追放されたヒモ男が、実は最強〜JK賢者のヒモは勇者に妬まれ帝国を追放された。隣国の第三王女を助けたら、専属護衛騎士(ヒモ)になったので、王城でのんびりハーレムライフ。あ、逆恨み勇者は自滅してるみたい〜
第13話 ヒモ男、土下座女ちゃんは王女専用馬車と同じくらい座り心地が良いと知る
第13話 ヒモ男、土下座女ちゃんは王女専用馬車と同じくらい座り心地が良いと知る
「ノア……酷い」
「ぐすんっ……うぇーん」
すっげぇ既視感あるんだけど。
もう騙されないからな、こいつは泣き真似だ。
娼館の皆さんも、メイド喫茶の皆さんも、そういえば泣き真似が上手かった。
なんか色んなものねだられたし、アホみたいに高いカバンとか服とか買わされた。
はっ……!
このバカメイド……何かを欲しているのか。
「バカメイドよ、お生憎様俺はヒモだ。俺はその責務をまっとうする! 」
「……なに言ってるんですか。どこぞの美味い! の人みたいなこと言わないでください。ダメ男さんがそれ言ったら、あの名言が汚れます」
よく分からんことを言ってくるバカメイド。
「お前に干し芋をたかることはあっても、俺がお前に何か買ってやることはない! 」
「ドヤ顔で言うことじゃないですよぉ……なんでわたしが欲しいものねだりしてるみたいになってるんですか。なんも言ってないですよ。それにダメ男さんから貰ってもなにも嬉しくありませんー! べーだ」
「上げる未来は99ぱーないから安心しろ。……俺は外に興味がある。王都を案内しろバカメイド」
「けっ! ……準備してきますよ」
連れて行ってくれるのか……こいつやっぱ優しい。
「つーことでお出かけだ! ネシアも準備してくれ」
「うん。わかった」
2人の準備が終わった。
バカメイドはメイド服のままだが、なんだか髪がさっきまでよりツヤツヤしている。
ネシアの服はミナが用意してくれた。
俺が言うことなく、さっと用意してくれてるのは流石メイドだな。
「じゃあ行くか」
「……はい」
城の玄関を出ると、見覚えのある女がいた。
そいつは俺と目が合うと、げっ……と顔をしかめる。
「土下座女ちゃん! 元気にしてた? 」
「あぁぁあもう!! ほんとぶち〇しますよ!? 次その名前で私をよんだら、スグハ様の専属護衛だとしても葬りますからね!? 」
こいつはまだわからせが足りないみたいだ。
ちょうどいい機会だ。どちらが上かハッキリさせよう。あわよくばもう1回土下座させてみたい。
「土下座女は土下座女なんだから仕方ないだろ……」
「もう切れました! ……絶対〇すぅぅぅぅぅぅ!!!! 」
「あ、ちょっとルミシア!? ノア様逃げてー! ミ、ミナさん!! ノア様を連れて早く行ってください!! こ、ここは私に任せて先に!! 」
「モーンちゃん! そいつはクズです! ダメ男さんはクズ中のクズです! いっそのことルミシアちゃんにここで〇されちゃっていい人間です! 」
な、仲間がいない……。
「せやああああああ!!! 」
いつの間にか腰から抜き取った剣を振りかぶって、俺めがけて下ろしてくる。
それをひょいっと避けて、足を引っ掛ける。
「なっっ!? わ、わわわわ」
ずてんっ!!!
派手に転んだルミシアは、恨めしそうに俺を睨んできた。
「卑怯ですー! 君、そんなことするんだ!! ……少しイケメンだと思った私が馬鹿だった! 」
「あ、それ思う……」
ムカついたので、横たわっているルミシアの背中に座ってやった。
あれ……? なんか座ったことあるような乗り心地だ。
つい最近乗ったような、柔らかくて高級感のある……。
「はぅ……!? き、君どこのってんの……」
「あ? ケツ触ってもいい? 」
「〇ね!!!! ほんっっっっっと〇ね!!!!! 」
「よし! 今から出かけるからルミシア借りるね! もう1人の門番さん! 」
「の、ノア様それは困ります!! ルミシアちゃんが減給されちゃいます! 」
「えー……良い乗り物見つけたと思ったんだけどなー」
「ほんっとに君〇すよ? 誰が乗り物よ……」
「思い出した! スグハの馬車だ!! お前のケツなんかに似てるなーって思ったんだよ。うん、高級感のあるケツ! 」
「……何故か不思議と悪い気がしなくなったんだけど。少しだけなら乗り物扱いしてもいいですよ」
「王都の繁華街を回る予定だけど」
「やっぱやめる!!!!!! ふざけんじゃないわよ!! 」
「ちぇー。ま、じゃあ行ってくる。こんな暑い中門番やってると疲れるだろ? ほら、これやるよ」
キンキンに冷えた飲み物が入った水筒をアイテムボックスから二つ取り出して、手渡す。
「え……あ、ありがとう……ございます」
「ノア様、ありがとうございます! 」
「適度に水分補給して、少しでも体調に異変感じたら城ん中入って休むんだぞー」
「何年も門番やってるから体調管理は出来ますよ。でも、ありがと。さっきの事は許してあげる。それと、私、明後日休みだから……その……昨日言ってた……んん、お、お茶とか……行ってあげてもいい……よ? 」
「お前ほんとに土下座女? 」
「きーーーー!!!! ホンッッットもう知らない!!! はやくいってください!!!! 街中でミナさんのお尻触らないようにしてよ!!! 君、くさっても城の人間なんだからね……っ、行ってらっしゃい……ご」
「ご? 」
「はっ!? 私今何を口走ろうとした!? なんでもないから!! 」
こうして二人に見送られながら、王都へと繰り出した。
――――――――――――――――――
【あとがき】
「続きが気になる!」「面白い!」「土下座女は草」と少しでも思って頂けましたら、 広告下からフォローと星を入れていただけますと、幸いです。皆様の応援が、執筆の原動力となります!よろしくお願い致します! 作者のフォローも是非是非お願いします! ――――――――――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます