40:その後のこと


「キュ!」


「ん? どったのあーちゃん。……あぁ、なるほど。色々とデータ化するから話せ、ね。何かと久しぶりの自宅だし、晩御飯の準備しながらでいい?」


「キュ、キュー!」



食品庫から取り出してきたお徳用パスタの袋を8つほど開け、大釜に円になるよう優しく入れながらそう返す。今日はパスタな気分だからね。色々とソース仕込んでるし、市販の奴も買いためておいたものがある。まだ麺が少ないけど、話しながら、食べながら茹でたらちょうどいいでしょ。



さて、まずは先の戦いの講評をしていこう。



結果だけ見れば……、当初の作戦とは違うルートを辿ったがいい感じに物事を収めることが出来たと思う。ヒマさんが闇落ちしてしまった最初期から考えていた『河川敷で殴り合って仲直り』はちょっとできなかったが、それ以外は上々といったところだろう。


まず、彼女たちは“ハイエンド”という強敵を相手取り、それに対し共闘することで何とか勝ちを収めている。敵の強さもちょうど良くて、一緒に戦わなければ勝てないレベル。ヒマちゃんに浄化技を当てて闇落ち状態から回復するってことは出来なかったけど、仲直りに近いものが出来たはずだ。実際、まだ少しアカリさんとヒマさんの間にはしこりが残っているような気もするが、元通りの生活に戻って行っている。こっちでも色々と動く予定だし、いずれ完全な仲直りが実現するだろう。



(ま、その後に起きたハイエンドの同時発生。もともとクラフトたちの情報を抜いてたから知ってたけど、実際に見てみると壮観だったよねぇ。)



以前のクライナー達と比べると多少強くなった程度。確かにようやく外でもやっていけるかなぁ、というレベルにはなっていたがまぁ私からすればただの雑魚だ。最近“人間形態”である程度力を発揮できるようになってきたし、デスカンパニーが遺した戦闘技術たちの習熟訓練もしておきたかった。もうちょっとタイム縮められそうな気もしたんだけど、これ以上やると人外に磨きがかかっちゃってたからねぇ。……え? 今でももう十二分に人外? んもう、褒めても何も出ないぞあーちゃん。


んでその後は、ご存じのようにクラフトをボコボコにしたわけだ。


私の覇気に耐えれなかったのか戦闘員たちは吹き飛んでちゃってたし、クライナー達はすでに全滅。振り上げたこぶしの行き先はクラフトしかいなかったし、あの場の責任者は彼女だ。ジュエルナイトである彼女たちには、『“九条恵美”はクラフトと交友関係を持っているが、悪の存在ではない。』ということを印象付けしたかったし、殴るのは確定事項だったのよね。


そしてその時に使ったのが、生体電気。クモが持つ能力の一種をより高めたもので属性攻撃の一種だ。毒や糸、エネルギーの圧縮と同様に私の体にあらかじめ備わっていたものだね。使用した後体にちょっと電気が残っちゃうのか静電気が凄くてちょっと嫌、という欠点からこれまで使ってこなかったんだけど……。“蜘蛛”が使わず、“九条恵美”が使用している。すっごく良いカモフラージュじゃない?



(でも、わざわざガソリンスタンドとかによくある静電気を散らすやつを用意して触りまくったのに、ドアノブ触った時電気でドア丸ごと吹き飛んじゃったからなぁ。多用するのは控えておこ。)



でも電気を使ったおかげ、正確にはクラフトの細胞から彼女の肉体についての知見を深めたおかげで、私は彼女の意識を自由に動かすことが出来るようになった。せっかく出来た情報源だし、技術職って言うのは手元に置いておくだけで価値がある。相手の成長を阻害し、こちらの技術発展を促すことが出来るのだ。別にあの場で吹き飛ばしてあげても良かったが……。“味方に出来る”のならすべきでしょう?


というわけで何度も電気で叩き起こしながら殴って、最後に『謝りに来い』って言ったんだよね。ジュエルナイトたちとの戦闘を見ていた感じ、彼女もこの世界の真実にたどり着きつつあった。ならば自分たち、アンコーポたちがどれだけ無謀なことをしているのかよく理解できただろう。たぶん数か月は心が壊れて身動きできないだろうが……。あの子はちゃんと私の元に帰ってくる。



(“そうした”からね。……おそらくアンコーポとしても予想外のこと。警戒や調査の為に1,2カ月は立ち止まってくれるだろう。ちょうどあの子たちも夏休みが近づいている。遊びに勉強に特訓、若人の大切な時間は確保したかったしね。)



その後は今後の“九条恵美”の行動をやりやすくするためにアカリさんに少しカマを掛けたら、心配になる程あっさり引っかかっちゃって、『“九条恵美”はジュエルナイトたちの正体を知っている』という情報が彼女たちに公開されることに成った。


そろそろ彼女たちの特訓のネタもなくなって来たというか、これ以上正体を知らない前提で教えていると彼女たちの技術が偏り過ぎてしまう必要があったから、前々からカミングアウトの場を探していたのだ。やっぱりジュエルナイトたちの戦い方に合致した特訓をした方が良いからね。別にあのまま行っても良かったけど、そうなると行きつく先がじいやさんみたいな暗殺拳に成っちゃうから……。


とまぁこんな感じで、ヒマさんの闇落ちが解消していないというか、ダークパールからユアパールに戻れていないのが唯一の心残り。それ以外はぱーぺき!



「戦闘時や直後としてはそんな感じかな? というかこんなのでいいの、あーちゃん。……というかなんで今になってデータ化しようとしてるの?」


「キュ? キュキュ。」


「あーなるほど。確かにとんでもなく数増えたしねー。幹部陣っていうの? 私の血をあげた子もいるし、彼らが常にこの町にいるわけでもないからねぇ。」



どうやらウチのペットは配下の蜘蛛たちへの情報共有のためにも、私の話やその背後関係をデータ化して蜘蛛たちがいつでも閲覧できるようにしておきたいようだ。まぁ確かに一般の何でもない蜘蛛たちは難しい事考えられないけど、あーちゃんと似たような特異個体や私の血を分け与えた子は結構賢くなってるからねぇ。自分で判断して動くこともあるだろうし、そのあたりの参考になるよう情報はいつでも見れるようにしておいた方がいいか。



「解ってるとは思うけど、データの管理はしっかりするんだよ? バレたら一大事じゃすまないんだし。」


「キュキュ、キュ!」



解ってるならいいけど。そう言いながらちょうどゆであがったパスタを引き上げ、幾つかの皿に盛りつけていく。サイズ感を考えるのであれば大皿にドカンと行きたいものだが、複数のソースをかけた時に味が混じってしまう。それも悪くはないけど、絶対にあわない様な組み合わせもあるもんね。チャレンジは別の機会にさせてもらうとしよう。



っと、次は“その後”のことか。



じゃあまず、“蜘蛛”としての方。白虎ヒマ関連の話をしていこう。


ヒマさんだが、手探り状態だけど母親との関係性の再構築を頑張っている。最初はヒマさんの方もママさんの方もお互い罪悪感が凄くて顔を合わせても何もできないというか、お互い謝り続けるという状態だった。何せヒマさんは母親がヤバい時に助けることが出来なかったどころか差し伸べていた手を払いのけちゃったわけだし、ママさんの方は親として碌なことができないまま恩人の娘を放置してしまっていたのだ。そりゃお互い抱えるものもあるだろうって関係性。


というわけでこのまま放置していたら悪化しかしないだろうし、流石に見かねた“蜘蛛”が家凸して両方とも攫っちゃったのよ。このまま放置してたらまた悪い方に転がっちゃいそうだから、ってことみたい。



(まぁ“蜘蛛”は私なんだけど。)



んで両方とも拠点の廃ビルこと、魔改造ビルに叩き込んで、目一杯甘やかして心の内吐かせ切った。そしてそれを二人に共有して、まだまだ時間はあるからゆっくり家族になって行きなさい、って言ってあげたみたいな感じだね。


一応それでお互い探り合いながらだけど、ちゃんとした親子を目指して動いていくことに成った。でも甘やかしすぎたせいか……、お陰様でなんか二人とも“蜘蛛”の拠点に入り浸る様になっちゃったんだよね。ヒマさんは相変わらずだし、ヒマの母親も私のことを親みたいな目で見出して色々と相談して来るようになっちゃった。まぁ変に曇るよりは何倍もいい。別に悪い気はしないしねー。


あ、それと。ちょっとしたプレゼントも用意しておいたのよ。



「「おねえちゃんー!!!」」


「……え、え!?」


【ふふ、愛い愛い。からくりとは言え、妹なのでしょう? 調整しておきましたよ。】



ヒマさんに飛びついてとても良い笑顔を受ける瓜二つの女の子。


そう、ヒマさんの妹にして母親の心を保つ役目を果たしてきたアンドロイドたち。その二体のメンテナンスとデータ更新の方を行っておいた。これまではヒマのことをただの他人としてしか認識できていなかったが……。今ではもう“姉”として理解している。ちょっとややこしかったのだが、デスカンパニーの遺産にアンドロイドに関するデータがあったので比較的簡単に出来たんだよね。


あぁ、もちろんメンテナンスはシステムだけでなく外装も完璧に仕上げている。一応元が戦闘用アンドロイドだったせいでちと物騒な部分もあるけど……。まぁ身を守るためにはね、必要でしょってことで。そっちのメンテも行って、ついでに武装追加。消耗していた関節部なども取り換えて、ついでに弄るのが面白かったから飛行機能も付けちゃった。


ま、お母さんからしたらあの子たちは自分が壊れていた時の象徴みたいなものだ。色々複雑だろうけど……、やっぱりあの機械たちを“もう一人の子供たち”と捉えているようで、そんな双子とヒマが仲良くしているのを泣いて喜んでくれたのは記憶に強く残っている。ほんと、やってよかったよねー。



「あ、あの……。“蜘蛛”さん? なんで出来るんですか? その、整備とか。」


【あら。幼子だって目の前に菓子があれば手を伸ばして取るでしょう? それと一緒ですよ?】


「き、規格外すぎる……!!!」


「ま、まぁヒマ? “蜘蛛”さんは多分“蜘蛛”さんっていう違う枠組みで考えた方がいい方だから。……ヒマ、こんな私だけど、母親として認めてくれる?」


「……! うん、ママ!」



ふふ、愛い愛い、幼子たちの親愛も良いモノですねぇ。……と、“蜘蛛”が移っちゃった。


とまぁ二人、ヒマさんたちに関してはそんなものだね。まだ“蜘蛛”という存在はいるだろうけど、しっかりと見守って行けば親子に成れるはずだ。まだ彼女は母親がちゃんといるんだし、話せるときに話しておかないとねー。



さて、次は“九条恵美”。ジュエルナイトたちの師匠としての話だ。



と言ってもこちらは特に変わったことはない。いつも通り彼女たちに訓練を付けて、その能力を向上させていく。まぁちょっと『いつから気が付いてたんですか!?』『あのラーメン屋台の時から?』『最初からじゃないですかやだー!?』ということがアカリさんとあったりしたが、それ以外はいつも通りだ。



「というか、そもそも一般の方に“イメージの具現化”など教えるわけないでしょうアカリさん。見た所“精神”の力を根幹にしていたようなので相性が良いかと思いお教えしただけで、常人ではとても習得できない技術ですよ?」


「う、うぅ……! じゃ、じゃあなんで師匠は使えてるんですか!?」


「私が常人に見えます?」


「そうだった!!!」



頭を抱えうぎゃーと言いながら大きなリアクションをする彼女。今ではヒマさんも『“蜘蛛”さんが別の強者に教えを受けるのも良いでしょうと言っていたので』という形で特訓に帰ってきている。復学もしたようだし、完全とは言わないものの、元通りだ。



……とまぁこんな感じなんだけど、大丈夫だったあーちゃん。



「キュ! キューキュー!」


「なら良かった。んじゃよそい終わったし、ご飯にしましょうねー。」








 ◇◆◇◆◇







場所は代わり、妖精界のアンコーポ本社。


社員たちに用意された寮の通路を歩いていたビジネスが、プレジデントの姿を発見する。



「これはプレジデント!」


「あぁ、よいビジネス。確か今日は非番だったのだろう?」



普段の様に深く礼をしようとしたビジネスであったが、アンコーポの首領がそれを止める。彼の言う通り今日のビジネスの服装は非常にラフなものとなっており、その手にはアンコーポが経営する売店で買ってきたのであろう嗜好品が納められた袋が握られていた。


プレジデントとしても休日にまで仕事を思い出してパフォーマンスを低下させてしまうのは本意ではない。たまたま近くを出歩いていた勤め先の知人程度の扱いでいいと笑う彼。そう言われ、流石にそのすべてを崩し切ることはできなかったが、ほんの少しだけ姿勢を崩すビジネス。自然とその口は、プレジデントがここに訪れた理由について尋ねていた。



「やはり……、クラフトの件でしょうか?」


「あぁ。上司が家に行くなどストレスにしかならぬことは理解しているのだが、どうしてもな……。ビジネス、もしやお前もか?」


「えぇ、はい。一応お世話になっていた先輩でもありますので。」



彼らが話すのは、技術部のトップにしてアンコーポが誇る幹部、クラフトのこと。


彼女は数週間前、少し気に入らないことがあったようだが、よく通る気合の入った声を上げ、人間界へと侵攻を行った。ハイエンドと言う第三世代型クライナーを大きく上回る怪人の素を24も用意し、技術部すべての人員を投入した大勝負。事前に計画の詳細について相談・説明されたプレジデントは何かしらの成果を上げて帰ってくることを期待していたし、ビジネスも現在侵攻計画に関わっていなかったがその成果を待ち望んでいた。


けれど結果は、大失敗。帰って来れたのはクラフトただ一人であり、それ以外は人間界にて殉職。そしてクラフトも完全に心を壊されてしまっており、外傷こそ精神エネルギー生命体の特徴から完治しているが、部屋に閉じこもって出てこなくなってしまった。



「医療班の話では、常に『謝らないと……』と言っていたそうですが……。もしや今も?」


「うむ。中に入れてくれなかった故にドア越しだったが、そのような声が聞こえてきていた。何があったか調べようとしてもデータ収集用のジューギョーインは誰一人として帰ってこなかったうえ、肝心のクラフトがあぁだ。これは彼女が復帰して情報を共有できるまで計画は一時中断せねばならぬな……。」



そういうプレジデント。


彼は異性でもあるため無暗にクラフトの私室に入ることはなかったが、定期的に様子を見に行く医療班の報告は全て受け取っている。そこにはずっと部屋の隅で毛布をかぶりながら先ほどの言葉を連呼するクラフトの姿があったという。一応徐々に改善しているらしいが、予断は許さない状況であることは確か。


そしてそれほどまで追い込まれたと言うことは、人間界で何か起きたに違いない。その原因が判明するまでは下手に動くのは避けた方が良いと考えたプレジデントはそのようなことを口にしていた。



「……あぁそうだビジネス。このような場で悪いのだが……、例の件の進捗はどうか?」


「はッ! 先方より良い返事を頂いております。もう少し後のことにはなるでしょうが、このままいけば自身があちらにお伺いする予定です。」


「うむ、流石であるな。人間界による現地協力者、うまく行けばいいが……。」



先ほどの話にも合ったように、彼らが現在手に入れている情報は以前とあまり変わりない。これはクラフト配下の戦闘員たちが全滅しており、クラフト自身も『ヒマの母親を始めとした人間界の真実』をアンコーポに共有する前に精神を壊してしまい、共有が出来ていないからだ。


だからこそ『付き合う対象を間違えれば、自分たちは蹂躙され養分とされる』ことを知らないプレジデントは、現地協力者は複数いた方が良いと考えてしまった。確かに“蜘蛛”やジュエルナイトに対抗できるかもしれない“九条恵美”という存在との繋がりを維持することも重要。しかしクラフトが現在使い物にならない以上、サブプランとして他の現地協力者を得ようと動いてしまっていた。


選ばれたのは、人間界での活動経験のあるビジネス。ひかりが丘では即座に“蜘蛛”に討伐される可能性があったため外へとその活動区域を移し、営業活動を行っていたのだが……。彼は非常に運よく、“同等程度”の力を持つ秘密結社とのコンタクトに成功していた。



「この私の悲願である、ナイトジュエルの入手。それも確かに重要だが、負の精神エネルギーの確保も同様に重要だ。現状妖精界やそれ以外からでも十分な供給を保ててはいるが……。やはり可能であれば人間界からも入手できるようにしておきたい。」


「クライナーなどの技術提供をする代わりに、負の精神エネルギーを収めて頂く。その様な方式ですね?」



ビジネスの確認に、強く頷き返すプレジデント。


彼の調べにより、人間たちが負の精神エネルギーを特段必要としていないことは把握済みだ。故に相手にとって必要なものを渡し、相手は必要ないがこちらが必要なものを受け取る。契約がうまく行けば相手から技術を買い取るなどの方針を掲げ、彼らは現在行動していたのだ。



「あぁそうですプレジデント。もしよろしければなのですが……。その取引先の彼らが拠点としている付近、どうやら非常に海が綺麗な観光地の様でして。クラフトにとっても息抜きになるとは思うのです。有休を使わせて頂いても?」


「おぉ! それは良いではないか! なに、そういうコトであれば有休など使うな! ビジネスよ、お前のことだ。どうせあちらとの取引も同時に行い、半休にしまうつもりだったのだろう? そんなことに大事な有休を消費するな。折角の機会よ、仕事として遊んでくるといい。何、あちらの文化を学ぶと言えば経理も頷くだろうよ。」


「よ、よろしいのですか……?」



こちらでも手を回しておくから気にするな、と言いながら大きく笑うプレジデント。と言うことで海でのバカンスが決まったビジネスとクラフト。彼らが待ち受ける運命は……、神のみぞ。いや“蜘蛛”のみぞ知る。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





〇サルでも解る! ネオ・デス博士の怪人講座!(講義中断編)


はーはっはっ! ごきげんよう諸君! ネオ・デス博士である! 今日もサルに等しい貴様らの頭脳でも理解できるように“懇切丁寧”な説明をしてやろう! さて今回は……、ぬ? 前回の宴の請求書? あー、うむ。後で我が最高傑作であるクモ女が払っておく故そちらに送ってくれるか、うむ。いや思ったよりも桁が多くてな……。ちょっと精神エネルギーの研究のため機材を全体的にグレードアップしたせいで金欠なのだよ。来月にはしっかりと差額分をクモ女の口座に振り込んでおくゆえに安心したまえ!


え、どうしたのだクモ女。こっち来い? …………す、済まぬが今講義中なのだ! あ、後にしてもらえるだろか!? わ、解っているとも。ネオ・デス博士、逃げない、絶対! そうだ! こここ、こういう時こそ! 我が最高傑作であるクモのスペックを見て気を落ち着かせるのだ!!!


■身長(人間形態):190.5cm

■体高(怪人形態):240.8㎝

■体重:300.0kg

■パンチ力:120.1t

■キック力:275.3t

■ジャンプ力:321.4m(ひと跳び)

■走力:0.2秒(100m)

★必殺技:スパイラルエンド


うむうむ、やはり見ているだけで心が穏やかに……。な、なに!? それは本当かクモ女よ! ジュエルナイトたちへの鍛錬のため、自分もデスカンパニーの戦闘技術などを飲み込んでいたら基礎能力の向上が見受けられた!? こ、こうしてはおられん! 今すぐ測定するぞ! ついでに今のお前が扱える特殊能力全てを列挙するのだ! お前は“成長する怪人”! この私の予想を超えるのは当たり前だが、その成長を知る事が出来ぬのがどれほど心寂しいのか! 弟子を持ったお前ならばこの気持ち、よく理解できるだろう!?


おぉ! そうかそうか! 存分に見してくれるのか! ……え? 私をサンドバックにして計測する?


……ではな諸君! 次の講義まではもう少し真面な頭脳を手に入れておくがいい! さらばだ! さらば! 撤退! てったーいっ!!!







と言うことで次回からは第3クール……、ではなく。


劇場版『映画ジュエルナイト わくわく海と黄色いドラゴン』を始めていきます。

お付き合いくださいまし。

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