第12話
黄部屋の廊下に、ずらりと並ぶ幼稚園児。
何をしたんだろう?
僕らは興味津々だった。
今日1日ケイトは研修とやらで帰りは夜になるそうで、僕らは夜までは自由だ。
ドアを少しだけ開け、皆で廊下を見ていた。
何分もしないうちに、室長と目が合ってしまった。
「あら、覗き見なんて、お行儀が悪いのねぇ」
「全員廊下に出てらっしゃい」
「ごめんなさい」と言いながら、僕らは静かに廊下に出た。
「この子達は喧嘩ばかりしているの、だから反省させるために廊下に出したのよ」
「今、私の部屋には幼児しか入ってないのよ、けど無鉄砲だから大変でね」
「あなたたちに、これで手を後ろに縛る手伝いでも、してもらおうかしらね」
「あ、それとも、あれね、ケイトに躾直し……」
「はい!やります!何でもやります!」と誰かが言い
「そう、じゃあ、早くやりなさい」
「はっはい」と僕らは、動いた。
幼児達は、皆無抵抗だったから、すぐに終わった。
そりゃそうだよな、室長の脇に挟まれている仕置き棒が怖かったんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます