可愛すぎるドイツ人留学生の翻訳係に選ばれたのだが、発言がヤバすぎていい感じに訳すのしんど過ぎん?
第9話 Ein blondes Mädchen kommt zu Ihnen nach Hause.(金髪幼女の乱入)
第9話 Ein blondes Mädchen kommt zu Ihnen nach Hause.(金髪幼女の乱入)
「...日本の男の子はベッドに下にエロ本を隠していると書いてあったはずなんだけど...」
私は眉間に皺を寄せながら、それでも悩み続ける。
じゃあ、押入れとか?
しかし、いつ戻ってくるかわからない。
トイレに行っただけか、はたまた飲み物を取りに行ったとか...。
そのまま寝たふりを続けていると、少しして戻ってくると私のことを起こす。
「おーい、おきろー」
「...」
そのまま寝たふりをする。
日本人の見るエッチな動画の中には寝ている女の子にイタズラするものがあった。
別にそんなのをされたいわけではない。
言ってしまえば私は彼の本性を暴きたかっただけなのだ。
私に色々と優しくしているのだが、きっとその裏にはゲスな考えがあるはず...という私の読みである。
はてさて、どうなるか...。
すると、部屋の電気が消える。
も、もしかして...暗闇の中で私のことを...!?
そう思っているとそのまま電気が消えてしまう...。
ま、まさか!?襲われるの!?
すると、そのまままた部屋を出ていってしまうのだった。
...何?まさか...私を置いて出ていったってこと?何!?女の子として意識されてないの!?
のっそりと起き上がるとすぐにリビングに行く。
すると、何事もないようにソファに座っている長峰。
すごくむかつく。何なの?手を出して来てムカつくけど、手を出されないのはもっとムカつくんだけど。
「おっ、起きたんだ。映画の途中で寝ちゃったんだけど、覚えてる?」
「...知らない」
「...え?俺なんかした?」
「...なんもしてないからむかついてんのよ」
「へ?」
「もういい。映画はもう見ない。それじゃあ、部屋に戻るから」と、言い残して部屋に戻るのだった。
私のバカ。何ムキになってんのよ。
そもそも別にあんなやつどうでもいいはずでしょ。
そうよ。日本という特殊な環境で寂しさのあまり変な感情が湧いて来ただけなのよ。
あんな平凡な日本人が気になるなんてあり得ないのよ。ない。皆無。あり得ないのよ。
◇
「へぇ?まだこの家に住んでるんだ、宗のやつ」と、私は呟く。
ふん。この私が数年ぶりにわざわざ会いにきたと知ったら、きっとおったまげるでしょうね。
日本語もすごーく勉強して、ネイティブ並みに話せるようになったし...。
『ルイネ、会えて嬉しいよ!俺のために日本語まで勉強してくれて...結婚してくれ!』とか言われるかも...。
「ぐへへへ...」
「お嬢様。涎が出ていますよ」
「て、ティッシュを頂戴!」
「はい、こちらをどうぞ」
「ありがとうって...これトイレットペーパーじゃない!」
「同じ紙ですよ?それに使用前です」
「当たり前よ!どこの世界に執事の使った使用済みのトイレットペーパーを使うお姫様がいるのよ!エコの国のお姫様か!」
「良きツッコミです」
「...あなたに褒められても嬉しくないのだけれど」と、コホンと咳払いした後に一つ呼吸を置いてから、インターホンを押す。
「はーい」という、宗の声が聞こえる。
そのままガチャリと扉が開くとそこには変わらない姿の宗が立っていた。
【挿絵】
https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093082489785879
「...おう、ロリッ子」
「誰がロリッ子よ!全く!」
そんなやり取りをしていると、奥の階段からちらっとこちらを見る美少女の影...。
「...え?」
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