第12話

黄部屋の廊下に、ずらりと並ぶ幼稚園児。

何をしたんだろう?

僕らは興味津々だった。

今日1日ケイトは研修とやらで帰りは夜になるそうで、僕らは夜までは自由だ。

ドアを少しだけ開け、皆で廊下を見ていた。

何分もしないうちに、室長と目が合ってしまった。

「あら、覗き見なんて、お行儀が悪いのねぇ」

「全員廊下に出てらっしゃい」

「ごめんなさい」と言いながら、僕らは静かに廊下に出た。

「この子達は喧嘩ばかりしているの、だから反省させるために廊下に出したのよ」

「今、私の部屋には幼児しか入ってないのよ、けど無鉄砲だから大変でね」

「あなたたちに、これで手を後ろに縛る手伝いでも、してもらおうかしらね」

「あ、それとも、あれね、ケイトに躾直し……」

「はい!やります!何でもやります!」と誰かが言い

「そう、じゃあ、早くやりなさい」

「はっはい」と僕らは、動いた。

幼児達は、皆無抵抗だったから、すぐに終わった。

そりゃそうだよな、室長の脇に挟まれている仕置き棒が怖かったんだろう。





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