第2話

 佐藤 清掃員

 佐々木 営業部主任

 山田 佐々木の同僚

 村上 佐々木の秘書

 田中 埼玉県警刑事

 鈴木 新人刑事

 木村 宮司


 

 鷲宮にある広告会社「エターナルクリエイティブ」のオフィスで、社員たちは通常の業務に追われていた。しかし、ある朝、清掃員の佐藤は、オフィスの隅で奇妙な光景を目にする。会議室の一角に、まるで簀巻きのように布で巻かれた死体が転がっていたのだ。死体は営業部の主任である佐々木だった。


 💀佐々木


 警察が呼ばれ、捜査が始まると、佐々木の死因は狂犬病によるものだと判明する。しかし、オフィス内で狂犬病にかかる状況は考えにくく、さらに不可解なことに、佐々木の口の中には掃除用具のブラシが詰め込まれていた。


 捜査を進める中で、刑事の田中と新人刑事の鈴木は、オフィス内で何か不穏な動きがあることに気づく。社員たちの間には緊張が走り、誰もが疑心暗鬼に陥っていた。そして、次第に明らかになる裏切り者の存在。


 同僚の一人、山田は、実は密かに会社の機密情報をライバル企業に売り渡していたことが発覚する。しかし、彼が佐々木を殺す動機は見当たらない。


 一方、清掃員の佐藤が掃除をしていた際、古いファイルキャビネットの裏に隠されていたメモを見つける。そこには、佐々木があるプロジェクトで致命的なミスを犯し、それを隠蔽しようとしていたことが書かれていた。さらに、彼の秘密を知る者を脅していたことも。


 そして、最後の手掛かりとなるのは、佐々木の脳みそに残されていた微細な傷跡だった。鑑識の結果、それがオフィス内で使われる特殊なペーパーナイフによるものであることが判明する。


 すべての証拠が揃い、犯人は意外な人物だった。実は、佐々木の秘書である村上が、佐々木の暴露を恐れて彼を殺害したのだ。村上は彼の狂犬病の恐怖を利用し、毒を混ぜた食べ物を与えた上で、簀巻きにして恐怖心を増幅させた。そして、彼の死後、証拠隠滅のために掃除用具を使った。


 村上の動機は、佐々木からの性的な嫌がらせに対する復讐だった。フェラチオを強要され続けた彼女は、耐えかねて彼を葬り去ったのである。


 最後に、田中と鈴木は村上を逮捕し、エターナルクリエイティブのオフィスには再び平穏が訪れる。しかし、その平穏は長くは続かず、新たな闇が忍び寄ることを、彼らはまだ知らなかった。


 エターナルクリエイティブのオフィスに平穏が戻ったかに見えたが、社員たちの心には不安が残っていた。村上の逮捕後、会社の雰囲気は一変し、警戒心が高まった。だが、それもつかの間のことだった。


 数週間後のある日、鷲宮神社で新たな事件が起こった。鷲宮神社は地元の人々にとって神聖な場所であり、多くの人が訪れる場所だ。だが、その神社の境内でまたしても奇妙な事件が発生した。


 早朝、神社の境内を掃除していた宮司の木村が、神社の一角で何かが動くのを目にした。彼が近づいてみると、それは布で巻かれた人影だった。木村は驚愕し、すぐに警察に通報した。


 警察が到着し、布を解くと、そこにはエターナルクリエイティブの社員である山田の遺体があった。遺体には複数の刺し傷があり、明らかに殺人事件だった。さらに、山田の口の中にも掃除用具のブラシが詰め込まれていた。


 田中刑事と新人刑事の鈴木は再び事件の捜査に当たることになった。彼らはまず、山田の周辺関係を洗い直し、オフィス内で何が起こっているのかを探ることにした。オフィス内では、村上の逮捕後も不穏な空気が漂っており、山田が何か重要な情報を握っていた可能性が浮上した。


 捜査を進める中で、田中と鈴木は、山田が密かに何かの証拠を掴んでいたことを知る。彼が見つけた証拠は、会社内で行われていた大規模な不正取引に関するもので、これに関与している人物が少なくとも一人いることが明らかになった。


 また、鷲宮神社の近くに住む住民からの証言で、事件の前夜に神社の周辺で不審な動きをしていた人物の目撃情報が寄せられた。目撃者の証言によると、その人物はエターナルクリエイティブの社員であることが判明した。


 田中と鈴木はその社員を突き止め、事情聴取を行った。最終的に、その社員が山田の殺害に関与していることが明らかになった。彼は会社内の不正取引に深く関与しており、山田がその証拠を掴んだことを知って口封じのために殺害したのだ。


 その社員は、自身の犯行を認め、詳細を供述した。彼の供述によれば、不正取引は上層部の指示によるものであり、会社全体に深く根付いていた。事件は解決したものの、エターナルクリエイティブの闇はまだ完全に暴かれていないことを示していた。



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