第8話 学校を休んで家でユナちゃんと過ごした。
無事に家にたどり着くと、食材をリビングに置き二人で部屋に戻ってきた。
「はぁ……疲れたけど楽しかったね」
「うん!すごく楽しかったッ!また一緒に行こ?」
「いいね♪」
「やったぁっ!」
そうそう……服のプレゼントを渡さないと……
「買った服は、クローゼットにあるユナちゃんの衣装ケースに入れてね」
「ん?わたしの衣装ケース?」
可愛く首を傾げて見つめてきてる……サプライズ成功?
「そうそう……これから一緒に暮らすんだから、自分の服を仕舞う場所も服も必要でしょ?」
そう言うと、ユナちゃんが目をうるうるとさせて抱き着いてきた。サプライズが成功したー!良かったぁ……
「お姉ちゃん……好き♡ ありがと……嬉しい!」
ユナちゃんの頭を撫でて、しばらく抱きしめられたままでいた。
「お姉ちゃん優しすぎ……なんで?」
なんで?えっと……なんでだろ?妹が欲しかったから……。それに……可愛いユナちゃんを放って置けなかったし、守りたかったからだよね……
「私が一人じゃ寂しかったし、ユナちゃんを放って置けなかったからねー。あのままじゃ危なかったし……」
「ありがと……」
お礼を言うと買ってきた服をクローゼットに、嬉しそうに仕舞い始めたので、私はキッチンに向かい昼ご飯の準備を始めた。
しばらくすると、ユナちゃんが服を片付け終えてキッチンへやってきた。
「あっ。料理のお手伝いするっ」
「もう終わるから座って待っててー」
「えぇ……手伝う約束してたのに……ごめんね」
残念そうな表情で席に座って待っていた。
「お昼を食べ終わったら映画でも見ようかー?」
「うん。見たい!」
食事を食べ終わり、映画を選んでいると……ユナちゃんが、ホラー映画を選んだ。え?トイレ……また一人で行けなくなるんじゃないの?
「コワイ映画を見て大丈夫なの?」
「子供じゃないし……大丈夫だよ……たぶん……」
見始めると……想像通り腕に抱き着いてきていた腕が、体に回されて抱きしめられた。
「ユナちゃん……コワイなら見るの止めればー?」
「続きが気になる……」
見始めたら続きが気になるよねー……。リビングのソファーに座り、抱き着かれながらホラー映画を最後まで見てしまった。私は映画よりも、怖がっているユナちゃんの方が気になっていて……ビクッ!ビクッ!っと反応して……頬と頬が触れ合ってドキドキして、ユナちゃんの仕草が可愛かった。
「どうだった?」
「……こわかったっ」
まだ怖がっていて抱き着いたままでいたので抱きしめた。
「大丈夫?」
「あっ……うん……落ち着いてきた……」
「そろそろお風呂に入っちゃおうかー」
「お姉ちゃんが先に入って……わたしは後が良い……」
両親が帰ってくる前に、洗濯にお風呂を終わらせないと……見つかってしまう。
「分かった。ちゃんと後で入ってよー」
「うん」
そう言うとアニメを見だしたので、お風呂に入っていると……脱衣所に人の気配がした。
「ユナちゃん?」
「お姉ちゃん……一緒に入ろう?」
裸になったユナちゃんが恥ずかしそうに入ってきた。
「え?あ……コワくて一人で入れないんでしょ?」
「……違うしぃ……こ、こわくない……。お姉ちゃんと一緒にお風呂に入りたかっただけだよ……」
「背中を洗ってあげようかー?」
「わたしが洗うから……座って……」
「良いの?ありがとー」
湯船から出て椅子に座るとゴシゴシ……と背中を洗ってくれて……ゴロゴローッッ!!と雷がなると風呂場のガラスが段々と薄暗くなってきた。ユナちゃんが背中に抱き着いてくると、むにゅっとした柔らかな感触がして気持ちよかった。
「雷がなったね」
「……う、うん……」
ユナちゃんが怖がって離れる気配が無いので、抱き着かれたまま話を続けた。
「昼間は晴れてたのにねー」
「……う、うん……こわい……」
「体が冷えちゃうしお風呂に一緒に入る?」
「う、うん……入る……」
背中に付いた石鹸を流して湯船に二人で入ると、ゴロゴロー!!と再びいいタイミングで鳴ってくれた。
ビクッ!とユナちゃんが反応して向かい合わせで抱きしめてきた。こ、これ……裸で抱き合ってるんじゃないの?可愛い……エッチっぽい……。スベスベした肌に、この感触……顔が近いし……私も抱きしめても良いんだよね?
ユナちゃんの腰に腕を回して抱きしめあった。お互いの肌と肌が触れ合いドキドキ……としてきた。
「お、お姉ちゃんも……コワイの?」
「えっと……ちょっとね」
正直……雷はコワくないんだよね……窓の外を眺めて綺麗だなー……って眺めてられる。あ、でも急に大音量な時はビックリするけど……
「そろそろ……洗って出よっか?」
「う、うん……」
ユナちゃんが椅子に座り、背中と髪の毛を洗ってあげてお風呂から出た。……ユナちゃんの裸を見ちゃったっ!
早速、昼間に買った可愛いTシャツにハーフパンツを履いていた。
「可愛い下着だねー」
「……お姉ちゃんが選んでくれたヤツだよー」
「嫌だった?」
「可愛くて……好き……」
履いていたハーフパンツを少し下ろして、下着を見てニコニコしているユナちゃんの姿を見て……私もニコニコした。
「似合ってるよー」
「ありがと……」
今日は色々と遊んだなー……でも、明日は学校に行かないとなぁ。
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