

 もう、流石に慣れた。同じ行動を繰り返す。ただし弁当はちゃんと持って。

 彼女に呼び出されるところまで、一切変わりない現実。まるで何かゲームを周回プレイしているような感覚に襲われる。


「私は、先輩が好きなんです」


 だからこそ、その先が見たくなった。のだが、うーん、これは想定外。


「…そうか」


 俺は、特別大きな感想を持たなかった。より正確には、持てなかったが正しい。余りに多くの事が起こり過ぎていた。既に俺の脳はキャパシティオーバーになっているのだろう。この人生初の愛の告白を、現実のものとして理解できていないのだ。


「お付き合い、させて頂いても、宜しいでしょうか!」


 勇気を振り絞り、言ってくれたのだろう。頭を下げた彼女の肩は震えている。

 だが、俺の方はと言えば、これが『面白い物語』になり得るのかと言うことだけを考えていた。

 正直、このループを抜け出せるのであれば、それくらいの事は必要だと、そう思って、俺は、彼女の頭を撫でた。


「いいよ。よろしく」


 そう告げれば、彼女は頭を上げて、感涙を流した。可愛い顔はわずかに歪み、俺に抱き着いて来る。その温かみを、俺は冷静に受け止めた。

 そろそろ、字数の壁だろう。これでだめなら――

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