第28話 文章教室の内側をバクロする!(02)

今週いっぱい中国新聞文化センターの内情を、一部バクロします。


まず、受講第1日目の第1科目の第1作は、課題随筆でした。お題は「山登りの楽しみ」。


内容は、筆者松田純子(60代女性)がはじめて富士山へ登った経験です。冒頭から、いい書き出しだと先生は褒めました。


それは、山登りの準備シーン。わたしも覚えのあるシーンです。登山靴を買い、肩から腰まであるリュックを買い、防寒用の上着も新調する。

 ほかにも、こまごましたことがあります(それは筆者は削除しています)。


わたしが山登り準備でいちばん印象に残っているのは、携帯用の食料を買ったことでしょうか。軽いアルミのマグカップを買い、インスタントラーメンをこのカップで調理する。山での食事は、えもいわれぬ体験です。


しかし、富士登山には、この楽しみはなかったのか、松田さんはその話をしません。では、どんな話だったのか。


楽しみというお題でいながら、実際には苦労話。せっかく登山教室にも通ったのに、ずっと歩くだけだったという話には、山登りはそういうものだよと諭したくなりました。


 先生は、この記事を読みながら、いろいろなことを注意しました。

 ​先生の注意したこと。

まずは、文章の冒頭の一字下げです。

ネットの文章は、一字下げをしないことが多いのですが、本来、段落が変わったら一字下げをしなければなりません。この講座では、この筆者に限らず、一字下げをしていない生徒が目立ちました。


これはなぜなのか、自分なりに考えてみました。

おそらく、原稿用紙(紙)に書いているときは、生徒たちもきちんと字下げをしているはずです。

それが、コンピュータ(パソコンやスマホ)に書き写すときに、つい、コンピュータに写すことだけに夢中になり、文章のルールを忘れてしまったのではないでしょうか。


わたしの場合は、まず、ルーズリーフで下書きを書き、それをWordの原稿用紙に写して字数を合わせます。その際、誤字脱字などのチェックも心がけます。

それを文集向けのA4縦3段組にするときは、一太郎を使います。

一太郎では、段組の場合、字下げがされないことが多いので、そこでもチェックを心がけます。


推敲は文章の必須項目です。字下げは基本中の基本。どれだけ心を打つ作品でも、ルールを守らないと減点です。みなさんも、気をつけましょう。

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