じいんとくる

静かで穏やかな語りが心に染みる。

読みやすい短編で、語り手の心情に丁寧に寄り添わせてくれます。
ひたむきな愛情や、大人が心に秘めた痛切みたいな物を感じさせてくれて、夏が何倍も味わい深くなる。人間臭さがあり、読み手がその場の空気や光景を無限に想像して世界に浸れる。

タイトルも読み終わった時になんとも言えない深みを感じて、じいんとくる。
素敵な作品です。