32:“蜘蛛”の子
「煌めく輝き! ユアルビー!」
「照らす輝き! ユアダイヤモンド!」
「クライナー! その心の闇!」
「私たちが、祓って見せます!」
「ッ! 来タナジュエルナイト! 今日コソ引導ヲワタシテヤルゾ!」
変身し、現着したジュエルナイトたちを待ち構えていたのはクライナーを従えた上級戦闘員のジョーチョー。どうやら今日はクラフトなどの幹部が関与しない侵略の様だった。
けれど直属の上司に見られていないと言っても、やる気満々なジョーチョー。戦闘員とは思えぬ覇気をもって大声を上げている。戦闘員たちは全て精神エネルギーによって構成された生命体、強い感情はやはり力に直結するのか、その肉体もいつもよりマッシブとなっている。
そんな彼に付き従うのは、おそらく近くにあったコンビニ店員を怪人化したのだろうフライヤー型クライナー。長期にわたるワンオペ作業に心がやられてしまったのだろう。負の感情を怒りに変えて頭を熱々の油で満たし、揚げ物を取り上げる時に使うカゴの様なものを両手で装備している。食べ物を粗末にしないよう広く通達されているのか現在油で揚げられている存在はないようだが、内包するエネルギー量から第三世代であることは確定。強敵だ。
「また悪いことして! ダメでしょジョーチョー!」
「ウルサイ! 同期ヲ消シ飛バサレタ恨ミ! ココデ晴ラシテヤル! 行ケ! クライナー!!!」
「KURAINA-!!!」
そうして始まる、ジュエルナイトたちの戦い。
どうやら今回出撃して来たジョーチョーは以前クラフトの作戦行動について来ていた上級戦闘員の一人。営業部にいた同期がジュエルナイトたちによって撃破されてしまったため、その復讐に来たようだった。そんな彼がクライナーに出す指示は、フライ用のカゴを使った連撃と、頭で暖められた油によって生成されたビーム。
出力で劣るジュエルナイトたちであったが、彼女たちも日々成長し続けている。イメージの具現化と幼馴染故の高度な連携。そして相手が単体であることを活かし相手を揺さぶりながら確実にダメージを蓄積していく。
そんな戦いを陰から見守るのは……、3組。いつも通り邪魔にならないよう物陰に隠れひそかに応援している妖精のプルポを省くとすれば、2組がその様子を伺っていた。
「じ、じいや! 見ましたか!」
「は、しっかりと。」
まず一組目。先ほどアカリたちと言葉を交わしていた玄武ユイナと、その執事であるじいや。
彼女たちは生徒会応接室を飛び出したアカリとリッカをひそかに追いかけ、なんと物陰で変身する瞬間を目撃してしまった。そしてクライナーが発生した場所に向かって移動するジュエルナイトたちを来るまで追いかけ、戦場まで足を運んでしまったのである。現在付近の電柱の陰に隠れながら、戦場を確認している真っ最中だ。
ちなみにお嬢様ことユイナはアカリたちが変身したシーン、そしてアンコーポの存在が視界に入ったシーンにて思わず驚愕の声を上げそうになってしまったが、じいやによって優しく口をハンカチで抑えられることで音を立ててしまうことを回避している。現在も戦闘に余波によってユイナが怪我しないよう神経をとがらせているあたり、さすじいやと言ったところだろう。
「風の噂で悪と戦う戦士たちが存在しているとは聞いたことがありましたが、この町にも。しかも同じ学園にいるとは……! じいや! ここはやっぱり何かお助けした方が良いのでは!?」
「お嬢様、あの方々の力量は人の域を軽く超えております。あの“ジョーチョー”と呼ばれた存在はまだしも、巨大なフライヤー相手に戦うのは無謀かと。」
「そ、そうですか……。」
少しワクワクした顔、素の表情でじいやに提案するユイナだったが、普通に却下されて少ししょんぼりとしてしまうユイナ。実は現在妖精のプルポが所有している最後のナイトジュエル、“エメラルド”が強く発光しているためそれを手に取ることが出来れば力を手に入れることが出来るのだが……。
『いけぷるー! そこぷるルビー! 頑張るっぽー!』
アカリやリッカと言った適合者に性格の違いがある様に、ナイトジュエルたちにも特徴の違いが存在している。熱い感情を滾らせるルビーに、冷静に行こうとするダイヤ。そして正義感からヒマの元に飛翔していったパールと比べると、“エメラルド”は気品のある宝石だ。
自分から飛んで行ったりというはしたない真似はせず、適合者の反応も他の宝石たちに比べてかなり控えめ。プルポがジュエルナイトたちの応援に熱中してしまっているせいか、全く気が付かれていない。そのせいで気を損ねてしまったエメラルドが光るのを辞めてしまったため……、とりあえずこの場でユイナがジュエルナイトとなる可能性はかなり低くなってしまったと言っても過言ではないだろう。
知らないところでタイミングを失ってしまったユイナだったが、彼女は気にせずじいやとの会話を進めていく。
「それでじいや! 映像の方は撮れていますの!? 町を守る戦士であるのならば我ら玄武が力を貸すのが必定! 先ほどと同じようにごまかされてしまえば出来ることもできません! 映像は!?」
「はい、こちらに……。む。」
じいやがそう言いながら自身のスマホを取り出し、アカリたちが変身したシーンを隠し撮りしたものをユイナに見せようとした所……。先ほどまでは存在していたはずのデータが、全て消去されていることに気が付く。
外部からの干渉を防ぐためあらかじめオフラインにしていたのにも関わらず、だ。
「……あのデータが残らないという噂も本当だったね!」
それを見、思わず声を上げてしまうユイナ。
まぁ実際は怪人クモ女の自宅にて監視を行っていたあーちゃんが『あ、これネット繋がってないからこっちから動かせないじゃん』と気が付き、配下の蜘蛛たちを動かすことで、爺やの懐に入り込んだ一般蜘蛛が直接スマホを操作。データ消去を行ったのだが……、ユイナはジュエルナイトが持つ不思議な力の一種だと判断する。
ひそかに『ご主人から任せられた仕事ちゃんとできた』とフンスフンスするあーちゃんだったが……、今回はじいやの方が上手だった。
「ご安心くださいお嬢様。こんなこともあろうかとこちら。使い捨てタイプのカメラにて撮影しておりました。映像ではないので少々信憑性には掛けますが、十分かと。そしてそのフィルムですが、袋に包み飲み込ませて頂いております。後日取り出し現像する予定です。」
「……飲み込んだの?」
「はい、そちらが一番安全でしたので。」
我々人類が関与できない方法で隠しているのであれば何も映っていないかもしれない、と付け足しながらそう言うじいやに、自分の執事が若干人外の域に入っていることを理解しながらも流石にちょっと引いてしまうユイナ。そしてクモ女の自宅で『キュー!』と怒りの声を上げるあーちゃん。
流石に腹の中に入れられてしまえば回収も出来ないし、現像したところを回収しようにもこのお爺ちゃん相手ではかなり難しいであろうことを察してしまうペット。自分ではどうにもならぬと判断し、即座に主人であるクモ女に電話を掛けるあーちゃんを置いて行きながら、お嬢様と執事は会話を進めていく。
「と、とりあえず今はこの戦いの行く末を見守りましょう! もし何かあったら急いで救援を!」
「かしこまりました。到着時にお屋敷の護衛班に通達済みです。撃破は我々では不可能と思われますが、煙幕などを使用すれば撤退は出来るはずです。車も手配させて頂きます。」
「流石よじいや!」
◇◆◇◆◇
「あれは……、生徒会長か。久しぶりに見たな。」
「きゅ?」
「あぁごめん。ありがとう。」
もしかしたら会長が4人目なのかも、なんて考えながらジュエルナイトたちの戦いを眺めるダークパール。近くにあったビルの屋上に腰かけながらそれを眺めていると、一緒について来ていた一般蜘蛛が彼女の真剣を手渡してくれる。
彼女はそれを受け取りながら礼を言い、同時に胸に輝く真っ黒な真珠を経由させ、負の精神エネルギーを送り込む。するとまだユアパールであった時に使っていた愛刀の様にその刀が真っ黒に染まって行き……、形が変わっていく。以前の彼女が生み出した刀であれば、まだ人を傷つけるよりも守るもの、刃がついていない儀礼剣の様な形を保っていたが、今の彼女が扱う剣は無駄を一切省き相手を倒すことに特化していた。
「……まぁ、会長が加入しようがしまいが、ボクには関係ないか。」
少し寂しさを含んだ声でそう零してしまうヒマ。
“蜘蛛”という新しい母を手に入れた彼女。おそらく自分が無意識の中で求めていた無条件で甘えてもいい相手、自分の努力を認めてくれて、支えてくれて、愛を与えてくれる存在。幼少期に実母をなくしてしまい、ほんの少しだけであったが母替わりをしてくれた兄ももう死んでしまった。そして新しくやって来た継母は自分のことに興味がない、ヒマが継母の本意を知る機会が無かった故の判断だったが、少なくとも彼女からすれば継母は、母ではなかった。
そんな時に現れたのが、兄を殺したかもしれない相手。最初はあの“蜘蛛”を恨み、憎んでいたが……。今はもう消えてしまった感情。
(あの人は……、ボクを受け入れてくれた。無条件に愛を注いでくれる相手、ボクが求めていたかもしれない相手。そんな人が、兄さんを殺したなんて考えられない。)
ヒマは“蜘蛛”がそのこと、すぐに自分に靡いてしまったヒマのことを色々と気にかけ、兄を殺してしまった相手に絆されてしまっているが大丈夫なのかと心配してくれていることを、理解していた。けれどヒマからすれば、すでにそれが兄を殺していない証明の様なもの。もし本当に兄を“蜘蛛”が殺したのならば、愛を注ぐどころかヒマの心を心配するなどありえない。もし本当に“蜘蛛”が兄を殺していたとしても、それは何かの事故の様な物だったのではないかと、彼女は考えていた。
(……今のボクは、恵まれている。でも同時に……、考えてしまう。いろんなこと。)
食事と、寝床、そして“蜘蛛”謹製の衣。衣食住を揃え母の愛を受け取り心を余裕を持てるようになったヒマは、与えられた時間の中でずっと考えていることがあった。
一つ目、それは今戦っているジュエルナイトたちのこと。
今のダークパールは負の感情に染まってしまった存在。浄化技が使えなくなったことで誰かを救う力を持てなくなった彼女は、自分のことをジュエルナイトではないと定義していた。そして自分の存在がアカリやリッカたちにとって悪影響を与えてしまうのではないかとも考えていた。だからこそ彼女たちを拒絶し、“蜘蛛”の元に引きこもることで距離を保っていたのだが……。
(本当に、これでいいのかな。)
“蜘蛛”からほんの少しだけだが、ヒマは彼女たちの現状を聞いていた。“蜘蛛”がよく使うフレーズである『“蜘蛛”はいつも見ておりますよ。』という言葉。文字通り彼女は、街の全てを監視下に置き、必要があれば、もしくはヒマが求めればその情報を教えてくれる。そんな新たな母から聞いたのは、彼女たちがヒマをずっと探してくれているという話。
鍛錬の時間を増やすことで強くなってしまった自分に追いつき、いざとなれば止められるように力を求めながら、体が壊れそうになるまでヒマのことを探していた。
まだアカリとリッカという幼馴染のような深い関係になったわけではなかったが、一緒に戦った間柄。そんな子が自分を探してくれているのに、ヒマ自身は何もしていない。この事実は、ずっとヒマの心に残り続けていた。
(“蜘蛛”さんは、ボクが前にすすむこと。……多分、私が持ってしまった負の感情を乗りこなすのではなく、乗り越えて、あの子たちをもう一度やり直すことを望んでいる。)
言ってみれば、後輩だけど友達。親として子供の交友関係を気にしてくれているのだろうと、ヒマは考えていた。そしてずっと居場所として“蜘蛛”が待っていてくれるからこそ、前に出る努力をしてみるべきだと。……人である限り、ずっと止まっているべきではないのだから。
(まだボクには、あの子たちとちゃんと向き合える勇気がない。……もしあの子たちも私の様になってしまったら。そう思うと、近づけない。負の感情を扱えるようになったから解る。これは、持ち過ぎたらダメな力だ。“蜘蛛”さんのおかげで今はなんとかなっているけど……。支えが無かったら、すぐに壊れてしまう。)
刀を強く握りながら、出力で劣りながらも的確にクライナーにダメージを与えていくジュエルナイトたちを眺めながら、考えを深めていくヒマことダークパール。
既に何発も良い攻撃を与えている。イメージの具現化を扱えるようになった彼女たちであれば大きなミスをしない限り、自分が手を出す必要はないだろうと判断しながら、頭では別のことを考えていた。
(……ボクの家族、どうなっちゃうのかな。)
自分は家出状態のようなもの、兄は死に、父はまだ家には帰ってきていない。そしてこれまでの母は全て死んでおり、今の母も妹二人にかかりっきりで自分に興味なし、そして妹たちも私に興味がないというか、視線こそ向けられることはあってもそれだけだった。
昔はそれが普通、いやヒマにとっての普通で、受け入れるしかない。そう思っていたのだが、“蜘蛛”の元で生活するようになってからその異常さ、異様さにヒマは気づき始めている。何かとても歪で、自分が知らない“何か”が隠れていそうなことも。
ヒマは、自分の兄についてまだ詳しい話を“蜘蛛”から聞けていない。何かの組織に殺されてしまい、“蜘蛛”がそれを看取り、“蜘蛛”がその組織を滅ぼしたということは聞いたが、兄が組織と戦っていたことまでは聞けなかったのだ。
(正義感が強かったあの人のことだ、何かの方法で戦っていたのは解るけど……。まだ、受け入れられない。)
兄の死に様も含め、ヒマは“蜘蛛”に尋ねることが出来ていない。“蜘蛛”もそれを理解し、深く話さないようにしていた。勿論、それは“蜘蛛”が把握している他の家族についてのことも含まれている。ジュエルナイトたちと深く関われる勇気が出ないのと同様に、ヒマは家族のことを深く知る勇気が出ていなかった。
“蜘蛛”としては、内容が内容だ。決して中学生が知る様な事ではないと強く聞かれない限りは口を開くことはないようだったが……。ヒマとしては、いずれ近いうちに知らなければならないと考えていた。
(……逃げちゃ、ダメ。離れて暮らしていても、血がつながっていなくても……。家族。“蜘蛛”さんのおかげで、余裕がある。頑張らなきゃ……。)
「きゅ!」
「…………あぁ、うん。もうすぐだね。ありがとう。」
彼女が思考をさらに深めていこうとした瞬間、共にこの場にやってきていた蜘蛛の一匹が音を上げ、ヒマに話しかけた。それによって思考を止め、顔を上げてみれば眼下で行われていた戦闘も終盤と言ったところ。的確にクライナーを追い込んだジュエルナイトたちが、締めの攻撃を叩き込もうとしていた。
「でも少し、ダメージが足りないかも。今の二人の出力じゃ完全に浄化しきれない。……手を、貸した方が良いね。」
ゆっくりとそう言うと、立ち上がり、自身の愛刀にエネルギーを蓄積していく。既に彼女たちによってある程度ダメージが蓄積されている。一度の浄化技で倒し切れないだけで、ヒマが大きな攻撃を叩き込む必要はない。だからこそ放つのは……ただの斬撃。
「ㇱ。」
軽く息を吐きながら放つのは、真っ黒な一閃。眼にも止まらぬ速度で叩き込まれた真っ黒なソレは、確実にクライナーの脳天に突き刺さり、確実なダメージを与える。それにより必殺技を放とうとしたジュエルナイトたちに彼女の存在が露見してしまったが……、関係はない。彼女達であれば、クライナーの排除を優先する。
「ルビー! 今は!」
「解ってるッ!」
「ルビーシャワー!」
「ダイヤモンドシャワー!」
「「輝く希望の宝石よ! その心の闇、祓い給え!」」
「「ダブルジュエル・シャワー!!!」」
彼女たちの声と共に、放たれる赤と青の極光。
それを眺めるダークパールは、ゆっくりと息を吐きながら、光が収まる前に、付いて来ていた蜘蛛たちを呼び寄せた。
「これでもう大丈夫だろうし、そろそろ帰ろうか。晩御飯、気になるしね。ほら、掴まって。」
「きゅ!」
全ての蜘蛛が彼女に掴まった瞬間。その姿が掻き消える。
ダークパール本人は気にかけていなかったようだが……。
この町に存在する“蜘蛛”の象徴とも呼べるような存在たちを連れて消えるその姿を、必殺技を放っているが故に身動きが取れないジュエルナイトたちも、そしてそれを隠れてみていた玄武ユイナ達も、視認してしまっていた。アカリやリッカからすれば、闇落ちしてしまったヒマと、その原因となってしまった“蜘蛛”との強い繋がりが見えてしまう。入手した情報が少ない故にまだ多くを理解していないユイナも、4人目の適性者故にその事実を知ることになるだろう。
彼女たちは、白虎ヒマ。ダークパールの背後にいる存在が、“蜘蛛”であることを、理解してしまった。
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〇サルでも解る! ネオ・デス博士の怪人講座!(フライヤー型クライナー編)
……これ、我が最高傑作であるクモ女が洗脳か何か、もしくは改造とかを施したとか思われる奴ではないか? くッ! 改造していないというのに勘違いされるとは! ここはひとつ、この人類最高の頭脳を持つ私が! 本当に改造を施してやろうではないか! 何、資材ならばあの廃ビルに集積していることは把握済みだ! あとは体さえあればクモ女には劣るだろうが、圧倒的な強者と呼ばれるような怪人に……。え? 復活させない? うむむ、ならば仕方あるまい。今は諦めるとしよう。
っと。はーはっは! ごきげんよう諸君! ネオ・デス博士である! 今日もサルに等しい貴様らの頭脳でも理解できるように“懇切丁寧”な説明をしてやろう! 今回はようやくアンコーポ製の怪人が出てきた故、それを解説してやろう! また戦闘シーンが大幅にカットされているようなので、その辺りも詰めていこうではないか! では、基本スペックだ!
■身長:195.0cm
■体重:300.0kg~
■パンチ力:16.2t
■キック力:28.5t
■ジャンプ力:5.1m(ひと跳び)
■走力:11.2秒(100m)
★必殺技:アツアツ油ビーム
うむ、このクライナーは遠距離パワー型のようだな。機動力が他アンコーポ製怪人と比べ格段に遅いのは、フライヤー自体が、油を持ち運びひっくり返る事故などを防止するためもともと重くなっている存在というのが理由だろう。油を追加投入することも出来るため、重さもさらに上がる、という感じだな。
頭、というか体全体で温めた油をビームとして発射することが出来、連続発射。また複数本の同時発射も可能。遠距離型故に近づかれると弱いが、両手に持つカゴで捕まえてしまえばそのままジュエルナイトを素揚げしてやることも可能というわけだな。更にその重量と高さはそこまでだが横幅や奥行きが大きいフライヤーの特徴を生かし、体を振り回すだけでも結構な攻撃となる。まあ良いチョイスと言っていいだろう。
だが実際に戦ってみれば……、その機動力の無さに泣かされた、という感じだな。ジュエルナイトたちに弱点がバレてしまい、初撃の油ビームこそ直撃したが、それ以外は失敗。近づかれて速度と攻撃回数を意識した戦い方に翻弄された結果、すぐにやられてしまった。もう一体ほど近接型のクライナーがいれば勝ちを拾えたかもしれぬが……。まぁ終わった話よ! 復讐に燃えていたジョーチョーも浄化されてしまったようだし、次に生かすことも出来ぬだろうしな! はーはっは!!!
ではな諸君! 次の講義まではもう少し真面な頭脳を手に入れておくがいい! さらばだ!
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