第34話 理学療法士との雑談あれこれ
義母の訪問リハビリテーションで定期的に来てくださるYさんとは、いつも楽しく雑談をしています。リハビリの合間の息抜きとして、様々な話題について語り合うのが恒例となっています。
今回も例に漏れず、特に決まったテーマもなく、自然な流れで世間話が始まりました。時事問題から日常生活の些細な出来事まで、話題は縦横無尽に広がっていきます。このような気軽な会話が、リハビリの緊張をほぐす効果もあるのかもしれません。
話が進むうちに、Yさんが興味深い見解を述べました。「一般的に、男性よりも女性の方が平和主義的な傾向にある」というのです。この主張には、長年の観察や経験が基づいているのかもしれません。
しかし、私はその意見に少し疑問を感じました。「でもねー。現実を見てみると、必ずしもそうとは限らないんですよね。例えば、自民党の女性議員の中には、安倍元総理でさえ驚いたほど右翼的な思想を持つ方もいらっしゃいます。政治の世界では、性別に関係なく、様々な思想の人がいるんですよ」と、私は反論しました。このような意見交換が、お互いの視野を広げる良い機会になっているのかもしれません。
そんな話をしているうちに、外の景色が秋の色合いを帯びてきたことに気づき、季節の移ろいを感じました。涼しくなってきた空気が、読書の季節の到来を告げているようで、自然と本の話題へと移っていきました。
読書について語り合ううちに、お互いの好みや印象に残った作品について、熱心に意見を交わすようになりました。本を通じて人生の経験や感動を共有することの素晴らしさを、改めて実感する時間となりました。
Yさん「あなたの人生の1冊ってなんですか?その本との出会いや、どんな影響を受けたのか、聞かせてください」
わたし「迷わず『ナルニア国物語』ですね。実は、わたしはクリスチャンなんですが、この本との出会いは教会の児童館でした。本棚に並んでいた美しい装丁の本に、まず視覚的に惹かれたんです。手に取って読み始めると、確かに文体は古かったのですが、その世界観や物語の深さに引き込まれていきました。子供の頃に読んで以来、何度も読み返していますが、その度に新しい発見があって、人生の様々な段階で支えになってくれる本です」
最近の若者は、ライトノベル以外だと村上春樹を読むのかな、という話題でこの話は終わりました。
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