第32話 文章教室の内側をバクロする!(06)


随筆『憧れの富士山』最終回を迎えました。ついにこの随筆の締めくくりの時が来たのです。

 文章教室の内情暴露は、この日記ではもう終わりにしますが、ご好評いただければ、カクヨムのスレッドに別途ファイルを書きますので、よろしければそちらをご参考にしてください。


 さて、この随筆は最後の数行に、筆者が夫の話を織り込んでいました。しかし、山登りとは直接関係のないこの人物が突如として登場することで、物語の流れが途切れてしまったようです。

 この点について、先生から貴重なアドバイスがありました。夫の話題よりも、富士山への憧れや山登りの体験から得た感動、自然の美しさへの気づきなど、感受性豊かな描写を中心に据えた方が良いというのです。つまり、読者の心に響く情景や感情をより鮮明に描き出すことで、随筆全体の魅力を高められるというわけです。このアドバイスは、わたしにも勉強になりました。10月に投稿予定の随筆『七夕』にも活かせるかもしれません。


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 また、文章の細部に目を向けると、筆者は漢字とひらがなの使い方にばらつきがあるようです。これは、受講生の鋭い指摘によるものです。彼女は、表記の一貫性を保つことで読みやすさが向上するのではないかと提案してくれました。

 しかし、この点については先生の見解が少し異なっていました。確かに統一感は大切だが、今回の随筆では筆者の感性や表現の自由を尊重したいとおっしゃいました。時に、漢字とひらがなの混在が独特のリズムや味わいを生み出すこともあるのだと。この助言は、文章の技術的な側面だけでなく、創作における感性の重要性を再認識させてくれました。


最後に、先生は素晴らしいアドバイスをくださいました。「音読してみるといいでしょう」と。声に出して読むことで、文章のリズムや響き、感情の起伏がより鮮明に感じられるのです。この方法を通じて、読者の心に直接語りかけるような、生き生きとした文章に磨き上げていけると確信しています。

 これらの貴重な助言を胸に、『七夕』の最終稿に向けて、さらなる改善と洗練を重ねていきたいと思います。


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