10:みてるよ?
「さてと、行ったか。……っと電話ね。あぁ、あーちゃん。怪人かい? うん、こっちも彼女たちと一緒でね。今出撃を見送った所。位置データは……、もう送信済み。仕事が早くていいね。さ、私も準備するとしますか。」
そう言いながら、まだ開けていなかったクーラーボックスの一つを開ける。そこに見えるのは一面のおにぎりの山。これを一瞬で全部食べ終わり、敷いてあった紙皿を丸めてごみ入れに使っていた袋に入れる。そして箱の底を開ければ、隠されたスペースが出てくるって寸法。……あ、別に燃料切れになりそうだったとかそう言うのじゃないよ。単に食べたかっただけ。
(さーって、口調も、体の癖も。全部クモ女に変えておかないとね。)
そこに収まっているのが、私の変身アイテムとも呼べるような品々たち。早い話、“クモ”としての仮面だ。
既にこの町、正確に言えばこの町に住んでいる“ジュエルナイト”たちをあの秘密結社アンコーポが狙っているというのは把握済みだ。この世界の侵攻を狙っているのならばヒーローも何もいない地区から侵略を始めればいいものの、それをしていない。
(自分たちの害になる存在の排除を優先しているのか、それとも彼らにとって利になる存在。……例えばあの子たちの変身アイテムを狙っているのかはまだ不明。)
けれど絶えずこの町を攻撃しているところから、大体の推測は立てられる。
「都心あたりに攻撃を仕掛けて、同業者やその敵対者の集団から集中砲火受けて自然消滅してくれればよかったんだけどねぇ。ま、相手が狙っている者が理解できるなら、こっちも守りやすい。それは、いいことかな?」
さて、行こうか。放置することになる敷物の上に『トイレに行ってます』という置手紙を見える位置に置き、同時に近くにいた小さい蜘蛛ちゃんに荷物番を頼んで置く。そして自身の感覚を蜘蛛の巣のように広げ、周囲に誰もいないことを確認すれば……。行動開始だ。
人の視認できる速度を超え、この地を離脱する。
そしてその移動中に自身の“クモ”としての仮面や装備。そして服装を整えていく。
この前の服装はいつものスーツに蜘蛛糸で装飾を足してちょっと神秘的な感じの服装にしてたけど……。なんか妖怪って言われてたし、古の時代からこの町を巣としている化け物、っていう感じで着物風にしてやろうかな?
あの子たちにというか、子供に妖怪とか化け物扱いされるのはちょっと心に来るものがあるけど、勘違いしてくれるのならそれを利用しない手はない。幸い、私の糸は特別製だ。下手な合金よりも固くて丈夫だし、絹よりも肌触りがいい。なんか練習したら白だけじゃなく黒とか黄色の糸も出せるようになったし、ちょっとおしゃれしていきましょう。
(一応“弟子”だし、教えたばっかりのことだけど実戦で出来てるか気になるしね~。)
◇◆◇◆◇
「プルポ! どっち!」
「あっちっぷる!」
妖精の指示を仰ぎながら、全力で町を駆ける二人の少女。
師匠役を引き受けてくれたエミから離れて向かったのは、この「ひかりが丘」のビジネス街。今日は週末、まだ中学生の二人からすれば今日はお休みなため、大人の人たちも同様にお家にいたり、どこかに遊びに行っているはず。だからこそビジネス街にいる人も少なめだと思っていたのだが……。想像以上に、人が多い。
逃げ惑う人々と逆行しながら進めば、聞こえてくる化け物の声。そして曲がり角を曲がれば、見えてくるその巨体。
「あ、いたぷる!」
「っ! あれね!」
逃げ惑う人込みをかき分けながらようやくたどり着いたそこには、どうやら革靴と融合したらしいクライナーと、いつものジューギョーイン。アンコーポの下級戦闘員たちが暴れていた。先日相対した敵幹部のビジネスの姿は見えないが、出現方法はおそらく彼の転移能力によるもの。
ジューギョーイン達が何か探していることからも、彼の直属の部下である事が推測できた。そしてその中に、一際目立つ戦闘員が一体。
「り、リッカちゃん! なんか赤いのいるよ!」
「赤と言えば強化個体よ! 多分3倍くらい強いわ! クライナーも強化されてるかも、気を付けていきましょう!」
「よーし! 特訓の成果見せちゃうよ!」
アカリが指摘したのは、下級戦闘員の中に紛れている他の戦闘員よりも全身少し赤というか、どちらかというとピンクになっている存在。自身の好むアニメ作品からそれを強化個体と判断したリッカは注意を促し、アカリは声を上げやる気を入れ直す。そして彼女たちの視線が自分たちの妖精に向けられた瞬間。ヌイグルミの様な存在が、二つの宝玉を箱から取り出す。
妖精のプルポがこの世界に持ち込んだ変身アイテム、“ナイトジュエル”だ。
「「変身!!!」」
二人がそう叫んだ瞬間、彼女たちの姿が光に包まれていき、その肉体が彩られていく。
ついさっきまで一般的な黒や茶といった髪色だったはずのそれが鮮やかな赤と青へと代わり、同様に服も鮮やかなバレエ衣装の様なものに変化する。そして胸に輝くのは、鮮やかな輝きを放つ宝石。ユアルビーには燃える様に鮮やかなルビーが、ユアダイヤモンドには青く輝く澄んだダイヤモンドが、掲げられる
これまでの変身であればそこで終わりだったが、彼女たちがより経験を積んだことにより、“ナイトジュエル”もそれに応える。
越えるべき強大な壁を理解し、それに立ち向かった勇気。そしてその“想い”の力が、彼女たちが扱うことのできる精神エネルギーの量を、増やす。強化フォームの様なものではなく、『本来のジュエルナイトの姿』に一歩進んだ様な状態。その証として、耳元にお互いの宝玉を示す小さなイヤリングが、彩られた。
「煌めく輝き! ユアルビー!」
「照らす輝き! ユアダイヤモンド!」
「クライナー! その心の闇!」
「私たちが、祓って見せます!」
しっかりと前口上を決め、敵の注目を自分たちに向けさせるジュエルナイトの二人。
どうやら今回の化け物。革靴のクライナーは2体で一組の存在のようであり、クライナーの特徴的な目が両方の靴に貼り付けられ、そこから手と足が生えたような形態をしている。靴のサイズとデザインから、おそらく怪人の素体となってしまったのは成人男性。その悪感情の元になっていたのか、近くにあったビルの一つを踏み潰そうと動いていたようだが……、敵の出現によって、それが止まる。
その様子を確認したジューギョーイン達は即座に攻撃目標を彼女たちへと変更する指示を。彼らからすればジュエルナイトの持つ宝石を手にいれば明らかにボーナス確定、そして町を破壊し悪感情を持つ人間をより増やせば明らかに昇進確定。せっかく上司の“ビジネス”から最新鋭のクライナー生成装置を貸してもらったのだ。ここで賭けなきゃ戦闘員の名が廃る。
彼らのやる気の高さを示すように、上級戦闘員である『ジョーチョー』が的確に指示を飛ばす。
「クライナー! 今日コソ憎き『ジュエルナイト』ヲ打チ倒シ、ソノ宝玉ヲ奪ウノダ! 攻撃開始ーィ!」
「あの赤いのなんかちょっとすらすら喋ってるよダイヤ! なんか強そう!」
「とりあえずジューギョーインは後にして、クライナーから倒すわよルビー! 左をお願い!」
「まっかされたっー!」
そう言いながら、左足のクライナーに向かって突撃を始めるユアルビー。それを見たダイヤは、周囲への影響を抑えるためには戦闘エリアの分割が必須だと即座に判断、実行のため後退を始める。
(一本道の大きな道路。左右にさえ気を付けて上下に戦場を分ければ大丈夫なはず!)
これまで魔法少女の二人は、クライナーの撃破だけに重きを置いてしまっていた。何せまだ彼女たちは子供、数か月前までは小学生の中1である。まだ視野はそれほど広くなく、学ぶべきことも多い人間だった。クライナーを撃破すれば、笑顔を取り戻してくれる人がいる。その目先で起こる単純なことしか、しっかりと見ることが出来ていなかった。
けれど、それもつい先日までのこと。
自分たちの師匠である九条恵美に怒られてようやく気が付いたことだが、自分たちが戦闘を行った後の破壊痕は自然には戻らない。これまではそれほど大きな被害は出ていなかったし、あの時は九条恵美がカバーしてくれたおかげで大きな被害は出なかった。けれどユアダイヤモンドは、いや青龍リッカは、今後も同じようになるとは限らないと理解していた。
(ビジネス街のここで暴れすぎればビルが壊れてしまう。そうなれば多くの人が悲しんでしまう。私たちには弁償することも、直すこともできない。だったら周りを壊さないように戦うしかない。)
何れ修復もできるかもしれないけど今の自分が出来る範囲で物事を考えないと、と思考を巡らせるユアダイヤモンド。
変身アイテムを彼女たちに渡したプルポの説明から、自分たちが扱うことのできる精神エネルギーには無限の可能性が秘められていることを彼女は理解している。つまり修練を積めば、精神エネルギーだけで壊れた町を修復することが出来るはずなのだ。けれど今の彼女に出来るのは自身の身体能力を向上させることと、自身に薄い膜の様なものを張る程度。何かの物体にその膜の範囲を広げ強化することは不可能ではないが、まだ少々時間が掛かってしまう。
(けど、自分の体の動きを! その先端を! より正確にイメージすることが出来れば!)
「KURAINAー!」
「そ、こっ!」
意識するのは、あの“絶技”。肉体によって再現された鞭のしなり。
敵の行動の中で生まれた隙。ユアルビーが片方の靴に突貫したことにより、相方が吹き飛ばされてしまっている。2足1組な彼らが分断されてしまうという事態に、流石にクライナーにも動揺が生まれた。けれど彼らは以前のぬいぐるみ型クライナー同様、最新型の強化された存在。すぐにクライナーはもう片方のジュエルナイトの対処をするため、動き出している。
だが、一瞬でも隙を見せたことは、確か。
動揺の後に、無理矢理動かした体。戦闘経験を積み、一人の頂点と相対し続けた彼女の眼からすれば、そんな肉体隙だらけ。その歪みを突くために、大地を踏みしめ、反転。前へと突撃する彼女。
(腕を鞭のようにしならせて、腕が伸びる最大で振り抜くッ!)
「KU、KURAINA!」
空気を切る音。そしてその直後に聞こえる激しい破裂音。
(やった! でき……、いやまだ! 倒すまで気を緩めるな私!)
拙いながらも、鞭打を再現して見せた、ユアダイヤモンド。彼女は変身前の肉体では不可能だったことを、変身後の肉体スペックで押し上げ、精神エネルギーの補助を受けて現実に引きずり落とすことに成功した。確かにまだ技術として確立出来ていないとしても、成功は成功。その事実に思わず声を上げて喜びそうになってしまうが、すぐに気を引き締める。
(この前の野球のクライナーは違ったけど、今日のクライナーはあのクマ! 敵幹部のビジネスが作ったクライナー並みに強い気がする! 2体1組だったら分割した時点である程度弱体しそうなものだけど、普通に強い!)
手に残る打撃の感覚から相手の耐久力が高いことを察し、自分たち同様相手も力を上げてきていることを理解するユアダイヤモンド。けれどその口角は、一切下がらない。
強くなったとしても、“当たらなければ”。そして“攻撃させなければ”勝てるのだ。変身した自分たちよりも格段に強い人から、お墨付きをもらった戦い方。その事実に自信を付けた彼女は、諦めるなどという選択肢は持たない。単身で眼前のクライナーを無力化し、ユアルビーと合流して、浄化する。
道筋は見えた、なら後は実行するだけ。
「革靴さん、ちょっと練習に付き合ってもらうわよっ!」
◇◆◇◆◇
「まっかされたっー!」
リッカちゃんに言われたように、まっすぐ左足。革靴のクライナーの片方へと突っ込む。……あ、変身してる時はダイヤって呼ばなきゃ。
ついさっきまで師匠と一緒に組手してたんだ。変身したおかげでもう元気いっぱいだし、教えて貰ったことを実戦で試す! 師匠も実戦経験を積むのが大事って言ってたし、とってもいい機会だよね!
そう考えながら、全身で革靴のクライナーへとぶつかる。まだ私の方が力と勢いが強かったのだろう。思いっきりクライナーを吹き飛ばして、ついでに吹き飛ばされたクライナーがジューギョーイン達を吹き飛ばしてくれた。まだ消滅はしてないみたいだけど……。これがボーリングってやつ?
(……思ったより吹き飛ばせなかったから、このクライナーはいつもよりも強い敵。よし! 強敵を打ち倒してこそ成長! ですよね師匠! うぉー! シチューにカツだー!)
なんか『そ、そんなこと言いましたっけ? あとそれを言うなら“死中に活を求める”ですよ。アカリさん。……それはそれとしてシチューにカツを乗せるのはいいアイデアかもしれませんね。今日の晩御飯それにしよ。』って聞こえた気がしたけど、多分気のせい! 師匠に言われたことを思い出して! 町への被害を最小限に! そして最速で吹き飛ばす!
「KU,KURAI……。」
「そこぉ! 即席! 『ルビーィ、パーンチっ!!!』」
私たちが扱うことが出来るエネルギー。詳しい理解はリッカちゃんに任せちゃったけど、とにかくイメージが重要ってことは私でも理解できた。なら、私が思い浮かべるのは“自分のパンチでクライナーが吹き飛ぶ姿”。拳に集まったエネルギーをそのまま革靴にぶつけ、上空へと打ち上げる。
何せさっきの組手で師匠のパンチはしっかり見たからね! ……でも生身でイメージを私達にも視認させるってどうやってるんだろ?
(師匠自分のことプログラマーって言ってたけど、やっぱりとっても強いし、レスラーなんじゃないかなぁ。)
そんなどうでもいい考えを浮かべながら、戦場を空中へと移す。
ラーメンの屋台さんを壊しそうになった時、師匠にとてつもなく怒られたからね……。い、いやアレほんと怖かった。マジで師匠怒らせたらダメな人だった……。わ、私達の正体については言ってないけどね! あんな強い人に怒られたらもう多分色々終わっちゃうと思うの! だから気を付けて、パンチだ!
師匠も言ってた! 『アカリさんは同年代に比べて力が強い方ですね。流石に今のままだと男性相手には難しいでしょうが……。初撃、それを急所に叩き込めば確実に有利に持って行けるでしょう。』って言ってた! 革靴の急所はどこにあるか解んないけど! 一発強いのを当てて! あとは! 殴り続ける!
「反省! するまで! 殴るの辞めてあげないんだから!!!」
「KU、KU、KURAINA-!!!」
「ッ!」
空に浮かせ、連撃を叩き込んでいた相手が、怒りをあらわにする。重力によって下に落ち始めて来た革靴が選んだのは、その切っ先での全力下蹴り。すぐにガードのための、構えを取る。腕をクロスさせるんじゃなくて、合わせる。そして全身から力を抜いて、衝撃を逃がすっ!
師匠言ってたもん! 『その肉体強度、打たれ強さはアカリさんの長所ですが、防御の仕方を学べばもっと良くなるでしょう。まずは攻撃される瞬間、少し体の力を抜いてみましょうか。無理に受けきろうとするのではなく、受け流すのです。』って!
なんか難しい言い方してたから忘れちゃったけど!
イメージすれば! 何とかなる!
「よし! あんま痛くない!」
「KU、kURAI!?」
「よーしっ! まだまだ行くぞー!!!」
地面に向かって蹴り落とされたが、すぐに復帰して私同様地面へと降り立とうとするクライナーの着地を狙う。
革靴さんの攻撃で痛そうなのは、靴のキックと踏みつけ攻撃だけ! どっちも振りが大きいから! ダイヤよりも足が速くない私でも、十分見て避けられる。それに、その突っ込んでくる方向をこっちで定めるってことも!
だから、こうやって格上相手の地上戦でも十分戦え……。むむっ! びびっときた! どうしたのダイヤちゃん!
「ルビー! いけるわよね!」
「もっちろん!」
あっちで戦っていたダイヤの声にそう答え……、師匠が組手の時に私に見せてくれたように。眼前のクライナーに。隙を見せる。ちょっと考えれば踏みとどまれるような隙らしいけど、踏み込まずにはいられない。そんな、隙を。
そしてそんなもの見せられれば、相手は全力で、大技を叩き込むしかない。
そう、助走をつけての、革靴さんの全力キック。
「「KU,KURAINA-!!!!!」」
私が戦っていたクライナー。そしてダイヤが戦っていたクライナー。その両者が、同時に突撃を開始する。狙うのは、私たちの隙だらけの体。でも、これは全部、ダイヤの作戦。
へへーんだ! ダイヤは私よりずっと賢いんだよー!
「3,2,1。今っ!!!」
「とぉ!」
ダイヤの合図に合わせ、同時に上空に向かって飛ぶ私達。そして地上に残るのは、全速力で私たちに蹴りを入れようとした、革靴のクライナーだけ。そう、私とダイヤはちょうど背中を合わせるような位置に移動していた。つまり私たちが居なくなれば、もう止まれない革靴たち。正面衝突しか残っていないクライナーが出来上がるってわけ!
いえーい! ダイヤ! ほらハイタッチしよハイタッチ! 作戦成功ー! え、なにプルポ。どうしてちゃんと言葉交わしてないのにダイヤの考えた作戦が解ったかって? そりゃ私達親友だよ!? お互いが考えてること! したいこと! 思ってること! なんとなくだけど大体わかるんだもーん!
「ルビー! 一人で喋ってないで今のうちに決めるわよ!」
「っと! ごめん! じゃあ行くよダイヤ!」
「えぇ!!!」
上空で、正面衝突しちゃって頭をまわしているクライナーたちに向かって向けるのは、私達の胸に輝いていた“ナイトジュエル”。私たちの力の源に、全力の想いを。クライナーになっちゃった人を助けたいという想いを、みんなの笑顔を守りたいっていう想いを、ありったけ流し込む。
私たちの想いに応えてくれた宝玉が強い光を保ち始め、放たれる、赤と青の光。
「ルビーシャワー!」
「ダイヤモンドシャワー!」
「「輝く希望の宝石よ! その心の闇、祓い給え!」」
「「ダブルジュエル・シャワー!!!」」
ーーーーーーーーーーーーー
〇サルでも解る! ネオ・デス博士の怪人講座!(革靴型クライナー編)
はーはっはっ! ごきげんよう諸君! ネオ・デス博士である! 今日もサルに等しい貴様らの頭脳でも理解できるように“懇切丁寧”な説明をしてやろう! さて今回はいつの間にか我が最高傑作であるクモ女の弟子になっていた……、ジュエルナイトか? その二人が戦っている怪人になるな。では早速基本スペックといこう!
■身長:283.9cm
■体重:80.1kg
■パンチ力:3.0t
■キック力:34.8t
■ジャンプ力:41.2m(ひと跳び)
■走力:2.3秒(100m)
★必殺技:トリッカートリッキーズ
ほう! 革靴を素材としているせいか、脚力特化型の怪人のようだな! 少々おつむが弱いせいか、正面衝突してしまったが……。まぁこの前の野球怪人よりは質が良いのではないか? 耐久力もそこそこある、と言っていいだろう。少々弱点が多すぎるが、それも特化型の宿命と言う奴か。……まぁこの私の趣味には合わんな。
にしても、我が最高傑作であるクモ女は面倒ごとが好みなのか? あのような魔法少女たちの師匠役を引き受けるなど……。は!? もしやこの前私が言った『さっさと妖精を確保してアンコーポを滅ぼしてしまえー!』ということを実行しようとしているのか! はーはっはっ! さすが我が最高傑作よ! 確かに“クモ女”として接近するよりも! “九条恵美”として接近する方が警戒されない! 良い考えだクモ女! さすがこの私が手ずから改造しただけある! 素晴らしぃ! はーはっはっ!!!
ではな諸君! 次の講義まではもう少し真面な頭脳を手に入れておくがいい! さらばだ!
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