第19話

「お前は、何を言っているんだ?」

「追加の支払いを、ママはしているんだよ」

パパは、冷ややかな視線を僕に投げかけた。

「なんで、なんでだよ!」

僕の心は、ひび割れていた。

「じゃあなっ」と、ボソリと言ってパパは、残念そうな顔を僕に向け帰って行った。その後ろ姿を見つめ僕の心は号泣していた。

そんな僕のところに、ケイトが来てニンマリと笑いながら、「泣きたいなら、泣け。だけどな誰も連れ帰りなんてされない」

「甘い考えは持つなよ9番!さあっ!甘えん坊の僕ちゃんには、お尻ペンペンが必要だなぁ」

そう言ってケイトは近くにいた翔大のクソガキに「よかったら、ペンペンやってみるかい?」と声をかけた。

「えっーいいの?」

「うん、やってみる!」

馬鹿な、そんな、嫌だよ!やだ!なんで、なんで、こんなチビに……

ふざけるな!ケイト!僕は怒りで頭も心も沸騰していた。


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