第3話 そうだ、一応ストレッチしときましょ!

SE:セミの鳴く声

(満足した様子で、楽しそうに)

「ふぃ~! アイス美味しかったっすね、センパイ! ごちそうさまでした!」

「やぁっぱ、センパイのおカネで食べるアイスは格別っすわぁ! にしし!」


「っと、そうだセンパイ。今更っすけど、一応ストレッチしときましょっか。組み手、途中でサボったとはいえ、一応事後のメンテナンスしときたいですしね」

「え? そりゃ、アイス食べる前の方がいいっすけど。わかってますよ、そんなことは! でも、身体はアイスを欲してたからしょうがないんすよ! それ我慢したら、そっちの方が身体に悪いっすから!」

「ほら、ちょうどベンチですし。ここ借りてやりましょ」


SE:布をバサバサする音

「ほら、タオル敷きましたから。使ってないヤツっす。はい、それじゃあ横になってください。私、先にサポートするんで。……? なに躊躇ってるんすか? ほら早く」

「……いや、密着って。 組み手までやっといて今更じゃないっすか?」


(少し小さな声で)

「ていうか、そんなこと言われたら逆に恥ずかしいんすけど……変に意識しちゃうっていうか……」

(だんだん小さくなる声で)

「……え? 私から? そ、それは……流石に……」

「だ、だって、先に私やったら……私が横になった場所に、その後センパイが……そ、それは、その……。汗とか……匂いとか……」


「センパイも同じって……いや、別に私は気にしませんから! だって、センパイの匂いとか、別に気にならないですし! 汗も、いまさら……ていうか、むしろセンパイの匂いは……結構好きっていうか……」


(自棄になったように。最初は声にならない叫びで)

「~~~っ! あ~もうっ! 良いから早く横になってください! 男っすよね! ほら! は~や~く~ね~ろ~っ! 横になれ~! うつ伏せだ~! 伏せろおぉぉ!」


(後ろから、楽しそうに)

「はぁっ、はぁっ……そ、それでいいんすよ……。へへへっ、まったく……手間取らせてくれましたね、センパイ……。え? 変態っぽい……? そんなことないっすよ、別に……」

(ふざけた様子で)

「へへっ、それにしてもセンパイ、良いカラダしてんじゃないっすか……。よく鍛えられて……エロい身体っすねぇ……げへへ」


(つぶやくような小声で)

「……いや、マジでエロいカラダしてんな。なんすかこの人……。無防備に寝っ転がって、誘ってんすかね……まったく、私の気も知らないで……じゅるっ……」


(慌てながら)

「へっ? い、いやいやなんも言ってないっすよ! ホント、なにも~……あはは~!」

「ほっ、ほら、ストレッチしないと、ストレッチストレッチ! リラックスしてくださいっ! リラックス!」


(右耳の近くで)

「それじゃ、ちょっと触っていきます……まずは腕から伸ばしてきますんで」

SE:衣擦れの音

(右耳の近くで優しい声で)

「はい、ぐぅぅ~っと……。……もう一回、ぐぅぅ~……っと。……気持ちいいっすか、センパイ? えへへ、なら良かったっす」


(左耳の方で優しい声で)

SE:衣擦れの音

「次は反対……いきますよ。センパイは私に任せて、リラックスしててくださいね……。はい、ぐぅぅ~っ……と。痛くないっすか? ……はい、じゃあもう一回。ぐぅぅ……。どうすかセンパイ。ちょっとは私も、上手くなったでしょ」


(少し離れた場所から)

「はい。それじゃあ、今度は足をやってくっすよ。センパイ、今度は仰向けになってください」


SE:衣擦れの音

(優しい声で)

「そんじゃやってきますね~。足触りますよ? ……じゃ、足曲げますんで、その時に一緒に深呼吸もしてくださいね。いきますよ~」

「はい、吸って~。1,2,3,4……。次、ゆっくり伸ばしますね。……大きく吐いて~……。1,2,3,4……もっかい、いくっすよ。……吸って~。1,2,3,4……足ぐぅぅっと。吐いて~……1,2,3,4」


SE:衣擦れの音

「それじゃ、次反対の足やりますね~。曲げるとき吸って、伸ばすとき吐く。同じっすよ? それじゃ、いきますね。……はい、吸って~。1,2,3,4……。次、ゆっくり伸ばす~。大きく吐いて~……1,2,3,4。……もっかい、いくっすよ。吸って~。1,2,3,4……はい、ゆっくり吐く~……1,2,3,4……」


SE:衣擦れの音

「ほい、センパイ、お疲れさまでした。……どうっすか。私、気持ちよく出来てました? ……えへへ、良かったっす」

「……へ? 次? あ、あの……やっぱり私は……なんていうか、恥ずかし……でも、センパイのボディタッチ……ぬぐぐぐぐ……」


(吹っ切れたように)

「……わかりました。……わかりました! お願いするっすよ。ただ……」

(恥ずかしそうに)

「そ、その……一応、私も女の子なんで……なんて言うかその。や、優しく、お願いするっす……」

「……な、なんでセンパイが照れてるんすか! や、やめてくださいよ、余計恥ずかしく……あーもうっ、さっさとお願いします!」


「……へ? タオル? いいっすよこのままで。ちょっと寝ただけで替えるのも、もったいないでしょ。いや、大丈夫っすよ。匂いとかも。センパイのなら気にしないんで」


SE:衣擦れの音

(緊張した様子で)

「そ、それじゃ……ごくっ……よ、よろしくお願いしますっ!」


SE:衣擦れの音

「……ひゃわっ! ……な、なんでもないっす! ごめんなさい、本当大丈夫ッすから! ちょ、ちょっとびっくりしちゃっただけで……。はい、腕からっすね……右腕から……」


(右の方から小さな声で)

「んぅ……んぐっ……ぐぅぅ……あっ……ふぅ……。せ、センパイやっぱ、力強いっすね。……い、いや、組み手とかでもわかってるんすけど……。なんか、改めて触られると、指とか男の人って感じで……。その、今薄着ですし」

「いや、全然痛くなかったっす。めちゃくちゃ気持ちいいっす。……はい、もっかいお願いします……」

(気持ちよさそうな声)

「んぅ~っ! んぐっ、ぐぅぅ~っ! ……あふぅ……」


(恥ずかしそうに)

「はぁぁ~。あっ、す、すんません。声は、なんか自然に出ちゃって……。恥ずかしいんで、あんま聞か無いで欲しいっていうか……」

「あ、はい。反対の腕も……その、お願いします」


(左の方から小さい声で)

「や、やっぱり、センパイの手、大っきいっすね……。いやっ! 本当、力加減は全然、ちょうど良いっす! ……ていうか、むしろもっと強くても……大丈夫、なんで……」

「は、はいっ! ……んっぐ……んにぃ……っ! うぅぅ~っ……っぷはぁっ……ふひゅっ……。え? えへへ、はい、きもちいっす」

「うぅ~……! 本当、すみません、声出ちゃって……。気にしないでくださっ、ひぃっ……んっぐぅぅ……んっぐ! ……ふはぁ……」


(むくれたように)

「急にやんないでくださいよ! 変な声出ちゃったじゃないっすか! ……いや、ずっと変な声は……出てたかも、しんないすけど」

「もう……でも、気持ちよかったっす。ありがとうござい……え? あ、足も?」


(おどおどした声で)

「い、いやぁ……確かに足もやった方がいいっすけど……。センパイのもやりましたけどぉ……でも、ねえ? ほら、流石に足は……」

「い、いや? どうしてもセンパイがやってくれるっていうなら……? こういうの、一人よりペアでやった方が効きますし……? でもぉ、恥ずかしいっていうか……え?」


(慌てたように)

「いやっ! ま、待ちましょう! そんな、ちょっとこっちがためらったくらいで諦めたらだめっすよ! もっとどうしてもやりたい感じを……いや、わかってます! わかってますけど! はい、一人で出来ますけど! わかってます! やりたいわけじゃないんすよね! 私の身体のために、善意で言ってくれてんすよね!」

「でも、で・もっ! そ、そこは……センパイにやってもらいたいけど、恥ずかしいっていう乙女の気持ちを、汲んで! ……こう、センパイが! どうしても! やってあげたいって感じを! 出さないと!」


(嬉しそうに)

「……えっへへぇ? そんなにぃ? もしかして、センパイ、ストレッチって言いながら、本当は私の足触りたいだけなんじゃないっすかぁ?」


(慌てたように)

「うそっ! 嘘っす! じょ、冗談。冗談ですって! 戻ろうとしないでください!」


(大人しい感じで)

「……はい、すいません。調子乗りました。……いえ、照れ隠しっていうか……センパイが、そういう目的じゃないのはわかってます。はい。……全面的に私が悪いっす」

「……そ、その。でもぉ、多少はこう……ストレッチとはいえ、女の子の足を触るわけなので、ね? もっと、ドギマギしてくれても……。……いえ、なんでもないです。すみません。やらしいのは私だけです。はい。……あ、お願いしてよろしいでしょうか。……ありがとうございます。 仰向けになります」


SE:衣擦れの音

(緊張した様子で)

「そ、そのぉ、センパイ? さっきはふざけましたけど、一応恥ずかしいのは本当なんで……あ、あんまり色んなとこ見たり、しないでくださいね? 一応、スパッツはいてますんで、問題は無いと思いますが……。そ、そうっすよね。そんなことしないっすよね……そ、それじゃあ」

「……すぅ~っ。ふぅ~。……はい、大丈夫です。お、お願いするっす!」


SE:衣擦れの音

(驚いたように)

「ひゃわんっ! ご、ごめんなさい。大っきい声……。い、いや、いきなり内股だったから……」

(落ち着いた声で)

「いえ、そうですね。はい。私もセンパイの内股触りました。……はい。がっつり触りました。……い、いえ、嫌らしい気持ちは全く……ただこう、硬くて、すばらしいなぁと。……いえ、誓っていやらしい気分にはなっておりません。……はい、私の内股をセンパイが触るのも、おかしくないです。……いちいちすみません。声我慢しますんで、お願いしたいっす」


SE:衣擦れの音

「んっふっ……! あ、はい。深呼吸っすね。……んひゅっ。かひゅっ!」

「ご、ごめんなさい。上手く吸えなくて……い、いえ。落ち着いたんで、もう大丈夫っす」


(深呼吸する深い呼吸音)

「んっふっ。……すぅぅぅ……はぁぁぁぁ~」

「い、いえ。痛くないっす。ちょうど気持ちっす。……い、イヤな感じは全く! 全くないっす! ……き、緊張は、ちょっとしてます……」

「は、はい! リラックス。リラックスっすね……。わかってます。わかってますから……」

「それじゃ、こっちもう一回……んぅ。…………すぅぅぅ……はぁぁぁぁ~」


(照れくさそうに)

「え、えへへ……気持ちいいっすね、センパイ。……も、もう片方の足も、お願いしてもいいすか?」


SE:衣擦れの音

(嬉しそうに)

「……えへへ。……いや、なんでもないっす。こっちの足もお願いします」

(気持ち良さそうに、深い呼吸音)

「すぅぅ~……はぁぁ……。も、もっかいお願いします……うっぐ。んっ……すぅぅぅ~……はぁぁぁ~……」

「……えへへ。やっぱちょっと恥ずかしかったっすけど……き、気持ちよかったっす」


(おそるおそるの声で)

「だから、その。また、お願いできれば、うれしいなぁ……なんて。次も。……はい、色々効きそうなの調べときますんで」

(嬉しそうに)

「ほ、本当!? マジっすか!? ……あ、ありがとうございます。えへへ」

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