第20話 LBGTQに対する夫の主張

 夫は、ある日こんなことを主張しました。

「LBGTQ+って、脳内のホルモンバランスが崩れてそうなったんじゃないかな。だったら、ホルモン注射で、なんとかなるかも!」


 しかし、本当にそんなに簡単な話なのでしょうか。私は疑問に思いました。


 彼がさらに説明するには、「今回のオリンピックで、性未発達症の人が話題になったじゃないか。

つまり、染色体がXXYの人たちのことさ。彼らは、女の身体と男の身体を同時に持っていて、小さなペニスと卵巣もあるんだ。


 思春期になったとき、医師の助言を受けながら、男か女かどちらを選ぶか相手に決めてもらうらしい。もし女を選べば、女性ホルモンを注射することになるし、男を選べば、男性ホルモンを注射することになるんだ。


 LGBTQ+についても、身体の性と心の性が一致しないことが悩みの原因なんだから、もし男の身体を持っていて心が女だと感じるなら、女性ホルモンを打つとかすれば、長年の悩みが解決するんじゃないか?!」と言うのです。


 しかし、これだけ複雑な問題をホルモン注射だけで解決できるのかなと、私はまだ疑問を抱いています。多くの人が、こうした問題にはもっと深い心理的、社会的な背景があると考えているのです。


 最近、NHK朝ドラの『虎に翼』を見ているんですが、このドラマの中でもゲイの問題が取り上げられています。このテーマが描かれる背景には単なるホルモンバランスの問題だけでなく、もっと奥深くて複雑な要素が絡んでいることを見ていて実感しました。


 それは人間関係や社会的な偏見、個々の心理的葛藤など、多くの要素が影響しているのです。もちろん、『虎に翼』はフィクションであり、脚本家や演出家の視点が色濃く反映されていますが、時にはこうした創作を通して、日常生活では気づかないような真実が見えてくることもあるのです。


 ドラマが提供するストーリーやキャラクターの背景を通して、視聴者は様々な視点から物事を考える機会を得ることができますよね。


 技術屋らしさが爆裂状態の夫ですが、わたしもLGBtQ+については知らないことばかり。

 身近にそういう人がいないのが残念です。

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