追放されたヒモ男が、実は最強〜JK賢者のヒモは勇者に妬まれ帝国を追放された。隣国の第三王女を助けたら、専属護衛騎士(ヒモ)になったので、王城でのんびりハーレムライフ。あ、逆恨み勇者は自滅してるみたい〜
第3話 ヒモ男、壊れた馬車を【時間魔法】で治し驚かれる
第3話 ヒモ男、壊れた馬車を【時間魔法】で治し驚かれる
SSSランクの通称、悪魔の森を突き抜けて王国へと進んでいたら、人が襲われていて、実は第三王女らしく。
何故か最初はおっさんたちが驚いた顔で質問の嵐を浴びせてきたが、それに答えていくにつれてドンドン青ざめていってた。うん、なんで?
「帝国が勇者の召喚に成功して、勇者たちが各地で偉業を成し遂げているというのは聞いていたのじゃが、まさか勇者の性格がそこまでひねくれてるとは知らなかった……そなたも苦労したのじゃな」
「いやあの隊長……? 話聞いてる感じこの人も悪いと思いますよ」
「馬鹿者ッッッ! ワシらの……いや、王女様の命の恩人に何を言うッッッ!! 」
うわぁ、すげぇ迫力。
ワンチャン皇帝より覇気あるわ。
「なんでそなたは拍手をしておるのだ……」
「んや? おっさん、いい人だなーって」
賢者の金を使い倒して、酒・ギャンブル・女三昧な俺を守ってくれるなんて……!いい人すぎる。
「す、すいませんっ……! あ、あなたも命の恩人に対して失礼な発言を……」
「やーやー、いいよいいよ。クズなのは俺自身も自覚してるから」
そうやって、おっさんたちと交流を深めていると王女サマが話しかけてきた。
「あの……ほんとに、助けていただいてありがとうございました」
ぺこりとお辞儀をしてきた。
ふわりとスカートが舞うが……。
見えなかったよ、ちくしょうめ!
「あ、あの……? どうかされましたか」
不思議そうに俺の顔をのぞいてきた。
「あーいや、なんでもないよ。王女サマは対価の約束をしてくれたしね。それに報いただけ」
その言葉におっさんたちは、王女サマに何か約束したのかと質問する。
王女サマは顔を赤くしながら、鼻をかきながら照れ顔で言う。
「養ってって言われたので……OKしちゃいましたっ」
ずごおおおおおおお!!!!
おっさんたちが頭からひっくり返る。
やだ、王女サマの照れ顔超可愛い。
これは王国での生活が楽しくなりそうだ。
「い、命の恩人とはいえそれは……養うって、これから一緒に住むということですよね……国王様が、そんな素性の分からないような方を……しかも国外追放されたような人間を招き入れることを許可はし難いかと」
「えーけど約束しちゃいましたもん! お父様には私が説得してみせます! 」
かわいい。
任せてください、と胸を張る王女サマちょー可愛い。
「て、ことでおっさんたち、今日から仲間としてよろしくな! 」
「がっはっは! 王女サマ……いや、スグハ嬢ちゃんにここまで気に入られた男は初めて見たぞ。そなたとはうまい酒が飲めそうだ! 」
「「「絶対国王様許可しないですって……」」」
こんなかで一番強そうなおっさんだけは、俺の味方をしてくれるようだ。
ばんばん!と俺の背中を叩きながら豪快に笑うおっさんと、それを呆れたように見ている他のおっさんや青年たち。
「馬車ぶっ壊れてるけどどーすんの? 歩いて帰る? 」
「そうするしかないの。スグハ嬢ちゃんを守るようにしてワシらが円を組んで帰る」
「そんなことしなくても馬車治せるよ」
「なっ、本当か!? 」
爪で引っかかれて外れていたり、パーツが所々見当たらなかったりするが、何も問題はない。
【時間魔法】で馬車を、魔物にぶち壊される前に戻す。
きゅいんと音をたてながら、目まぐるしく馬車がひとりでに動き出す。ものの数秒で、破壊された箇所や爪のあとも元通りになった。
「元がどんな感じか知らないからあれだけど……これで動きはするでしょ? ……おっさん? 」
「そなた……本当に何者なのだ……帝国でSSSランク冒険者をしていたとかないか? 」
王女サマも、おっさんたちも、俺以外の全員が驚いていた。
そんなシンクロして驚かれると、こっちも驚いちゃうみたいな?
「SSSランク冒険者なんかじゃないよ? さっきもいったけど、ただの異世界賢者のヒモやってた一般人」
「それでもSランクくらいではありますよね!? 」
「まず俺冒険者ギルド入ってない」
「「「えええええええええええええ!? それであの強さ!? 」」」
「がっはっはっ!ボウズ以上に、スグハ嬢ちゃんの身体を任せれる存在はおりそうにないのぉ? なぁお前らぁ? 」
あれ、なんか俺の呼び方がそなたからボウズに変わった。
ボウズと呼ばれるような年代はとっくに過ぎてるんだけど……。
おっさんが他のおっさんにギロリと睨み圧をかけていた。冷や汗をかきなから、頷いていた。
「そ、それで私の……ひ、ひも? になる貴方様のお名前をお聞きしたいのですが」
そういえば名乗ってなかったね。
こほんと咳払いをしてから名乗る。
「俺はノア・ヒモオー。賢者のヒモをやってたら国外追放されて、王国にやってきた一般人! 弱いから、女の子の膝の上できゃっきゃして、酒飲んで、ギャンブルしての繰り返しで人生を終えたいから、それ叶えるために王女サマ頑張ってね! 」
かつて王女にこんな挨拶をかました人間はいるのだろうか。
俺は笑顔で自己紹介を終える。
「ノア様……素敵なお名前ですっ! これからよろしくお願いします! それと私はスグハと呼んでください」
「こちらこそ〜! んじゃ、スグハこれからよろしくな! 」
こうして俺は、国外追放1日目にして王国の第三王女スグハのヒモになることが決定したのだった。
――――――――――――――――――
【あとがき】
「続きが気になる!」「面白い!」と少しでも思って頂けましたら、 広告下からフォローと星を入れていただけますと、幸いです。皆様の応援が、執筆の原動力となります!よろしくお願い致します! 作者のフォローも是非是非お願いします!――――――――――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます