第66話
「アイシクルランス!」
アイラの魔法がポイズンワームを串刺しにする。
「…
「お!ランクアップしたのか?」
ラビオンが言うランクアップとは二次職業に就いたと言うことだ。
俺みたいな特殊な上げ方じゃない限り、自分の職業が変わる際に不思議な力を感じ頭に職業が浮かんでくるらしい。
アイラの職業を見ると
これもやはり壁というものだったりするのか?
「良かったね!魔導士?」
「うん、ようやく次に上がれた」
「私も負けてられませんね!」
確かにネイルもシーフから上がらずにポイントが溜まってるようだ。
俺が決めることではないからネイル次第なんだろうがな。
40階層の扉の前で最後の確認をする。
初挑戦となる40階層のボスの前なので緊張してきた。
「じゃあ。行くぞ!」
「「「はい」」」
扉を開けて中に入る。
『鑑定』すると、『イビルワーム』。
体長が50メートル程で体高が10メートル程の大きなワームだ。
「で、でかっ!!」
「とりあえず動き回るぞ!ワルツはリミ達を守ってくれ!!」
「任された!」
ゆっくりとその体をくねらせるが大きいので速く感じる。
「抜刀・飛燕連山」
「いっくぞ!ロブスラッシュ!!」
「おいおい、クソッ!
前衛で斬りつけるがあまり効果がない。
「フレアウォール!!」
アビーの極大魔法がイビルワームの足を止める。
「『来て!ウンディーネ!!』」
『ふぅ、久しぶりね?』
「ワームと今戦ってるの!力を貸して!」
『んもう、忙しないわ!もっと呼んでよね?』
ウンディーネは上空に上がり魔法を準備しているようだ。
『アクアランス!』
「サンダーランス!!」
ウンディーネとアイラの魔法が突き刺さると暴れ出すイビルワーム。
「オッラァァァッ!!こっちにくるんじゃねえ!」
「アビー!」
「サンダーエンチャント!」
「よっしゃ!ライジングインパクト!!」
ラビオンの強撃がイビルワームを輪切りにする。
「やったか?!」
「まだよ!」
動くワームの足元に立つ。
「うぉぉ!抜刀・伏龍ー昇天!!」
俺の濡烏が鳴くような音を出しイビルワームを両断する。
「ふぅ、なんとかなったな!」
「こ、こわかった」
ラムザは腰を抜かしている。
「えへへ、またねウンディーネ!」
『次は甘いものでも頼むわよ?』
精霊も甘いものが好きなのか?まぁ、好きなんだろうな。
「もう!ちゃんとトドメ刺してよね?」
「クソッ!うまいこと噛み合わなかったな」
ラビオン達は反省会をしているようだ。
だが無事に40階層も攻略できたな!
イビルワームからはでっかい皮と牙がドロップした。
宝箱からは空間魔法の魔導書とファイヤーグラップと言う手甲が入っていた。
「これは俺が使うか!ガハハ!」
片手だけしかつけられないと思っていたが、フィットの魔法が付与されているようで義手にもなんとかはまったようだ。まぁワルツに似合うな。
「あと魔導書はアビーとアイラが読むだろ?」
「うん」
「そうね、ぜひ読みたいわ」
アビーに魔導書は渡しておく」
俺も読ませてもらおう。
「よし!それじゃあ一度帰ろうか」
「「「「賛成」」」」
と言うことで転移陣で外に出る。
宿に帰った俺らは解散して俺とラビオンはギルドへと向かう。
素材がかなり溜まってるんで売りに行かないと片付けできないのだ。
受付に売却するものが多いと伝え、別室に行くとカゴを運んできた。
「ここに出してください」
「了解っと!」
カゴにどんどん入れていき、20箱になった時にストップがかかる。
「申し訳ございません、カゴのストックがなくなってしまったので残りはまた後日で」
「しょうがないな」
査定に時間がかかるようなので隣にある食堂で飯を食いながら待つ。
俺たちの番号が呼ばれ、売却金額は白金貨3枚と金貨30枚だった。
「ほぉ!儲けたな?」
「まぁまぁだな」
とりあえずこれは八等分して残りはラムザの防具にあてるか。
他に用事もないので宿に帰る。
もう宴会の準備はできているようでみんな待っていた。
「あー、飯食ってきたな」
「どーせエールは入るんでしょ?」
「分かってるな!よし!んじゃ乾杯」
「「「「カンパーイ」」」」
みんなアイラのランクアップを喜んでいる。
ネイルのスキルツリーを見てみる。
シーフの二次職はローグか
ローグはシーフの上位、暗殺者は戦闘特化といった感じか。
ウリンは戦闘特化の暗殺者にランクアップしたようだが、ネイルはどうだろうな。
リミは
これも本人次第か。
さて、俺も錬金術は頭打ちだな。まぁ、繋がってるツリーはあるが、俺が取るかは別だしな。
剣術特化にするのなら双剣士と魔法剣士を上げなければいけないが、
まぁ、魔法に憧れはあるが、どうせ覚えるなら回復魔法も覚えたいしな。
ないものねだりだが必要なものからスキルは取って行くとしよう。
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