第3話 全裸でギルド

 本日は、冒険者ギルドに登録をしにいくことになったよ。

 素性の知れないやつがウロついてたら怖いもんね。面倒だけどとても大切だ。

 そんなわけでさっそく行ってみよう。全裸で。


 僕を仲間に入れてくれた勇者たちは、なんとSSS級ランクなんだって。いやあ、さすがに強いわけだ。

 それにしても、Sを三つもつけるなんて小学生かい。それなら僕は、SSSSSランクにでもなっちゃおうかなぁ〜っと。


 冗談はさておき、SSS級パーティの一員ですって登録しようとしたら、ランクは個人単位なんだって。

 まあ、いろいろすっ飛ばして勇者を名乗らせてもらってるからね。さすがにそう甘くはないか。


 で、Fランクからのスタートですかと尋ねたら、君は特別だから違うって言うんだ。

 ええー、やだなぁ! 照れるなぁ!

 僕ってそんなに有名人?


 え? なになに、Xランク……?

 何それ、聞いたことないよ。

 卑猥な冒険者につけられる称号だって?

 ウソでしょ。僕のどこが卑猥だっていうのさ。ちゃんとよく見てくれよ。


 うん、どこからどう見てもアウトでした。

 返す言葉もなく、Xランク冒険者としてやっていくことに。やれやれ。


 というわけで証明写真を撮るよ。

 って、ナチュラルにそんな技術やめてくれよ。ファンタジー気分が台無しじゃないか。


 転移者や転生者のせいで、すっかり文化が変わりつつあるようだ。なんだか残念だね。

 このままそうした人が増え続ければ、そのうち一緒になっちゃうんじゃないか。


 しばらくして無事に撮影も終わり、出来立てほやほやの証明書を受け取りにいく。

 すると、受付のお姉さんはなんだか顔を赤らめていた。

 僕って何気にイケてるからね、さっそく惚れさせてしまったか。

 ニヤけながらカードを表にしたら、写真にモザイクがかかってましたとさ。

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