第4話 連日通告
「はぁ〜!?データが紛失した〜!?」
いつの間にかおきに入り登録された森崎喫茶店の窓際の席で、ユミーはVの怒り混じりの咆哮に怯む。
「え、えっとですね…セキリュティを倒していたら…まあ、そうなっちゃったん
ですよね…ごめんなさい!!!」
インターネットは、ハッキングという物ができる。だが、その一方で簡単にデータを削除できるというデメリットもある。
「データ先にバックアップしなかったんですか!?」
「ま、まぁ…そういうことだな…テヘヘ…」
「テヘヘ、じゃないですよ!!!!また振り出しになっちゃったじゃないですか!!というか、もしかしたらデータ全部消されている可能性もあるんですよ!?」
「ま、まぁ…い、いいじゃん☆」
俺が、テヘ☆という感じの顔をすると、Vは俺の顔を見て、頭を抱える。
「はぁ…ていうか、そのセキリュティ…人型だったんですよね?」
「え?あ、うん…」
「戦闘時間は教えてくれますか?」
「えっと…大体3分くらいかな…?」
「まず最初に攻撃した部分はどこですか?」
「胴体?」
するとVは、またもや、大きめのため息を吐いた。
「あの、わかってますよね?人型だったらまずは、脚部狙いましょうよ?そこが一番脆いんですから。」
「ま、まぁ…そうだな。」
「全く…人型ロボット兵器が作られない理由、知ってるでしょ?脚部が問題なんですよ…ガンダムとかも、脚部が問題だからそういう兵器が作られてないんですよ?」
「が、ガンダムは関係ねぇだろ!!」
「いや、関係あります。なんで、主人公達は、まず最初に脚部を狙わないんでしょうね?」
「だ、だまれ!!!!そ、そこはロマンという物があるだろう!!!!!」
「あー、はいはい。そうですね。全てはフィクションでしたね〜」
「な、なんだと!?」
「そんなことよりも、今度人型のロボットが出てきたときは、まず最初に脚部を。ロマンとか気にしてない、まつさん貴方がいなかったら下手に機関銃を撃つんじゃなくて最初に脚部狙ってましたでしょ?」
「う、ウグゥ…」
そういえば、あいつ…機関銃への攻撃を抜きにしたら最初に足狙ってたな…
「まあ、そういうことです。わかりましたか?」
「はぁ…わかったよ…仕方ないな…」
「仕方ないって…今回、ユミーさんの所為で任務失敗してますよね?」
「そ、それはどうかな〜」
「ただいま〜」
玄関に着いた俺は、高校のバッグを片方の手で抱えたまま、もう片方の手で靴をその場に投げると、廊下の奥へと進む。
腕時計を見ると、そこにはデジタルの文字で「16時32分」と刻まれてあった。
俺はそのまま、階段を登り、8つある部屋のうちの一つに自分の荷物を置くと、すぐにリビングに向かった。
スマホを見ても、とりあえず今日は任務は届いていない。
「久しぶりの休みかー」
と、俺が階段の途中で、呟きながら降りていくと、リビングの方から数人の話し声が聞こえた。
「ん?なんだ?」
俺はそう思いながらも、リビングの扉を開けると、そこには、帽子を被り、顔が影で見えない200センチくらいは身長がありそうな高身長の男が立っていた。
「お、ユミーさん」
合成音声の声が周りに流れると、リビングにいた奴らが一気に俺の方を向く。
「あ、ユミーおかえり。」
まず最初に俺におかえりと言ってきたのは、葉月さんだった。
葉月さんは、俺らの里親でシワの多い顔は、実に優しそうな顔だ。
「来客?」
「これは、これは!青の騎士こと、ユミーさんではありませんか!」
またもや、合成音声のような声が帽子の影から響く。
「なぜそれを知っている?」
すかさず俺は、腕時計にしまってあるデータのかけらをリアルに変換して、拳銃、グロック17を突き出す。
俺らの能力の一つ、物をデータの欠片にして、データ化させ、いつでもそのデータを取り出し、現実に生成する。
「マジシャンのようですね!何もないところからいきなり、拳銃を出すなんて。」
「お、おい!ユミー!」
「なんで、それを知っている?答えなければ引き金を引く。」
俺は、引き金に指を掛ける。
「僕は、αに所属しています。Dと言いますVさんと同じ組織に種族しているのですが、Vさんからは聞かなかったんですか?情報屋だから、なんでも知っているという一つの言葉を。」
俺は、「ッチ」と舌打ちをした後、拳銃を腕時計に押し込み、ピクセルに分解し、データ化させる。
「それで、ここにきた理由は?」
「全く…野蛮な人ですねぇ。」
「Dがここにきた理由は、また新しい任務を言うためだってさ。」
「なるほど…今日は休みかと思ったんだけど…」
「君たちのような能力者は最大限に活躍してもらわないと。次の任務は殺しの任務ですよ。」
「な!?前にもうないって、言っていたじゃないか!話が違うぞ!D!」
「葉月さん。落ち着いてください。また新たな敵が出てきたんですよ。これは仕方ないことなんです。」
俺は、心配してくれる葉月さんの姿を見た後、
「それで?今回のターゲットは?」
「そうですね。今回は起眞市の西区に在住する、山鹿浩市
《ヤマガコウイチ》という男です。情報は後に送ります。くれぐれも、警察等に感づかれないように。お願いしますよ。平和のために。」
「了解。」
俺が答えると、葉月さんが「だ、大丈夫なの?」と眉を曲げて声を掛ける。
「問題ないさ。前から何回もやっていることだし。」
「うーん!ご立派ですねぇ!高校2年生とは思えない!こんな殺し屋が今までにいたでしょうか!」
俺はその、殺し屋という言葉に少し、違和感を覚え、
「殺し屋じゃない。電脳特殊捜査隊だ。」と訂正を促す。
「おっと、すいません、貴方は立派な電脳特殊捜査隊第六課の一人だ!」
と言葉を言い直した。
「それじゃ、これから作戦を開始する。」
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