第2話

小説・『強さ』


 

 自主制作の、「インディーズ・ジョーンズ~最後の悪玉~」というパロディ映画の撮影で、マヤ遺跡のピラミッドに侵入して、 撮影を敢行していたスタッフが、不思議な古文書を発見した。


 保存されていたのが奇跡のような、古いボロボロの、それでも摩訶不思議なオーラを纏っているパピルス紙の3枚綴りだった。


 いつの時代のものかも不明だった。


 誰も見たことのない古代文字でめんめんと文章が書かれていて、一種の予言書らしかったが、専門家の手でどうにか解読されるのには1年半を要した。


 ロイター共同通信は、その妙な「タイムカプセルに紛れ込んでいた反古」?についてこう短く報じた。

「マヤ文明のウシュマル遺跡で発見された謎の古文書は、専門家により、大意が明らかになった。いわく「マヤ暦4096年。(西暦2024年)に、史上最大、未曽有の”究極の強さ”を秘めた、超存在が降臨する」云々。つまり、まさに今年に、なにかとてつもなく”強い”何かが我々のもとに姿を現す…こういうことらしいが、真偽や詳細は不明である。」


 <続く>


 

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