そんなだから不幸なんだよ！ 〜もっちさんと幸福について学ぶ似非エッセイ〜

６ 習慣づければ簡単――の落とし穴

　どうもどうも。もっちさんです。

　2024年に入り、すでに折り返し。

　みなさんは今年の目標を達成できましたか？

　新しい趣味だとか、あるいは何かしらのスキルを成長させるだとか、どうでしょう。

　はい、薄ぼんやりと心の声が聞こえてくるようです。

『そうは言ってもよぉ。ダイエットにしろ運動にしろ、長続きしねぇんだよ。習慣づければ簡単とか、何かで聞いたのにさ〜〜』

　まぁわかります。一時期、話題になってましたかね、習慣化が大事であると。

　例えば風呂や歯磨きのように、一度でも日常生活に折り目がついたら簡単で、あとは流れでやれるようになる。

　そんな理屈だったかなと記憶しています。

　だけど、理屈をそのまま鵜呑みにすると、上手くいかないかと思います。

　早寝早起き、こまめな運動、ダイエットなどなど、挑戦しては3日もせずに止めてしまうケースは多いでしょう。

　『今日は雨降ってるから走らんでもいいかぁ』

　とか

　『今日の仕事は頑張ったから、もうちょい夜ふかしさせてよ』

　とかとか、何かしらの理由をセットにして、チャレンジを諦めてはいませんか？

　別に誰からも理由を求められてないのに、罪悪感から逃れるために、もっともらしい理屈を探す。

　よく見かけるパターンです。

　さて、前置きはこれくらいにして、本題に入りましょうか。

　本日は『習慣づけ？　その前にやることあるよ！』がテーマです。

　この似非エッセイは、著者の人体実験の結果を根拠としています。

　今回ももちろんご用意しました、ババン！

▼もっちさんの軌跡

　以前はポテチに炭酸ジュースに微糖コーヒーを好き放題やる。運動もしないでゴロ寝がスタンダード。

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　●●が発覚、恐怖の虜になる。

　↓

　一年がかりで１０キロ痩せる

　↓

　何かモノ足りねぇなと思い、１日１００回の筋トレを始める。一ヶ月も経過すると、１日１５０回前後をこなせるようになる。

　はい、自画自賛ぎみですが、別人ですよね。

　これを達成するにはカラクリがあるのですが、私が知る範囲では、あまり世間様に浸透していない気がしています。（浸透してたらスミマセン。ただの世間知らずというオチにしましょう）

　ではどのようにして、テンプレ的な怠惰プニ親父が、しっかり痩せた上に筋トレもこなせる迄に至ったのか。

　時系列順でお話ししますね。

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▼とりあえず『死んじまう』と思った

　健康診断の結果が、かなり酷い年がありまして。

　あれを再検査せよ、これも再検査だとか、結構書いてあるんですよ。

　その中でも特に気になったのが脂肪肝。

　肝臓がフォアグラになるというアレでして、脂肪が蓄積してしまうんですね。

　脂肪肝はほうっておくと肝硬変、やがてそれが肝臓がんへと悪化します。

　『えっ、肝臓がん？　酒を一滴も飲まんのに！？』

　と衝撃を受けたのを、今でも鮮明に覚えています。

　しかし言うても、まだまだ病状は手前も手前、ガンではありません。

　今日明日に死ぬ話ではないのです。

　しかし、そうとは分かっていても、自分は強く思いました。

　『あっ、死ぬかも』って。このままじゃヤバいぞと。

　それからは早かったですね。とにかく食事に気を配りました。

　お菓子や甘いジュースは封印。朝飯は食パンをやめて、グラノーラとオートミールの混合食に変更しました。

　昼と夜も油ものを控えて。その代わりに玄米と白米を混合、卵、ごま、野菜類、納豆や豆腐、バナナ、ナッツ類等などをすすんで食べるようになりました。

　油ものだけでなく、加工食品も避けるようになりましたね。なるべく素材に近いものを口にしようと、そう心がけました。

　かなり大掛かりな変更でしたが、さほど苦しくはなかった。たまにジャンクなものを食べたい欲求が膨らんでも『いや死ぬぞ』と、そう思うだけで萎んでいきましたから。

　あとは成り行き。気づけば１０キロ落ちてましたね。

▼習慣よりも先に……

　習慣化させようとしても続かないのは、心が原因です。

　ここで誤解しないでもらいたいのは『根性論』ではない、ということです。

　むしろ根性にすがるのは悪手です。それだと長続きしないでしょうから。

　では詳しく説明して参りましょう。

　例えば広葉樹があります。日光を浴びるために、日陰から枝をグイと伸ばし、日なたを目指したとします。

　それが遠ければ遠いほど、無理をします。大変ですよね。　

　ならばいっそ、日なたに植え替えでもらったほうが遥かに楽でしょう。

　習慣化もそれと似ていて、今の自分から『隔絶された行動』ほど、無理を強いられる事になります。

　枝を無理やり伸ばすんですな。

　すると、１日２日くらいは辛うじて達成しても、３日目には嫌になって投げ出してしまう。

　やらないで良い理由を探してしまうんです。

　しかし『心から強く渇望する』状態だと、障害は障害になりえません。

　腹のたるみが気になる程度のお父さんは、小雨が降ったら走らないでしょう。

　しかし、大会を目前にしたマラソンランナーだったら、きっと走るはずです。屋内トレーニング施設を利用するなどして。

　前者のように『日陰で安穏としたい心』はサボる理屈を、後者のように『日なたを求める心』は達成可能なアイディアを考えるものです。

　タバコに火を点けながら『禁煙したいな〜〜』は失敗しそうですが、医者から『肺がんですね』と言われたらスパッと止められます。

　せんべいバリバリ食べながら『痩せたいな〜〜』はダメそうですが、片思いの相手から『海に行かない？』と誘われれば、目の色を変えることでしょう。

　つまりは、心です。強く望めば望むほど、日なたに動いていく事になるのです。その逆もまたしかり。薄ぼんやりとして、何となく抱いた願望では、現在地から動けません。

　そこから目標だけ先行的にかかげても、早々と頓挫するのは自明です。枝葉は無限に伸ばすことが出来ないのですから。

▼　習慣化はさほど難しくない

　欲望に勝つのは大変です。

　休みたい、うまいもん食いたい、ダラダラしたい。

　全部、わかりますよ！　実際にもっちさんは、そうやって生きてきました。

　しかし、幾つかの目標を達成した自分が思うのは、まだ易しい方だということ。

　習慣化なんて、やればそのうち出来ちゃうんですから。

　これが例えば、プロ作家になると望んだ場合は、人気や実力に加え、編集者とのつながりが求められますし

　とんでもねぇ美人とお付き合いしたい、と願ったならば、アレコレ見た目やセンスを磨き、モテる要素を研究したうえで、さらに相手からの『承認判定』が必須となる。

　はい、外的要因が増えるんですね。自分だけで完結できない。

　一方で生活習慣は、基本的には、自分次第でどうとでもなります。

　だから比較的易しい部類だと言えるのです。

　『それでも、えぇ〜〜』となる方のために必勝の策を授けましょう。

　まずはミニマムからチャレンジしてください。

　運動習慣なら、庭の散歩から。筋トレの場合は、１回の腕立て伏せから。

　それを１日１回、必ずやってください。

　そうすることで『やり遂げる事ができた』という実績を感じてください。

　けっして『いや、クソ簡単やし。できて当然やろ』などと卑下しない。

　評価するなら『自分はダラダラしたい気持ちをおさえ、未来を変える行動をした』と考えるようにしましょう。

　そうすれば『簡単に達成できない』というマインドブロックが外れて、『オレもあの人みたいになれるんじゃないか？』という希望を抱くようになれます。

　そこからは成り行き。ひたすら続けていき、１回を２回にするなどして発展させつつ、習慣化させます。

　いつしか、その習慣をやめたら不安になる、という日が訪れるでしょう。

　そうなれば成功ですので、無糖コーヒーで祝杯を！！

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　いかがでしたか？

　習慣化にまつわる落とし穴について、お話させていただきました。

　最も重要であるのは、人生とは、自分の思うようにデザインできると信じること。

　失敗したからダメなのではありません。

　失敗するには理由がある。

　成功にアプローチするための、ピースが足りてなかった。

　そういう話だと思うのですよ。

　私たちは出来ます。

　私たちは成功します。

　私たちはもっと自由に解き放たれて、喜びにあふれた日々を暮らし、

　確かな幸福を手にする事ができるのです。

　もしあなたに、この言葉が響いたなら幸いです。

　それでは、次回の更新でお会いしましょう。

　以上、もっちさんがお届けしました！！