7 やる気の正体を見破ろうぜ

どうもどうも、もっちさんです。


最近いかがですか、やる気に満ち溢れてますか?


こんな事を書いたら、不思議なもんで、画面越しから声が聞こえてきましたよ。


『やる気なんてある訳ねぇだろお前。最近は毎日クッソ暑いし、急に円高になってきたしで、もう無理だよ無理。なんもやる気おきねぇ』


といった所でしょうか。


日頃のストレスが溜まりに溜まってやる気がおきず、横になり、スマホをいじり、動画やゲームに没頭すると。


もし、あなたのストレスがリミット間近なようでしたら、正しい選択だと思います。


心が戻るまでスヤァと休憩してください。


しかし、そこまで切羽詰まってない方。それでいて疲労や不満や多忙を理由にされた方。


その様子だと、あらゆる障害を取っ払ったとしても、やる気はでないと思うんですよ。


例えば……


仕事が忙しいから帰宅してもやる気でない 

→→

とある時期に、まとまった長期休暇をもらう 

→→

せっかくの休みだから創作するなんてもったいない

→→

そんなんいつでも出来るから後回しにしよう


みたいな思考パターンに陥りがちなんですよ。


すると原稿は白いまま、一文字も書かれないうちに日焼けしていくと。


それを見つめながら寂しさと無力さに襲われると。


極論を言えば、どんなに忙しくても、やりたい人はやるんですよ。


仮に100字しか書けない、ラフ画しか描けないと言いつつも、ほんの少しでも進めようとします。


さぁ、この違いはなんでしょうか。


根性?


違います。


才能?


違います。


能力の差?


違います。


これまでに成果を出せたかどうか?


それも違います。


では何だというのか、これよりご説明します。


今回のテーマ『結局のところ、やる気って何なの?』ですが、もっちさんが自ら人体実験を試したうえでお話しています。


万人に当てはまるかは不明ですが、1つの案として知っておいて損はないと思いますよ。


では参りましょう。






ーーーーーーー

▼そもそも『やる気』を勘違いしている


 みなさんが『やる気』をイメージすると、こんな感じではありませんか?


 うおお! やったるぞ! 寝ないで二万字書く! 課題1ヶ月分を一晩で片付けてやるぞうおおおお!!!


 みたいなやつ。


 間違いとは言わないですが、非現実的ですね。


 フィクションとして面白いとされるネタが、現実のアナタに侵食している、そんな所でしょうか。


 我々人類の行動原理は、大きく分けて2つだと思われます。


 1、合理的判断による行動

 2、興味や快楽に紐づく行動


 1の合理的判断は、仕事や勉強ですね。


 やりたくねぇ、ゴロゴロ寝て遊びたい。


 そんな気持ちを抑えつつ『やらなきゃヤバい』という理由から、歯を食いしばって励むパターンです。


 2はそのまま。楽しい、美味しい、キモチイイ、心地よいからやる。


 趣味や娯楽、食事、ここでは書けないアレやコレ。それらは2に該当します。


 ここで押さえておきたいのは、1と2のどちらも『自ずと集中してしまう』ということです。


 人間はやりたい事にやる気を出すのではなく、『今やっている作業を続けたい』と感じて、やる気を出してしまう生き物なんです。


 それは1でも同じです。出社前はどんなに嫌で、帰りたいと思っても、仕事道具に触れると気分が変わります。


 パソコンでメーラーを開いて周知メールを読んで、タスクを確認、それからパワポを開きつつ仕様書をチェックして……


 などとやっているうちに、業務に集中するようになるでしょう。


 はい、これが『やる気』なんです。


 眼の前の作業を進めて片付けようとする意思、それが『やる気』と呼ばれる概念です。

 

 アナタはイヤイヤ仕事をやらされているにも関わらず、業務メールを読むのを邪魔されると、続きがきになってしまいます。


 仕様書を読み込もうとしているのに、横から世間話をふられたら、邪魔臭いと感じます。


 はい、やる気のせいです。


 どうでしょうか、少しイメージと違いましたかね。


 ともあれ、皆さんは日常的に、なんらかの形でやる気を活用しています。


 あまりにもナチュラルに発動するので、気づいてない人も多いようですね。



▼トリガーを上手く使う


 よく『仕事モード』と言いますよね。


 業務遂行のために十分なパフォーマンスを発揮するための儀式――というと大げさですが、早い話が仕事を意識するタイミングです。


 それは電車に乗った時?


 会社の入口やゲートを通った時?


 仕事道具を取り出した時?


 そのへん千差万別だと思いますが、皆さんにも何かしら有ると思います。


 『これをやったら自然と気持ちが切り替わる行動』です。


 はい、これを活かしましょう。


 あなたが物書きや絵描きなら、スマホのトップ画面に作業アプリのショートカットを置いてください。


 動画でエクササイズをしたい方は、別タブで動画を開いたままにして、いつでも再生できるようにしてください。


 やる気を出すには、ただそれを起動するだけ。


 いったんそれらを動かしてみると、不思議なものでして、ジワリとした欲求が込み上げてきます。


 それがやる気です。


 あとは流れでいけます。むしろ、その状態で『やるな』と制止される方が辛いはずです。


 このようにして、スイッチを入れるプロセスを極限まで削ってください。


 逆にそのプロセスが複雑なほど、動き出す事が苦痛になる事でしょう。



▼あえて『やりきらない』手段も


 あなたは今、スマホでゲームを楽しんでいます。


 攻略を進めていくうちに、ボスの手前まで来たのですが、残念ながら時間切れ、昼休みが終わります。


 その時アナタはこう考えるでしょう。


 『仕事終わったらまた遊ぼう』と。


 そう考えるのはなぜか。途中だからです。


 キリの良い所まで終わっていない事が、不完全燃焼で、気持ち悪く感じています。


 好例は他にもあります。


 別に喉は渇いてないけど、ペットボトルに少し残った麦茶を無理やり飲む。


 百円サイズのお菓子を、とりあえず全部食べる。


 チラッと見たテレビニュースを、事件現場や犯人が分かるまで見てしまう。


 今週の星座占いが2行だけ読んだ後、折りたたまれた文章を読むため『続きはこちら』ボタンを押す。


 そういった経験は、みなさんにも何かしらあると思います。


 人間というものは『キリのよい所まで進めたくなる』性質があるようです。


 はい、使えますね。


 終わりと区切らなければよいのですね。


 例えば物書き。1話分を書き終えた最後に、引きを作りましょう。


 例えば絵描き。新規データを作成して、一筆で良いので、次の作品を立ち上げてしまいましょう。


 それらは大掛かりだったり、緻密である必要はありません。


 自分自身にほんの少しでも『まだ途中じゃん』と思わせれば良いのですから。


 あとは流れです。衝動が勝手に心身をいざない、作業に没頭させてくれます。

 

ーーーーーーー





はい、いかがでしたか。


やる気のメカニズムについて、ご理解いただけたでしょうか?


私見になりますが、世間一般の言う『やる気』は異質なものだと感じています。


例えば『あの子は沢山勉強をするからやる気がある』とか『うちの子は全然やる気がない、将来が心配だ』とか、割とよく耳にする話題ですよね。


何と言うか、修行僧的に我慢大会を強いられているような、そんな印象を受けませんか?


遊びたいのを『我慢して』勉強する事が正しく、『我慢を放棄して』遊び倒す者は間違っていると。


そこで我慢に堪えられず、周囲に褒められることのなかった子どもが大きくなると、『やる気』という言葉にさえ嫌悪感を抱くようになる。


生真面目な日本人が陥りやすい罠かと。


今回のテーマで伝わったと思いますが、やる気とは別に我慢を意味するものでもなければ、生まれや才能にも左右される事無く、誰にでも扱えるものです。


単純に大人たちの認識が間違っていただけです。


あなたはやる気に満ち溢れた人生を歩むことが出来ますし、やる気を上手く使って進化する事が出来ます。


あなたは大丈夫。きっとやれます、成功します。


という言葉を最後に、今回はお終いにしましょう。


今後扱ってほしい話題がありましたら、感想コメントにお願いします。ツイッター経由でもオッケーです。


可能な限りご要望に応えようと思いますので。


それではまた、ごきげんよう。


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