夕日と人生

ヤマシタ アキヒロ

第1話

  夕日と人生



  夕日



夕日の沈む速さで

われわれの人生の

時は過ぎる


太陽が中天にあるときは

だれもその速さに

気づかないだけ


しかし


夕日の沈む速さで

いまも刻々と

われわれの人生は

終焉に向かっている



  朝日



山の稜線から

朝日がのぼる


まぶしい光を

全身に浴びるとき

わたしの胸には

希望が生まれる


たとえそれが

自転という

ありふれた地球の

営みにすぎないとしても


           (了)

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夕日と人生 ヤマシタ アキヒロ @09063499480

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