第10話 ミッションⅣ

インターネットの広告で埋め尽くされた空の下。

俺は銃器を片手にぶら下げ、ある場所へと来ていた。

目の前には大きな鉄で作られた扉が立っており、周りは、トゲを生やしたワイヤーなどを一番上に備えた壁が聳え立っている。

「それじゃ、作戦を始めるとするか。」

俺たちは、目の前の鉄の壁を4キロほどのC4爆弾を使って無理矢理こじ開けると、俺たちは、壁の向こうへと流れこむ。


壁の向こうには、ミサイルのような物の格納庫が地面に埋められており、壁の先に、ある一本の道だけが目の前のドーム状のデータバンクの本拠地に続いていた。

まるで、神社のように、続く一本道には、狛犬のように両側に重装備をした、セキリュティが4つ横に並んで配置されていた。

セキリュティは、ミサイルや機関銃などを備えており、騎士や壁のように、俺らの前に直立し、俺らの存在に気づくや否や、俺らに対して、弾丸を発射する。

「うわ!!!!!!」

ズドドドドドドドド!!!!!!!

ミサイルの煙が、大空を舞い、機関銃の弾丸が、無差別に俺らへの肉体を穿とうと襲ってきた。

俺らは一旦、入り口の方へと戻り、軍事基地の外へと出た後も、壁を越しに弾丸の発射を一向に止める様子はない。

「こ、これなかなか厳しいんじゃないの?」

「な、難題だなぁ…」

「兄貴!!!お前のベネリでどうにかできるか!!?」

銃声が鳴り響き、声を大きく出さなければ聞こえない中、兄貴は、横に首を振った。

「ツヴァイは!!?」

「まあ!!、どうにか行けそうではあるよ!!!!」

「それじゃあ、それ以外の奴らが引き寄せている間にツヴァイがやってくれ!!!」

「「了解!!!」」

俺は指を3、2、1という風に立てると、0の合図とともに、外へと飛び出す。

「そんじゃ、行くぞ!!!!」

俺はニカっとギザギザの歯を見せると、正面に向かって、全力で走る。

大体100キロくらいの速度で、風を切ると、一気にミサイルや弾丸が俺の方へ向かって雨となって襲いかかるが、俺は地面を蹴り上げ、高く飛び上がると、まずはセキリュティの一つの機関銃の部分に、弾丸を撃ち込む。

「ツヴァイ!!!!!」

その時、入り口付近から、M249という女子高校生が扱えるとは思えないような大きな銃の弾丸をセキリュティの装甲に突き刺す。

次の瞬間、バアアアン!!!!!!と俺の横で鳴り響いた。

「まずは一機!!!!」

そして、ちょうど、俺が危険視されたのか、他の3機のセキリュティの武装の矛先がこちらへと、向く。

「隙あり!!!!」

ダン!!ダン!!ダン!!ダン!!ダン!!

その瞬間を見逃さなかった兄貴は、一気にセキリュティとの距離を詰め、ベネリM4という散乱銃を連続でぶっ放した。

「制御不能!!制御不能!!!」

次の瞬間、凄まじい爆発音と共に、セキリュティがもう一機壊された。

「ナイス!!」

「ユミー!!」

バンバンバン!!!!

俺は地面に着地すると、横からまつが俺の後ろに入り、飛んできたミサイルをデザートイーグルで撃ち落とす。

「お、ありがと!なかなか上手いじゃんか!」

「ま!いつもやってますからね!」

「おい!!!まだ残ってるぞ!!!!」

おっと、そうだった!!

って!!!!

「ターゲット捕捉、射撃再開します!!!!!」

「まずい!!!!」

再び、起動し始めた最後のセキリュティの一機が、俺とまつの方へ機関銃を向け、ミサイルを、垂直に上へと、空中へ打ち出すと、一気に色々な弾丸やミサイルがこちらへと向かってくる。

「そうはさせねぇ!!!!」

ダララララララ!!!!!!!!!

俺が死ぬ!と思っていたその時、機関銃にアクサンのガリルの弾丸が撃ち込まれ、機関銃あたりが小爆発を起こす。

「行くよ!!!かえで兄!!」

「うん!」

そして、次に息をぴったり合わせた、かえでの64式小銃とM1918の弾丸がセキリュティに向かって放たれる。

装甲をぶち破った弾丸は、セキリュティをぶち抜くと、セキリュティから火を吹かせた。

ドオオオオオオオン!!!!!!!

「観夢未満だな。」

俺は、そう決め台詞を吐くと、クリスアクターを腰に掛ける。

以下だと観夢も含めてその下という意味なので、観夢の方が強かったということを、未満という言葉を使って表した後、俺は

「そんじゃ、進むとしようか。」

と、奥に聳え立つ軍事基地のドームのような所に行く。



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