第5話
まただ。
時間じゃない。明らかに今までよりも短かった。やはり字数が重要らしい。それがどうやってカウントされるのかはわからないが、いずれにしろ素早く行動は完結させた方がいいように思う。
俺はすぐに家を出て、201号室の前で待つ。
「あ、おはようございます」
「おはよう。一緒に行かない?」
「あ、はい。是非」
彼女は
「…………」
「…………」
やっぱり、何も考えなければ、ある程度長い期間が過ごせるらしい。坂を上って、学園の校門まで行き、動木ちゃんとはそこで別れる。
「またね」
「はい。また」
柔和な笑みに送り出され、俺は靴を履き替える。上履きで階段を踏みしめて、いつも通り教室に向かう。
こうした日常の動作には描写すべき点が少ない、というのが俺の仮説だ。
「よぉ、
「
「ん? ……まぁ分かったよ。じゃあな」
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